ゆたゆた農園と吉田さん

   

農の会では今年2軒の専業を目指す仲間が増えた。循環農園が単独で宅配を始め。1軒減るだけで、随分寂しくなるものだと思っていたら、2軒も加わってくれたので、前にも増して賑やかに成った。2軒が何とか無事農家になれるように、と祈るばかりだが、周辺で出来る事は、ほとんどない。勉強会の機会に2軒の畑を見せていただいて、お互いで勉強しようと言う事に自然なって、いい機会が出来た。農の会はそれぞれの農法に口を出さない。これが基本に成っている。「互いに学び合うが、自主性を尊重する。」これが出来るようで案外難しいことになる。農業グループは農業技術の違いから分裂する。農法は逆も真なりで、自分が実践の結果事実だと認識したものが、案外に他の畑では、違う結果になることがある。自分のやり方から全てを判断してしまうと、間違った事をやっているように見えてしまうことがある。

最初にゆたゆた農園に伺った。諏訪の原の15号古墳の側にある。1反3畝の畑ヶだ。ほかに2反の田んぼもやっている。現在諏訪の原近辺に畑を探している最中だ。これは私に出来る協力なので、放棄地があると、訪ねてみたりするのだが、なかな見つからないで苦労している。畑はよく管理されていた。熊本で一年研修してきたと言う事で、そこの農法が基本のようだ。草は良く採られていた。今年の夏は雨が全く降らないので、土が乾きすぎて、砂のようにサラサラに成っていた。もうあまり草も生えないと言われていた。ズッキーニが良く出来ていて、暑さに弱いと思ったが、元気で第2弾がなり始めていた。追い蒔きのトオモロコシ。トマト、胡瓜が終わりになったようだ。秋物を準備はしているが、雨がまるでないから、種蒔きもままならないと言われていた。黒マルチをしてあり、それでかろうじて、水が保てると言われていた。

次に吉田農園。こちらは住宅地の中で2反。以前の荒れていた状態を知っているから、吉田さんの努力のすごさがしみじみ伝わってきた。こちらは土が乾いてコチコチに固まっている。元田んぼだった所で、粘土質の土に手を焼いているようだ。1人で2反の畑をこれだけきれいにしているのは、驚異的だ。私など、暑さを言い訳に、畑に入らず。畑が草原化している。草があるから、乾かないからいいのだ。と言い訳している。吉田さんは黒マルチを一切使わない。この日照りのなか、大変な努力をされている。皆さんから、土壌改良に緑肥を使ったらどうかと意見が出ていた。もっと有機質が入れば、土が軟らかくなる。広いから、5畝づつ緑肥で廻せるのではないか。こう言われていた。そういえば松本さんは田んぼ後に緑肥を随分使っていた。水路があれば、水が行くのに、と言う場所もあった。水路作りに行くのはどうでしょうか。

こうして、この地域に新規就農されて、本気で農業に取り組んでいる人がいる。素晴しい事だ。これこそがこの地域の潜在力だと思う。新しい農業者に来て欲しくて、行政が全てを準備しても、集まらない場所の方が多い。足柄地域は多様な人達が暮している。農地もそこそこあるが、農業者は少ない。大規模農業を専業でやるにはまとまる農地がない。こまめに、多品種を作り、宅配するような農業には可能性の高い地域だ。2軒の就農者があり、宅配先の増加も心配されたが、皆さんの協力のお陰で、何とかバランスが取れた。先日は、松本さんの努力で、小田原百貨店で野菜が置いてもらえるようになった。ありがたいことだ。新規就農がさらに増える場合にはどうしても、店舗販売も考えてゆく必要がある。

昨日の農作業:大豆草刈、2時間、家の畑の草刈、2時間 累計時間:9時間

 - あしがら農の会