2025年の稲作

      2025/05/15

 

 のぼたん農園の2025年の稲作はいよいよ稲刈りが近づいてきている。予定では6月3日以降稲刈りをすることにした。11月10日に種まきをした。12月6日と13日に田植をした。予定では4月中に稲刈りと考えていたが、何と6月の稲刈りと2ヶ月も延びた。

浸種

 

 浸種は5日間溜め池の水につけた。水温が高いので、早く芽が出る。海水選別を行った。本来の塩分濃度から考えれば大分濃度が低いが、このくらいで良いと言うことと、種が一度海の水と出会い、発芽が始まると言うことが、感じが良いと思っている。

 後からの種籾は根出しも行ってみた。浸種氏鳩胸状態まで芽を出した種子を、一度脱水機で水を切る。そして、米袋に広げるように入れて、風呂の上に置いておく。35度前後が目標。家の風呂には乾燥機があるので、それで温度調整。24時間ぐらいで根が出る。

 この芽も出ていて、根も出ている種子を苗代に蒔くと、すぐ発芽を始める。水をかぶって、種が腐ってしまうようなことがなくなる。これは直まきのための技術だが、苗代蒔きでも役に立つ技術だと思うので取り入れた。

苗作り

 苗代予定地には、10月初めによみがえり堆肥を1袋を20mに撒いた。苗代予定地はできるだけ深くトラックターで耕した。2週間したら、また粗起こしを繰り返した。そして、11月初めに水を入れて、代掻きを丁寧に行った。

 そして、苗代周辺の土を苗代に盛り上げた。苗代を取り巻くように水路が出来た。そして、水位を調整して、苗代が真っ平らになるようにトンボで調整をした。特に苗代上に水たまりが出来ないように、わずかに中央部が高めにした。

 ここに1mごとにダンポールを並べて行く。これは後で、穴あきビニールでトンネルを作る時に使う。種籾は1mに蒔くための70グラムを小分けしておき、各ブロックに丁寧に種が散らばるように蒔く。1,2,3,6,番の田んぼが5mづつ使った。

 苗代の幅は1m10ぐらいあった。種を蒔き完成したときに、穴あきトンネルを水路が取り巻いているのに、苗代の上には水がないという状態を目指す。

 種籾の量は2畝の田んぼで、350グラムである。2本植えをする為の量である。石垣では風が強く、1本植えではやられてしまうことがままある。大きい苗は1本植えも行った。ただし、植え付けについては、40×40もあれば、40×30,30×30もある。1畝100グラムで一本尺角植えと考えておけば良い。

 種まきの際の状態は水を入れておき落とした状態である。蒔いた種が、3分の1くらい土にのめり込むぐらいの感覚。蒔いてからクン炭を撒きたいのだが、なかったので何もしないでそのまま、防風ネットをかぶせた。

 11月の苗作りは5週間の育苗で5葉期になった。1㎡に60グラムぐらいの播種量の場所が一番良い苗になった。苗代が十分に肥料があるという土壌ではないので、播種量は少なめでないと5,5葉期、2分ゲツの健苗には成らない。

 しっかりと茎が扁平で太く、苗代で触ったときに、バリバリとした堅い苗が良い苗である。根元から左右に分ゲツがでている苗が良い。苗作りが成功すれば、この後の、様々に起こる、異常気象の困難も乗り切ってくれる。

 防虫ネットを架けて、ネヅミや鳥の害を防いだ。しかし、結果的には穴あきビニールの方が、良くなるのではないかと思えた。日照量が多くなると言うことと、低温をしのぐためにもその方がよりよいと思えた。

田植

田植は前半の12月6日が3番田んぼと6番田んぼ。12月13日が1番田んぼと2番田んぼになった。粗起こし、代掻きは例年以上に丁寧に行った。未だに石の層があり、そこが明らかに生育が悪かったからだ。

しかし、石層のない完全に良い状態にまではならなかった。トラックターがでられなくなりそうなために、適度なところで代掻きを諦めた。また土壌が雨続きで乾かないために、良い粗起こしが出来なかった。

それでも代掻きは70%位のできになった。と言うことで諦めた。堆肥は粗起こし前によみがえりを5袋撒いた。田植後に生育が良くなかったために、もう一度、よみがえり4袋と発酵鶏糞1袋を撒いた。これで確かに生育が回復した。

元肥不足だっとも思わない。寒さのせいで、肥料の効きが悪かったと思われる。結局肥料は後から効いてきて、穂肥は入れないことにした。平均で25分ゲツ以上あるので、十分の生育ではあると思う。

問題点

 何故、生育が遅れたのかである。これは問題点でもあるのだが、良い点でもあった。石垣の稲作で初めて満作の稲になった。特に2番田んぼのゆがふもちは、株姿もがっちり雄大で見事な姿で、25分ゲツあり、大きな穂を付けている。

 苗を作るときよりも田植後に寒さが来る。しかも冷たい東風が吹き続ける。これで生育がかなり遅れた。暴風対策をよほどしなければならない。また、3月になって12度まで下がる寒波が来た。これがちょうど幼穂形成期だった。

 多分花粉が死んだのだと思う。そのために、一番生育が進んでいた、3番田んぼが不稔が多くなった。不稔葉どの田んぼでも起きたのだが、早かった3番田んぼが被害が多かった。その結果分ゲツが遅れて出てしまった。

 1株30ぐらいの穂が出ているが、穂が十分とは言えない。結局の所、どの田んぼも6月3日以降の稲刈りを行うことにした。どの程度の収穫があるかは分からないが、第一歩であることだけは確かだ。この後ひこばえに向かう。

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