お茶の整枝作業
お茶の整枝作業には、大勢の人が来てくれた。農の会の有難い所である。お茶が来春飲めるかどうかを別にして、放射能を少しでも減らそうという気持ちが尊い。持ち出している葉っぱや、畝間にあった腐葉土が、底辺10メートルの高さ4メートルはある山に成っている。畑に置いておくことが決まりだから、外には持ち出せない。もう少し小さくなれば穴を掘って埋めると言うのもあるのだろうが、今の状態では、山にしておく以外にはない。と言ってただ山にして置くということは、結局海に流れ出ると言うことである。福島第一原発事故の放出放射能の80%は海に飛んで行ったという計算が出ていた。しかも政府発表の2倍以上と言う。日本国土には19%落ちたということで、300キロの小田原の農地がこの被害である。それらもかなりの量が海に流れ出たのだろう。
穂田さんのところにお茶の刈り込みの機械をお借りしに行ったら、お茶が袋のまま置いてあった。畑にうっちゃるのもどうも気になると言われていた。農家にしてみれば、大切な農地である。農地を良くして行くことは一つの生きがいである。放射能汚染物質を畑に戻せはつらい話だ。いくら根からの移行は少ないとはいえ、ない訳でもない。土壌に存在している放射能は30年の半減期より短い20年以下で半減するそうだ。当然地下水となって流出していると言うことだろう。海は大丈夫なのか。大丈夫な訳がない。
以下ーーー東京海洋大学の7月の調査で、沿岸のプランクトンからキロ669ベクレルが検出されたと言う。当然、生体濃縮が起こる。海底の土1キログラム当たりの放射性セシウムは、相馬市磯部の沖合4.5キロで2490 ベクレル、いわき市四倉の沖合0.5キロで1142ベクレルと、高い値でした。それぞれ8月の調査に比べ、濃度がおよそ5倍と2倍に高くなっていて、海洋生物に詳しい東京海洋大学の石丸隆教授は「海底の地形や海流の影響で放射性物質が移動しているとみられる。海底にいるカレイなどの魚は、影響が出る海域が 変わる可能性が高く、注意が必要だ」と指摘しているそうです。
牛が藁を食べて一気に汚染したように、食べ物からの生体移行は早い。この調査で怖ろしい情報は、8月より9月の方が高まっているということである。やはり今だ流れ出ているのではないか。大本営情報は、信用できない。放射能の炉心は溶融し炉の底を抜けている。地下水に放射性物質はどんどん出ているのではないか。放射性物質が海底に沈殿している。海では沖合に流れ出て、すぐ拡散してしまうから大丈夫という意見もあったが、やはり海底に沈殿しているものが多いようだ。これは地上の4倍あるのだから、大変な量である。底に居る海産物は申し訳ないが、要注意。蟹・ウニ・アワビ・イセエビなど。美味しいものは年寄り専用にしていただけると、有難いが。
農の会ではお茶の出荷停止である。この補償交渉を東電としている。東電は返事をすると言って返事がない。福島の住宅の汚染除去を行うため、高圧洗浄機を購入したが、その費用が賠償されないと言う。東電いわく、第三者委員会の答申だそうだ。確かに、福島の深刻な状況を思えば農の会が、うるさく言うのも気が引けるが、この第三者委員会が、そもそも中立的な機関ではないようだ。原子力がこれほどの被害を及ぼすものならば、それに相応しい保険があるのだろうか。保険に入れないほど危険な施設と言うことなのではないか。今、残っている原子炉は地震保険に入っているのか。現状1200億円のみ入っている。地震では出ないらしい。原子炉が無くなるまで、賠償請求を止める気はない。今東電が約束を破って返事をしてこないことは、将来の裁判では、不誠実の証拠になるだろう。
昨日の自給作業:お茶の整枝作業4時間 累計時間:36時間