生活保護費
大阪市の生活保護世帯は9月現在10万2012世帯で、前年同月比1万2756世帯増と過去最多に上る。09年度一般会計予算で計上された保護費は約2443億円で、予算全体の約15%を占める。(毎日新聞)
生活保護費は憲法第25条 「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」国民の権利である。問題はこれから生活保護費が急激に増大する。65歳以上の無年金者の急激な出現が目前である。どうも国民に占める生活保護者の比率は、161万8543人となって、1,26%。急速な増加であるが、まだ経済先進国の中では極端に比率の低い国である。給付水準はどうかというと、これでは生活ができないという、抗議があるくらいで楽ではないのだろう。しかし、この生活保護費以下の暮らしている人が、国民の13%であるという統計もある。生活保護で暮らせないとすると、1割以上の国民がさらに困窮状態にあると言う事になる。
この深刻な状況は今後より顕著になる事も、目に見えている。生活保護費が15%などという大阪市の財政は、本当なのかと言う驚きがある。生活保護天国などという人もいる。全国の1割は大阪だ。などと書いてあるものもある。生活保護費は国庫負担というのが、各自治体の本音であろう。もう財政も崩壊寸前というところであろう。これは日本全体が同じことになって行くと考える必要がある。生活保護の現状について、話が出ると、これをよくない制度だという風に話す人が多数を占める。生活保護を貰って、遊び暮らしている。パチンコばかり行っている。アル中だ。何であんな奴の為に税金を払うのか。バカバカしくなる。こう言う話も見識のある人からも出る話だ。生活保護費をもらっている人から言えば、憲法に保障された権利として、貰っているにもかかわらず、肩身が狭く、普通に暮らす事も出来ず、「うつむいていろ。」と言う感じだと聞いたことがある。
小田原市の現状では、担当の職員の不足が深刻。生活実態の確認をして、申請して、月に一度情況確認を行う。この担当数は丁寧に行うなら、20世帯位が限界らしい。何人担当しているかは分からないが、受給者数は1500世帯、2000人の超えている。一人で300世帯とかを担当しているのだろうか。毎日回り続けたとしても15世帯、丁寧な生活再建の協力は、難しいとしなければならない数字である。これがさらに急増する。担当職員は増えない。当然ながら、小田原には2万人以上の生活保護世帯以下の収入で暮す人達が存在する。その人達が、即困窮しているとは言えないが、全体のバランスを考えれば正面から考えるべき状況にきている。就労支援と言う事では、65歳以上の人達には対応が出来ない。そうした人達が今後確実に増えてゆく。年金制度の見直し、税金による負担。こう言う事と連動して考える必要がある。
生活保護という制度をどう位置づければ良いのか。本来生活保護の受給資格に行政によりバラツキがあるのはおかしい。国が統一して行うべき業務であろう。増税以外にない。累進課税の強化。最低賃金の保証でなく、最高賃金の制限である。日本的資本主義が限界を迎えている。企業が収益を上げる事は、社会的貢献でなければならない。税金をより多く払い。人の雇用を増やす。最低賃金時給1000円などと言えば、雇用が出来なくなるのが、今の日本の企業の状況である。今後、世界が平均化してゆく中で、日本は生活レベルを全体に下げる以外にない。全体に下げるとすれば、必要以上に多いい収入の者が、より多く我慢をする以外にない。政府の舵取りが悪いのではない。日本人の肥大化した暮らしが、世界全体から見ればおかしなことだったのだ。60数年前、0からのスタートをした日本である。
昨日の自給作業:タマネギ準備1時間 累計時間:38時間