保米缶クン炭作り

   

農文協から出ているモミガラ利用のビデオを農の会の定例会でみんなで見た。4つのモミガラの利用法が出ていたのだが、その中でもクン炭作りはすぐにでも取り入れられる方法だった。早速、保米缶を頂いてきた。穂田さんの情報で以前廃棄を頼まれた家があった。保米缶が4つも捨てるので困っているらしい。その時は利用法も思いつかず、そのままだったが急に欲しくなって、伺ったところまだ2缶だけある。すぐにいただきに行った。山室さんと一缶づつ分けた。すぐにもみ殻を入れて火を付けて見た。これが実にうまく行く。ドラム缶でやった時とは全く違う。表面積がちょうどいいということだ。こういうことはやってみない限り分からない技術だ。昔は田んぼでもみ殻は燃やしていた。円錐形にもみ殻を摘んで中央に煙突が立っていた。あれは中にさらに円錐の容器があって、その中でたき火をしてからかぶせたものだ。

今では煙が公害ということで、ああいうこともやれなくなっている。そこでとれたものはそこで燃やしても構わないはずなのだが、そうもいかない。循環の原理を暮らしが壊している。クン炭にして使うのであれば、土作りとして素晴らしいことだと思う。しかしそういうことも何やかや言われがちなので、やれなくなっている。以前からドラム缶を加工してのクン炭作りを行ってきた。しかし、案外手間暇がかかり気が重いものだった。いい加減にやるので、ついつい灰に成ってしまうのだ。底の穴の開け方や風の具合で、変化してしまう。出来上がってから、ほかのドラム缶に移して消化するというのも、負担がある。それが保米缶なら失敗なしの手間いらずというのだからありがたい。今年の野菜苗には間に合わないが、稲の苗土にはちょうど良い。苗土を準備するのも大変なのだ。3分の1くらいクン炭を混ぜてやることにすれば、だいぶ楽が出来る。

保米缶のクン炭作りは、大きさはドラム缶の4倍の体積があるだろう。1回の手間暇は2分の1で済む。それで5倍のモミガラクン炭が出来たのだから、8倍の効率である。これこそ自給の技術だ。こうした工夫する視点こそ大事だ。やってみると今までのやり方が何だったのだろうと、驚きである。クン炭製造器も販売をされているが、それを買うのでは駄目なものだ。保米缶をさらに集めよう。保米缶は置き場に困っている人は結構いるはずだ。使い道はある。。来年はモミガラがでるそばから、クン炭にしてしまおう。段ボールコンポストにも使ってもらえる。ビデオによると保米缶は上部50センチほど切り捨てる。しかし容量を大きくして出来れば、これはもったいない。切らないでやってみた。中に入れる、クン炭器には煙突を継ぎ足した方がいい。モミ酢を取るなら、曲げてやればいいが。次回はやってみたい。

ドラム缶法よりいい点はまだある。クン炭が少々濡れていても大丈夫なのだ。底の方にいくらか炭にならないもみ殻があった程度だ。ドラム缶法では上部から火を付けることもあって、空気の調整が微妙で、風向きなどで失敗がある。消えてしまうので灯油を使う人もいる。これでは何かおかしい。何か買わなければならない技術は自給の技術として、もう一つである。モミガラは燃えれば量が減り下がる。下がってきたらさらに加える。加えるモミガラは相当にぬれていても大丈夫だ。これで缶目一杯作ることが出来た。私のように大雑把にやるものでも確実に出来る。下の方を埋めるようにビデオにはあったが。埋めないでやった。取り出しが埋めた方がいいとある。埋めて高さを調整するという意味と、下の方にある空気の取り入れ口を埋めてしまうということだと思う。穴にはテープを張るぐらいで大丈夫だ。缶がそれほど熱くなる訳でもない。出来上がったらモミガラは転がして出す。問題はない。今の時代さすがに、田んぼで作ることは出来ない。出来ないことは仕方がないとしても、土作りの循環が出来ないという点が困る。

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