犬の糞の処理
葉山町の燃やせすごみの分析調査では、生ごみの4分の1がペットの糞だったそうだ。だいたい1軒の家の生ごみは毎日500グラム程度である。我が家では、大型犬が2匹いるから、犬のフンの方も大体同じくらいはある。これを生ごみに入れてしまい処理をするというのだ。こんなものを焼却炉で燃やすのだから、味噌もくそも一緒であって、焼却処理はたまらない。フンには重金属が入っている訳ではないから、乾電池が混ざることよりはよほどいい。東京都のように水銀が基準を超えて、ときどき炉が停止するよリはましかもしれない。東京都のように何でも一緒で燃やしていいですよという分別の少ない方式では、電池の混入だって防げないことになる。犬の糞は穴を掘って埋めればいいのだけど、その場所も無いという人がいる。トイレに流そうにも、小石や木くずが混ざっていたりして、分解不能で浄化槽が困る。犬のフンを処理するには段ボールコンポストが最適である。
そこで犬の糞処理、段ボールコンポストのやり方である。これで一年間使ったものである。段ボールも変えずにそのままである。高さで70センチある大きな段ボールである。中には木くずおがくずが入っているだけだ。中央部に穴を掘っては入れている。全体をかき回すことはしない。周囲は乾いている。多分段ボールの半分より下は乾燥した状態であろう。これで、毎日犬のフンを上から掘っては入れて行く。それで一年たった。全体としては確かにだんだん量は増えた。しかし、倍にはなっていない。見た目30%ぐらい増えたかというところである。重量にすれば10倍ぐらいの、20キロある。糞を食べて減らしているのは虫である。季節によっていろいろの虫が現れるものだが、現在は水アブの幼虫である。コンポストトイレと同じである。
フンというものは生ごみよりはるかに分解が早い。人間より犬の方が消化力がいい。意外なことだが、臭いは全くしない。そろそろ、どこか畑に入れてしまおうかと思っている。もし実証圃場で使っていいのなら、これを入れ見るのもいいがフンではみんなが嫌うだろう。犬の糞というものは肥料にもならないと昔から言われているから、多分肥料分は少ないのだろう。それだけ犬の消化力はすごい。段ボールコンポストが分解がいくらでも継続するのは、虫が食べてくれているという方法がいい。しかし現代の社会環境では、ご近所迷惑になるなどどこでもできる訳ではない。犬のえさに塩分が無いということもある。実はどんな段ボールコンポストでも虫が食べている。虫が小さく微生物と呼ばれれば見えないだけだ。ダニの類から徐々に見えるようになる。そうなるとギャーと大騒ぎになる。しかし、大半のダニは人間に害にはならない。
それではミズアブの成虫が我が家で見ることがあるかというと、これが不思議なことに案外に見ることが無い。成虫にならないで終わるものが多いようだ。たまに見かけるものはコウカミズアブが多い。昔は便所虫と呼んでいた。畑のコイダメにはあたり前に居たが、刺す訳でもないし無視されていた。自給の暮らしに近付くということは、虫と仲良くなるということである。虫も排除しない。すべてと折り合いをつけるということで、良い距離を保ち、誰も何も否定しないということだ。消毒は排除の思想である。必ずそのつけは自分に返ってくる。このあたりが一番難しいことになりそうだ。犬の糞処理段ボールは実は防災グッズでもある。水がで無くなったら、使えない水洗トイレより、いざとなったら人間の役に立つ。
昨日の自給作業:小麦畑の堆肥撒き2時間 累計時間:39時間