東京オリンピック開催で、非常事態だ。

ウガンダ選手団の中に、1名のコロナ感染者がいた。このニュースを聞いて誰もが選手団全員が濃厚接触者だと感じたのではないか。ウガンダで選手団の結成式や激励会などウガンダで行われたかもしれない。そして一緒に飛行機で成田まで来たのだ。
ところが、なんと成田の検疫では濃厚接触者はいないという判断をした。そんな判断をした覚えは無いともいっている。責任は泉佐野市にあるとか、ごまかしている。だいたい成田空港に選手をお迎えするオリンピック関係者はいなかったのか。そして恐れていたように、新たな感染者が見つかった。
今になってみれば、当然全員が濃厚接触者であった。にもかかわらず、泉佐野市まで移動をしたのだ。移動禁止が何故出来なかったのか。オリンピック関係者で無ければ、2週間の移動禁止で、ホテル待機が普通のことだ。オリンピック特例処置が行われている。入国時にオリンピック関係者の特別対応が必要だ。
そもそもオリンピック入国者に対して、何も決まっていないずさんさである。誰が判断して、移動を制止できるのかである。オリンピックという特例で来日した9名で管理が出来ないのであれば、オリンピックに来る何万人もの人の管理を出来るわけが無い。
安心安全のオリンピックはどこに行ったのだ。責任体制が想像通り出来ていない。こんな状況で安心安全なオリンピックを迎えることが出来るわけが無い。日本はこういうことがきちんと出来ない国になっているのだ。このままオリンピックを行えば、あの悪夢のクルーズ船の惨状を東京という街で再現する可能性が高い。
この事態でのオリンピック大臣のそらっとボケた寝ぼけ発言聞くとはらわたが煮えかえる。今までに無い感染力の強いインド株が広がり始めている東京である。英国の前例から見ると、今のワクチン状況では、次の感染拡大が来る日が迫っている。本来であれば、海外からの入国禁止が求められる状況だろう。
オリンピックは中止では無く、開催不能になる可能性が出てきている。ここまで国民を不安の中に陥れている政府は、前代未聞である。あの、麻生氏のマスクはいつ外せるのか、誰か知ってるかの発言の馬鹿さ加減が、思い出される。コロナは終わるどころか、このままコロナを理解できない政府ではこれからさらに深刻なことになる。
感染の連鎖が続けば、必ずウイルスは変異を繰り替えし感染力を高め、病気は深刻化してくる。人間という薬漬けのような動物の中では、どのような変異が起こるのか分かったものではない。いつSARSやエーズのような病気に変わるかもしれないのだ。この1ヶ月2ヶ月が日本のワクチンの勝負時である。
ここで何とか押え込まなければ、ワクチン効果も無いほどに深刻化する可能性が高まって行く。かなりの確率でウイルスに変異する可能性が出てきている。神風は吹かないし、まぐれ当たりも無い。菅政権にもう希望は無い。
最悪の状況を考えて、対応をするのが国の安全保障だ。中国が攻めてくるどころでは無いのだ。こうなってみると、コロナを抑えた中国が何故世界のトップに出ようとしているのかが分かる。国家の安全保障意識がまるで違う。
日本政府には判断力がない。決断力がない。一度決めたオリンピック開催を中止にするという選択肢が無かった。引き返す勇気が無い。オリンピック開催に自分の政権の命運を賭けてしまったのだ。もしかして、無事オリンピックが開催されれば、自分への支持が戻る可能性のあるかもしれないと、唯一の道と考えたのだろう。確かにそんな期待を抱かせる国民が悪いと言えば言える。
菅政権はこの馬鹿げた賭けに国民の命を賭けてしまったのだ。確かにオリンピックで、感染がそれほどは広がらない可能性が全く無いとは言えない。しかし、ウガンダ選手団の状況を見れば、広がる可能性の方がはるかに大きいと見るのが常識では無いだろうか。
国民の自粛も限界に達している。非常事態宣言でも人の出の抑制は出来なくなっていた。その非常事態をオリンピックのために解除した。何という馬鹿げた判断だろうか。必ず感染拡大が起こる。当たり前のことが分からないことに驚く。
オリンピック期間中に金メダルに浮かれて、街に繰り出して騒ぎが起こるなどと言うことが起きないだろうか。東京に集まった人が、そのまま帰宅するように誰がコントロールするのだろう。こんな馬鹿げた政府など誰も信頼しては居ない。
企業の在宅ワークも一定企業以外には進まない。オリンピックどころではないのが、現状と見て当然の所だ。もし自民党が野党の立場であれば、間違いなくオリンピック中止を主張しているはずだ。政権維持にオリンピックを賭けている。何が起きても不思議が無い状況が近づいている。
オリンピックによって感染拡大が再度起これば、もう日本経済は立ち直れないほどの打撃を受けることになるだろう。オリンピックの経済波及効果どころではない打撃を受ける。こんな無謀な冒険をしては成らない。
政府は尾身会長の判断を自由研究と切り捨てた。尾身会長はそもそも政府の太鼓持ち代弁者だったはずだ。だから選ばれた人だ。それでも尾身氏も科学者としてさすがにこの事態を大丈夫とは言えなかったのだ。赤木さんと同じ追い込まれた気持ちでは無かったかと思う。
一日も早いオリンピック中止を宣言することが政府の唯一の取る道だ。どうしてもそれでもやるというのであれば、無観客は当然のことだ。客を入れてリスクを高めることは選手に対して、不安を増すだけだ。もし、感染者の増加が起こればオリンピックに参加した選手まで批判を浴びる結果になるだろう。
菅氏は女子バレーの日本とロシア戦を忘れられないと言っていた。私だってそうだ。しかし、私も菅氏もテレビ観戦である。それで充分感動できたのだ。今だって同じだ。観客がい無いのは残念であるが、選手もそのことを受け入れているはずだ。
選手を一番に考えるのでは無かったのか。すでに選手のなかには苦悩の陥っている人が居る。海外から来る選手を大歓迎とは言えない状況では無いか。緊急延期を宣言することだ。ワクチンを打ち終わるまで待って貰う。これ以外に道はない。
それは出来ないと言うのが、あきれたオリンピック大臣の発言である。それでも延期を主張しなければならないのが政治である。開催しておこる困難と延期する困難とを比べれば、延期した方がまだましなのだ。追い込まれて安易な道を選んでいるだけでは政府では無い。