小田原市の事業仕分け

   

事業仕分けとその結果には、強い関心がある。それはこの仕分けに小田原市の職員の露木幹也氏と井沢幸雄氏が入っていることにもある。以前、仕分けの模擬研究を指導していただいた方だと思う。国の仕分けに参加するほどの、エキスパートが2名小田原市職員に存在すると言う事は、小田原市の今後に大いに役立つだろう。国の仕分けが脚光を浴びているが、小田原市でも仕分けは行われた。小田原市で残念な事は、仕分け人としてリードしたのが、市会議員ではなかったことだ。市会議員は一人も参加をしていない。仕分けの前にその辺の調整、要請はなかったのだろうか。多分なかったと想像する。ある市会議員に偶然お会いしたので聞いた所では、事業仕分けがあること自体を知らなかった。説明すると、そんなことは市長が勝手にやっていることで、知った事じゃない。こう言われていた。やはり民主党が政権をとって始めて、意味が生じたと言う事になる。

むかし、河野太郎氏が仕分けのリーダーとして、次々に廃止を決めていた、と聞いた。自民党政権には何の影響も与える事はできなかった。官僚主導に切り込んで行くことは出来なかった。国民が事業仕分けに喝采したのは、官僚のおぼつかない無残な説明をしている姿でなかったのか。エリートが無能扱いされているところが、うっぷん晴らしになった。天下りやワタリの横行が事前に充分宣伝されているから、辛らつな追及を当然と受け止めた。もちろんこんな事で、日本の財政が良くなるなど誰も思ってもいない。河野太郎氏の仕分けの際、20%の国の事業は廃止できるだろうと、言う事だった。まだまだ、不足である。まずは、農家の戸別補償。これなどは、やる前から、仕分け対象の「廃止」の事業である。これで、日本農業が立ち直れるなど、誰も思っていない。一定の延命策。根本の農業改革には程遠い。そして、根本の改革など、誰も指し示す事が出来ていない。

唯一、ボヤーット生き残っている方向が、「構造改革、大型化、機械化、会社化、」を行い、国際競争力のある、農産物を生産できるようにすること。小泉元首相はめちゃめちゃだったけど、熱狂的な支持をされたのは、こうした方向性を強引に指し示した事だった。それは間違ってはいたが、方向を指し示す事を誰もしようとしない、曖昧さを一気に晴れ晴れさせたのだ。今回の仕分けは、否定方向に晴れ晴れさせている。民主党は批判勢力として登場したので、先ずは舞台に上がるという所では、当然の成り行きだろう。このあと、小泉氏が行ったように、農業の方向を示す必要がある。農家戸別補償が抜本改革などとは到底いえない。農業農村が崩壊するので、緊急対策の歯止め。当然矛盾だらけの上に展望がない。どうすれば、農家が補助を受けないで、生きて行けるのか。農家が暮らして行くのに、生活保護を貰うのでは、あまりにひどいではないか。国家戦略である。1次産業をどうするか。これが定まらない国が生き残れる訳がない。食糧が他の生産品とは、性格違う事を国民の合意事項にしなければならない。

小田原市で行われた仕分けのなかで、「青少年の家」の事業がある。久野の山の上にある。利用率が市の施設の中で一番低い施設である。廃止と仕分けられたと聞いた。廃止は良いのだが、民間なら続けられるものが、何故、廃止せざる得ないか。管理運営が良くない。市のホームページにある説明は明らかに、おかしい。何度も書いているが、実態の運用ともと異なる。誰でも利用できる施設であるのに、そうは読めない。これが民間なら、一人でも多くのお客さんを集める為に、あれこれ手を打つ、ホームページくらいすぐ直す。廃止以外に、外部委託する。こう言う事も考えられる。ところが、経営できないものを外部委託は出来ないというのが、市の考えとのこと。つまり、外部委託と言っても、受け入れ先が天下り団体、あるいは市の言いなりになるいい子の団体の場合、行う外部委託というらしい。もったいない施設である事だけは確かだ。

昨日の自給作業:最後の種蒔き1時間 累計時間:11月44時間

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