塩麹を作る

   

塩麹を重宝に使っている。もう日常化しているので、改めてということでもないのだが。是非とも試みてもらいたい。漬けものが、実に簡単にビニール袋で出来るというところが有難い。例えば、避難所生活でなかなか漬けものがという方には、是非ともお薦めである。塩麹は塩と麹と水を混ぜて、1,2週間置けばいい。塩は麹の20%~30%水はひたひた程度で良い。野菜でも良いし、肉でも、魚でも、お豆腐などでも良い。何でも簡単に発酵食品にしてしまうのだから、すぐれものだ。その上結構味わいが深まる。野菜の漬けものでは、糠漬けより気に行っている。醤油も付けないでそのまま食べるのだが、そのものの味を感じることが出来る。さんまの塩焼きでも1,2時間塩麹をまぶして置いて食べると、良いものである。肉でも少し漬けこんで焼いてみると、肉の臭みが緩和されて、食べやすくなる。万能調味料である。

味噌、醤油、塩麹は調味料3点セットではなかろうか。ビニール袋はジッパー付きのものを専用にしておけば、1カ月使っても何でもない。塩麹はペットボトルに入れて、冷蔵庫に入れてある。これならちょっとおしながら、適量加えられるので、しゃじを汚す事もない。ビニール袋に入れてから、振り回してやれば、上手く全体に回る。特別の使い方はないのだが、タンパク質の変化が面白い。豆腐はチーズ化する。生卵を3週間漬けこんでみている。ピータンのようにならないかと期待している。発酵食品は奥が深く一種の文化である。ここで展開されている何兆という微生物の活動を想像する。それを食品として、食べてお腹の中でもその活躍を期待する。酵素とか、微生物とか、その具体的な意味合いまではわからないが、冷蔵庫の無かった時代、食糧の保存という中で生まれてきた。素晴らしい食文化だ。

発酵食品が免疫力を高める。こういうことが良く言われる。しかし、生活があわただしくなり、なかなか糠床の管理まで出来ない。機密性が高い住宅では、管理はより一層難しくなる。糠床を冷蔵庫で管理するなどというのは、何か不自然なことである。それなら塩麹にしてしまえば、手軽な工夫で似たような効果が得られるはずである。味噌汁と漬物を欠かさず食べる。そして汗をかく労働をして、塩を出す。放射能は発がん性を高める。それなら、免疫力を高める発稿食品が悪かろう訳が無い。福島の小学校では、校庭で遊べない。子供が泥んこになって遊べないような環境では、汗もかけない。身体をこれから作りだす時に、ヘトヘトニなるまで外で遊び呆ける。これは貴重な身体づくりだ。当分放射能とは付き合わざる得ない。日常の食べものを注意深く変える必要がある。

塩麹は継ぎ足し継ぎ足しで行けるものだから、一度作ってしまえば、足しながら自分の使いやすい塩加減にして行ける。麹は自分で簡単に出来るから、一度に作ってしまえばいい。作って塩も混ぜてしまい、保存する。それを必要に応じて、塩麹に加えて行けばいい。これから作ってみたいのは、いかの塩辛である。これを塩麹で漬けこむ。その意味では、イワシの塩麹漬を長期保存すれば、アンチョビに成るかもしれない。ニンニクとローリエとトウガラシを加えれば良いだろう。塩麹で漬けこめば鮮度の問題が減るかもしれない。鶏肉の塩麹漬燻製、これもいい。一晩塩麹漬にした、鶏の骨付きもも肉を、冷蔵庫で乾かす。そして燻製にする。醤油漬け燻製とは違った良さが出るだろう。今週中にはやってみたい。それにしても、早くキュウリ茄子の季節にならないかと待ち遠しい。

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