有機農業協議会
昨年の有機農業シンポジューム以来となる、「有機農業協議会」を目指した、2度目の集まりがあった。ほぼ、協議会を結成することとなった。当面は集まった。「ジョイファーム」「報徳農場」「MOA自然農法」「あしがら農の会」の4団体で話を進めてゆく。出来ればと言う事だが、小田原市農政課に事務局的機能をお願いすることになった。帰ってからも色々考える所があって、昨夜は眠れなかった。4つの組織とも、(MOAは2グループのようでもあった。)それぞれに活動している訳で、一緒に何かやるような組織にはできていない。小田原の農業を何とか活性化したい。これだけが共通の思いであることが確認できた。新規に農業を始めた、農の会のような組織が既存の農家の方とどのように連携がとれるか。それを考えている。
農業の将来が今までのやり方では困難であるとしても、今まで地域の農業を支えてきてくれた。又、今も頑張って道を切り開いている皆さんに対し、「あしがら農の会」が良い印象を与えない。我々のような新規参入の団体が、目障りなことは当然である。最近広まっているのが、「15年農地を借りていて、自分の物にしてしまうのが、農の会の目的だ。」こう言う事がまことしやかに流されている。何か根拠があるのかは不明だが。そんなありえない話を広めて、農の会に土地を貸さないようにしたいという気持ちが現れている。1年前も、私が農地を購入しようとしたら、農業委員会で、理由無く止められたことがあった。それなりの判る理由があるならいいのだが、全くの不明であるだけに、対応が出来ない。最近は、田んぼでヒエを生やしていて困る。これが広まっているそうだ。農の会の者に田んぼを貸すと、ヒエだらけにするというのだ。あり得ないことだ。どこのどの田んぼだというなら、否定も出来る。否定できないような形で、農業委員会の密室でそんなことが語られている。原因や目的は分からないが、何か障害が生まれている。
そうした、言われなき悪評のようなものを払拭するためにも、今回の有機農業協議会の存在は大きい。あしがら農の会に何か特別な目的はない。あえて言えば、新規就農者に情報提供をするぐらいだろう。情報は多様なほど良い。農業委員会にも、農協にも、農政課にも、情報はある。しかし、農の会にも情報はある。情報は輻輳している程、利用できる。昨日の話では、農の会に制限が加わる、三つの要素があると話されていた。1、農地を貸しても得は出来ない。2、隣の芝生説。3、財産管理説。充分分かっているつもりだ。しかし、やりたい人が居て、農地が使われていない状態がいいとは言えない。例えば、その土地が納税猶予の土地であるにしても、誰かが耕作することは大切だと思う。みんなが判っている事で今更の事だ。
農の会の役割があるとしたら、市民的の農業への参加の推進である。農業者にとって、採算性の取れない畑が、耕作放棄されている場合が多い。長谷川氏によると、250ヘクタールの遊休農地のうち、せいぜい使えるのは10ヘクタールぐらいだといわれていた。しかし、私が久野を歩いている感触では、久野だけで使える農地が、遊休化しているところが10ヘクタールはある。市民的には却って素晴しい場所が、農家には使えないという事がある。農家には使いがたい農地が、市民が有効に使えるなら、そこに農の会の役割がある。例えば坊所のお茶畑は、川の奥にあって、細い橋があるだけである。農家にとっては最初に止める畑だと思う。しかし、農の会ではもう10年も使わせてもらった。この茶畑で始めて農業に触れた人もおおいいと思う。農の会としては、有機農業協議会で新たなことをするというのではなく、今までの事業を通して協力して行ければいいと思っている。