宮崎種牛の延命祈願

   

東国原宮城県知事が種牛の救済を国に申し出た。これまた異例中の異例である。ただでさえ6頭の種牛を移動した。正直移動した翌日、残された他の種牛に感染が見つかった。あまりの符合。それを疑わなくてもいいにしても、異動禁止区域からの脱出移動は異例。その結果、6頭のうち1頭が感染我判明。もし私がこう言う事をして分かってしまったら、警察の取調室だろう。普通ならこれで、宮崎の種牛のすべてが淘汰と言う事である。もちろん、淘汰などする必要は無いと考えている。考えてはいるが、ルールではすべてが無理強いの淘汰である。その中で何故県の種牛だけが異例に救済されるのか。もちろん経済性である。さしが入る高給和牛の種雄だからである。何かおかしくないか。命の軽重と言う事もあるが、それだけではない。

何故、ルールを見直そうとしないのか。ルールがおかしいのである。種牛を経過を観察すると言う事で、飼い続けてもらいたい。特別にワクチンを摂取する。ワクチンの効果を見ると言う事でいいではないか。何故、淘汰しなければ防げないのか。もしこれが人間であれば、あくまで隔離であろう。淘汰が結局一番安上がりと言うだけなのだ。家畜は経済動物と呼ばれる。すべてが経済の枠で考え済まされている。殺処分して埋めてしまえば、大変な損害だと言われているが、むしろ隔離してワクチンを使って、病気を封じ込めると言うのは莫大な経費が必要となる。要するにお金の事だけだ。前回も書いたが、感染していない牛は肉にして食べればいい。トリインフルエンザの時にも、このことを主張したが、感染を調べる、費用が無いというのだ。感染する前に早急にやるべきだ。さしの入った宮崎牛など、生涯食べる機会も無いだろうから、こんな機会に拝ませていただく。

種牛は実験材料として、特別扱いしたらいい。まずすべての種牛にワクチンを打つ。これで、清浄国に成ることは当分なくなるが、この種牛を島の種畜場に移動する。そして、経過観察の実験を行う。既に感染している種牛も、淘汰をしない。生かして病気の経過を見る。徹底した隔離も、人間なら不可能でないのだから、隔離病棟で飼育実験をする。口蹄疫では必ずしも死ぬ訳ではない。回復する牛もいるはずだ。どうなるか。徹底調査の対象にする。この病気の必要なデーターが取れる良い機会である。全殺処分してしまうから、この病気がどういう経過になるのか、細かな所がわかっていない。とてもいい機会だ。この種牛群を使って実験をする。経済動物なのだから、相当費用を掛けてもいいだけの価値がある。問題は風評被害だが、宮崎の畜産農家がその価値を認めるなら、覚悟してやってみる。

東国原知事は危機管理がわかっていない。「寝ずと頑張っているんです。」その叫ぶ前にやるべきことがあった。それが知事の役割である。こんなに大切な種牛なら、韓国であれだけ騒がれている間に、分散管理に切り替えるべきだった。大切な種牛をそのままにしている県があれば、直ぐ分散隔離してもらいたい。案外手をこまねいている所もありそうだ。家畜保健所に要注意事項を徹底すべきであった。1ヶ月の放置が、こういう事態を引き起こしたのだ。トキはそのために、今石川県でも飼育されている。トリインフルエンザが発生したとき、リスクがあるのだ。出来れば、島で飼育するほうがいい。かなり安全性が高まる。青ヶ島を日本の種牛基地にする。どうだろうか。一つの島では危ない。沖縄諸島など適地がありそうだ。4島ぐらいで豚や鶏の種畜場も同時に行う。こういう体制を全日本で行う事。種の保存センターの設立。いい機会である。

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