玉ねぎの作り方、中間報告
タマネギの収穫を終えた。1年間毎日1個は食べれる量採れた。上手に保存したい。タマネギは生活に欠かせない野菜の一つである。自分で作れば、驚くほどおいしい玉ねぎが出来る。売られているものとは味のかなり違う野菜の一つである。作り方の大原則は3つ。第一が良い苗を作ること。もう一つが、草を出さないことに尽きる。そして堆肥を多く使いたい。まず草はとことん取る方がいい。叢生栽培が好きな人も多いと思うが、玉ねぎに関しては、草は取れば取るほど良くできると考えて置いて間違いがない。草の問題は2つあるようだ。まず、他の作物を嫌う植物である。タマネギ自体は大きくなった時接触するほど近くに植えていい特殊な作物だ。たぶん野生状態でも、タマネギだけで占有したがる植物なのだろう。中央アジア原産と言われているが、野生種は発見されていない。栽培は古く、古代エジプトの栽培が有名である。日本への導入は明治に入ってである。江戸時代は観賞用で、食用にはならなかった。何故か不思議なことだと思う。
栽培方法は他の野菜類と性格が違うという意識を持って、考えた方がいい野菜だ。草を取るという事の意味は、根圏に独自の微生物を抱え込む植物だと思われる。しかもその微生物が、他の植物と相いれないもののようである。またこの根圏微生物が増殖するためには、土壌の性質の幅も狭いもののようだ。粘土分の多い、水を貯め込む土壌を好む。小田原でいえば、酒匂川流域の田んぼの跡地や、曽我丘陵の東側の方が作りやすい。久野のような、火山灰の影響の強い酸性土壌の強い地区では作りにくいようだ。加えて、日照の問題もある。日照は永く十分当たるほど良くできる。短い場合はよほど肥料分を多く与え、人工的な栽培をせざる得なくなる。その意味でも、草を生やしては駄目である。日が少しでも多く当たるように、わずかの草も取り除いた方が大きな玉になる。冬の間も雑草が繁茂する小田原のような気候であれば、草取りは重要な作業になる。
実際の栽培はまず苗が7割のウエイトだそうだ。私には良い苗作りはまだ出来ない。苗作りはセルトレーで行うと良いらしい。私の場合は苗箱で行って来てた。今年9月はセルトレーで良い苗を作る事が課題である。少量の苗を畑で作ると、コントロールが煩雑なことになる。良い苗を作るためにも、他の草は邪魔になる。苗箱には山土を十分に発酵させたものに、クンタンと堆肥を入れてもう一度1カ月寝かせてから使う。ここに、筋蒔きをする。ついでなので3箱作っている。暑い8月から苗土準備を始めるのでつい忘れる。9月に入ったら種まきである。種を播いたら上にはクンタンで覆い、涼しいところで管理する。セルトレーの場合、最初から畑に埋め込むらしい。並行して畑の準備する。120センチ巾の高いベットを作る。両側から、かがんで草が取りやすいためだ。早めに堆肥を十二分に入れる。クンタンも同時に入れる。土壌に腐敗臭があると、タネバエが来る。
10月は1カ月以上かけて、土壌にたっぷりと肥料分があり、練れた土壌にする。11月に入ったら、タマネギ苗を密植する。密植した方がよく出来た。これも感覚として不思議なことだ。寝かせてしっかりと押さえながら植える。冬の間の成長なので、霜で浮き上がるので深くはならないように、しっかりと埋め込む。後で踏んでやってもいい。植え終わったら一面をクンタンで地表を覆う。さらに覆うように藁を引きつめる。タマネギが埋もれないようにやるので面倒である。これをやるとやらないでは草取りがだいぶ違う。クンタンやわらが飛ばないように、雨の前で風のない時を選んで行うといい。生育もまるで違う。苗作りに失敗してもあきらめずに購入苗でやれば、11月から再スタートできる。今のところその方がよくできるので、がっかりしている。