水彩人写生会

   

22日から、24日まで、志賀高原の木戸池で水彩人の研究会が行われた。
参加者は42名。内、6名が、水彩人同人の参加でした。
水彩画の研究会は、20回は主催している。その内の、10回もが、木戸池温泉ホテルでの開催だ。研究会を開く条件が、ここほどそろっている所は無い。そこで、研究会を開く、場所の条件をまとめてみる。

1、多様な景観がある。池、川、山、湿地、展望、平原、庭園、廃屋、ゲレンデ。無いのは海ぐらいだ。
2、雨の日も制作ができる。ボート小屋や、東屋がある。部屋や、ベランダから描く事ができる。
3、夜の研究会を行う場所がある。50人が集まり、絵が並べられる。スペースがあること。照明の条件がいい事。食堂で行うとなると、片づけが終わるまで時間がかかる。
4、安全の確保が、比較的楽にできる事。断崖や、危ない道路などが無い。
5、50人の人間が、一箇所に泊まれる。ホテルがあること。写生地から離れたところにホテルがあるのでは、無理がある。出切れば個室希望者には個室の提供ができる事。

以上の条件を満たしているところは少ない。それで、つい講習会を企画すると、木戸池になる。しかし、何度やっても木戸池でやって良かった。と必ず満足感がある。参加者から、不満が出たことは一度も無い。

水彩人の研究会は7回目になったと思う。水彩人は研究会を行う事が、規約で決まっている。普通の絵の団体で、研究会の開催が規約にあるところは無いだろう。それは、水彩人が、水彩画の探求を目的に出来た会だから、当然、研究会は始めから開く予定だった。

その前は、水彩連盟という団体で、講習会の開催を担当していた。ここで10回以上企画した。その経験を生かして、最高の研究会を開くべく努力してきた。例えば、指導する同人の存在。同人は制作を持って、制作の姿勢、姿によって、絵画する在り方を示す存在でなければ成らない。当然同人もそこで制作する。

参加者の絵を上手く解説して、問題点を気付かせる。こうした役割も当然あるが、絵画そのものによって、制作というものが何かを、気付いてもらう事が重要である。言葉では、誰だっておおよそのことはわかっている。問題は、何をどのように描くのか。むしろ、その人が何故絵を描いているかに、向かって行ってもらわなくてはならない。

技法的なことは、確かにある。こうしたことを教えるということもある。水彩画は、多様な手法が存在し、千変万化する中で、そのあらゆる可能性に自由に対応できる能力が、あることは、絵画する上で、大切な事になる。
しかし、そのことだけなら、どこかの教室で習えばいい。

私達は絵画そのものが、何であるかを、研究する場として、この研究会を開催して来た。だから、心の問題にぶつかって行く。大変失礼な、人格をきず付けているかもしれない発言が出たりもする。しかし、自分も同列に立って、絵画する真実を、探求してゆくという姿勢で、許していただいている。
参加者の絵が、どんどん変わってきた。このことだけは誰もが認めてくれるところだ。

さらに学ぶためには、何を行えばいいのか。その結論が、「しるべ展」と言う展覧会の開催でした。同人も含めて、描いた絵を作品化し展覧会として、並べる。そのことで、写生する。から、制作する。作品化するこのことに気付いてもらおうと言う事です。

その展覧会は、銀座月光荘で、6月27日から、7月3日まで開催する。

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