タンドール窯

   

タンドール窯を作りたい。先日食べた、鶏肉が今までで一番柔らかく焼けていた三年、四年たった雄鶏の肉は普通に焼いて食べたら、歯がたたないほど硬い。その肉が、普通の人が普通に食べられたのだ。今までも焼き方で肉は柔らかくなるとは聞いていた。無水鍋なら大丈夫だとか、ダッチオーブンなら大丈夫だとか。色々、聞いてやっては見た。所がどの方法も、いくらか柔らかくなったのかな。とい範囲である。これならいいという納得できる方法はなかった。これがタンドリー窯は別格なのだ。もう一つが、ナンのこうばしい美味しさ。これも群を抜いていた。小麦をただ水で溶いて練って、窯の側面に貼り付けただけだ。大人なに頼んだのだが、みんな尻込みして、壁にくっつかないだろう。とか、油を入れないといけないとか、理屈ばかりで、手を出さない。子供は素直だ。新しい事に挑んでくれる。水を入れすぎたのかと思ったが、みんながビックリするおいしさに焼けた。小麦粉が違うといいたい所だが、窯がすごい。

肉の味としては、硬くなるほどに年数のたった鶏がおいしい。美味しいは難しくて、私は好きだといったほうが本当はいい。笹村農鶏園では、ヒヨコは家で孵化をする。孵化をすれば半分が雄鶏である。この雄鶏をヒヨコで焼却処分するのは出来ない事だ。せめて充分に育てた上で、食べてあげたほうが良い、という気持ちがある。食べることは辛いのだが、せめて大人になるまで育ててあげたい。それで、私は硬い肉が美味しいという意味もある。それが、タンドリー窯のタンドリーチキンならさらに美味しくなる。一番美味しく食べてあげるのが、せめてもの事だ。そう思うと、家にもタンドリー窯を作りたくなった。重要な事は窯の土の種類。今回はザーサイの瓶を利用した。土は信楽よりは硬めの高温で焼きしめたもののようだ。内側に軽く灰釉を掛けてあるようだ。インドでは、泥と香草を混ぜて、成型した窯もあるらしいから、素焼きがいいようだ。

厚手の素焼きで壺を作り、そのまわりに砂と塩を詰め込んで断熱材にする。土質は柔らか目がいいようにも思えるし、空気の抜けがあるくらいがよりいいかもしれない。瓶は割れるのは覚悟で、廻りからの保護材で、安定させる。その周囲は木で箱を作るのが、美しいか。下に車をつけて移動式にする。壺の形だが、垂直のものもあれば、普通の瓶型もある。熱の流れからすると、瓶型は絶妙に見えるのだが、このあたり検討部分である。移動できる重さと言う事もあるが、在る程度深さがなければ、吊り下げたチキンが上手くない。丸焼きが可能となれば、50センチ程度の深さがほしいか。もう一度鶏を焼きに行ってみよう。ブログを調べると、似たような人が作っている。この方の利用した素焼きの植木鉢は私も考えたものではあるが、少し素材が薄いような気がする。セメントを利用したのは一案ではあるが、やはり、ここは通気性がある、塩と砂であろう。ドラム缶もアイデアだが、これが例えば、樽のような物なら部屋に違和感がない。

タンドリーチキンは窯しだいではあるが、やはり、下味も重要。これは好みである。普通ヨーグルトやお酢を使う。これは肉を柔らかくする意味もある。日本人は醤油、味醂、日本酒である。これにヨーグルトを加えるのが、私には口にあう。ウコンは沢山あるから、今度は入れてみよう。いずれ香辛料をあまり使うのは好みではないが、ハーブ類は奥さんが色々栽培しているから、もらえたら使おう。笹鶏の肉の特徴を消さない範囲である。冷蔵庫で一晩つけておく。そして冷蔵庫で干して乾かす。もちろん天日干しが出来ればそれがいい。それから窯に入れる。燻製釜に入れれば、燻製チキンである。これもいいが、タンドリー窯はジューシに焼ける。すぐにも作りたいが、これがいつ取り掛かれるかが問題である。年内には何とか実現したい。

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