台湾への中国軍事侵攻は遠くない。

昨日に引き続き中国のことを書く。習近平中国は本気で台湾を併合しようとしていると考えなければならない。台湾は独裁国家中国に併合されない方が良いに決まっている。自由の無い独裁国家に加えられて良いことなど何も無い。中国は少なくとも、台湾の人達には自分の将来への選択の権利を提供すべきだ。
中国が軍事攻撃をしてきたら、反撃などしても無駄だから止した方が良い。その前にやることの出来ることをすべてやるべきだ。日本も他人事だとは考えずに、平和的努力を全力で始めるべきだ。何かまだ日本にその緊急性に対する認識が薄いのではないだろうか。
中国の中の一つの地域になりたいという台湾人はそのまま台湾に残れば良いだろう。ふるさとに我慢して残りたいという人も残る方が良いのだろう。辛いだろうが、殺されるわけでは無い。香港と同じような状況と考えればいいのだろう。また独裁中国は嫌だという人には台湾を離れる自由を確保すべきだろう。
その受け入れ先として、日本に名乗りを上げて貰いたい。中国が軍事力で台湾の占領を目指すというようなことが起こる前に、あらゆる平和的手段を日本はとらなければならない。中国の攻撃はそれほど遠くない日なのかもしれない。それを思うと、不安が高まってくる。
中国の軍事的な行動は2025年と習近平は目標を示した。独裁者は発言を揺るがせるわけに行かない。言ったことをやらなければ、独裁への恐怖が揺らいでゆく。2025年まで何かをやることだけは確かだ。とつぜんの軍事侵攻が起こるとは思いたくないが、無いとは言えない。
日本も対岸の火事では無い。日本にはやるべき事がある。まず尖閣諸島の問題は国際裁判所に提訴すべきだ。日本政府は日本固有の領土だから裁判の必要は無いとだけ主張している。相手のあることなのだ。もし固有の領土と信じているならなおさら、国際裁判所に堂々と提訴して解決を図れば良い。国際司法裁判所での裁判を中国が避けるのであれば、問題の様相は少し変わるだろう。
両国でこの問題の解決のための交渉の場を設けることだ。交渉もしたくないというのであれば、それも日本にとって一歩前進である。世界に日本の正義と誠意を示してゆかなければ、日本の支持は集まらない。その交渉の前提として、日本は敵基地先制ミサイル基地などにミサイルを配備しないと宣言しなければならない。
平和外交の努力をまず可能な限り、試みなければならない。どうせダメだろうと諦めてしまえば、軍事対立になる。中国と対立して日本が勝てるわけも無い。中国には原爆があって、日本には無い。どう考えても中国人の方が今や軍国的である。
アメリカを当てにしているのだろうが、もうアメリカは当てになる国では無い。そもそも外国というものは昔から当てになるものでは無い。朝鮮は引き分けで、ベトナム、アフガンと敗戦だ。イラクでは何の成果も無い有様である。
軍事力では何も解決は出来ないのだ。日本はまず中国との紛争の種を消すことだ。自民党政権が尖閣諸島をわざわざ残しているのは、日本を軍事国家にするためである。中国をあえて仮想敵国にするためである。尖閣を対立の根拠にしたいだけなのだ。
台湾のことだった。今中国の問題は台湾から始まる。台湾に軍事侵攻をする前に、尖閣諸島問題を先行させるはずは無い。もし尖閣を軍事的に占領すれば、そのことは当然国際問題になり、中国への世界の批判が集まる。そうなれば、台湾の併合もより困難になる。そう考えればまず、台湾併合に動くことになるだろう。
中国にとって、香港の次は台湾である。間違いないことだ。台湾が併合されればそれこそ尖閣が次の目標になるのだろう。だから日本は台湾の問題を日本自身の問題として、本気で取り組む必要がある。台湾は自由と民主主義の国である。建国72年の立派な独立国家である。それを世界が認めないことは間違っている。日本も間違っている。
台湾の近代の歴史は日本の植民地化という、日本が反省をしなければならない歴史的な責任がある。明治日本帝国主義である。日本は遅れたアジアの盟主というような妄想の元に、朝鮮や台湾や満州を軍事的に支配したのだ。恥ずべき歴史である。
日本は台湾からの移民を受け入れることだ。日本には現在過疎になり人が欲しい地域はいくらでもある。と言っても何でも受け入れられるものでもないから、台湾の側の出資と日本移民可能な資格を決めて、日本の国内に台湾の移民特区を作るのはどうだろうか。
九州から沖縄までの島々に台湾人の方々が1000万人くらい来てくれたとしても、日本はありがたい状況になるだろう。受け入れ可能な地域を調査して、台湾の資本と人間を込みで受け入れる。それは地域おこしにも成るだろうし、日本にとって良い活力が産まれるのではないだろうか。
中国の支配下になっても台湾に残りたいという人は大勢いるのだろうから、その当たりはそれぞれの人の判断に任せれば良いのではないだろうか。黙っていれば、中国の軍事支配下に入れられることになる。悲惨な戦争が起こるのかもしれない。
日本が移民を受け入れると表明したとしても、それで解決とは言えないだろうが、英国が香港からの移民を受け入れることを表明したことと同じである。一時避難と言うこともあるし、中国よりは日本の方がましだと考える人もいるかもしれない。
石垣島で先進の農業を開いたのは、台湾の人達だ。水牛やパイナップルは台湾の農業移住者が持ち込んで、石垣島で普及されたものだ。当初差別扱いはあったそうだ。しかし、その後台湾の人達の御陰で石垣の農業に道が開けたと言うことで、むしろ感謝される存在になっている。
台湾人は優秀である。日本人の新しい暮らしの刺激にもなることだろう。台湾人の優秀さは、美術と文学で理解した。台湾の小説を30冊ほど読んだ。どれも日本の小説よりも、文学性が高い。人間の哲学に深く触れている。魯迅が中国の混沌の中で生まれたように、台湾の大変な歴史の中で、研ぎ澄まされた感性が生まれたのだろう。
美術でも驚いた。日本のような装飾美術では無い、本当の芸術としての絵画を目指している人がいることだ。これも台湾の歴史が悠長な床の間芸術でいられなくなっているからなのだろう。台湾は過酷な状況に置かれているのだが、その中で、芸術を育ててきている。
そうした台湾人を素晴らしいと思う。日本の遅れたIT産業など、台湾の人達に助けて貰った方が良いのだろう。台湾の人達が来てくれれば、銀行のITトラブルもなくなることだろう。日本人も目が覚めるかもしれない。
いつか中国が民主主義国家になるまでのことだ。民主主義国家になれば、また台湾に戻るのも良いだろう。その頃には国という枠ももう少し軟らかくなっていることだろう。台湾の人達にすれば余計なお世話と言うことかもしれないが、戦争で死ぬよりは良いのではないか。