12月3、4日は田んぼの種まきだ。

いよいよのぼたん農園の二年目が始まる。11月30日に水を抜き、3日経過した12月2日に線引きをして、4日目の3日から種まきである。30日に水抜きをして、2日に線が引ける状態になるのかどうかが、先ずは問題だったが、何とか線を引くことが出来た。
水を抜いた30日から、雨がちの天気だった。水がある程度残っている状態で、線引きをすることになった。圷さんの作った。線引きが素晴らしくて、田んぼに線がつよく引かれる。しかも一度引いた線の痕跡は、その晩に強い雨が降ったにもかかわらず、消えなかった。
翌朝種が一応蒔ける程度には線が残っていた。この日も雨予報であったにもかかわらず、なんと青空の見える好天である。真夏のような陽射しでみんな日焼けをした。それが種まきが終わるとまた豪雨である。みんなの思いが天に通じたようだ。今までもこういう経験が何度かある。

土壌の状態から考えると、今までの線引きでは出来なかったことだ。石垣島の土壌の特殊性もあるかも知れない。水たまりが所々にあって、その当たりは適当に播いてもらった。直播きの種がうまく発芽しなかったところはもう一度補植という形で、田植えをする予定だ。
0番田んぼに苗代がある。0番は種を選抜してゆくために一粒蒔きにしたのだが、やはり上手く発芽しない部分は苗代の苗を手植えする予定だ。いと粒巻はやはり難しい。この苗で6番田んぼに田植えをする予定にした。田植えをするのは今年も、水牛クルバシャーをしたいと言うことがある。
家畜を使う伝統農業は残して行かなければならない、農業遺産だと思う。家畜を使うことは決して動物虐待ではない。人間が生き物として生きていると言うことを確認することになる。水牛農業を残してゆくことものぼたん農園の役割だと思う。

10枚の田んぼを直播きにしてみたのだが、これが成功するのかはまだ不安だが、少なくとも今回の直播きの試みがこれから先ののぼたん農園の稲作法に影響してくるはずだ。2人家族で一つの田んぼを担当するとすれば、直播きは2畝の1枚の田んぼでは、1家族で一日でゆっくりと種が蒔けると言うことになる。
のぼたん農園の自給農法は誰でも出来るものでなければ成らない。簡単に、楽しみの範囲で出来るものにしたい。田植えよりも直播きの方が楽だ。問題は雑草と言うことになるが、今のところはまだ出ていない。徐々に増えるだろうから、同それを抑えきるかが今後の課題になる。2セの田んぼなら早めの草取りが出来ると考えている。
水が抜けているところから、線を引き始めて、水がまったく抜けていない田んぼは、3日あるいは4日に線を引く予定にしていた。結局の所、1,4,5,6,9番が線が引けないくらいに水があった。たぶん下の方のいくつかの田んぼは水が抜けないだろうと見ていた。
今回の様子としては上の1番はどうしても溜め池の方から水がすこしづつ入ってくるので水が抜けにくい。在る程度水があっても、線を引いて、おおよそで種を蒔いてゆけば、それでいいわけだ。3日の種まきの午前の部が20名で、0、2、3、7、8、10、11,と種まきが終わった。
午後に、紐張り班と線引き班に分かれて、作業をして、2時過ぎにはすべての田んぼの線引きが終わった。紐も張り終えたので、2時半くらいからの残りの、1番、9番、の種まきをした。3時過ぎに一日目の作業がが終わったことになった。
残りをすべてやってしまうことも可能であるが、明日は日曜日しか出れない人のこともあるので、4番、5番、に餅米のゆがふもちの種を蒔きをして紐張りをすることにした。6番田んぼはさらに残しておいて水牛のクルバシャーをして、24日辺りに田植えを行う予定にする。やはり水牛を使いたい。
種を蒔いて、3週間すれば田植えが出来る大きさになるだろう。石垣の田んぼは風が強いので、大苗は風にやられやすい。昨年機械苗をもらって植えた稚苗は、案外に活着が良かった。まだどのくらいに成長するかは分からないが、次の週となると、正月になるのでさすがにまずい。
浸種した種籾の直まきまでの流れを整理しておく。28日の朝に溜め池から流れ出ている水を桶に入れて、その桶の中に種籾をネットに入れて漬けた。水温は25,6度だった。かなりの水が流れ出ていた。今年は私がその時に居なかったので、海水選もしなかった。
水に漬けて於いた種籾は五日目の2日の午後水から上げて、新聞紙の上に広げて陰干ししておいた。ほどよく乾いていないと蒔きにくいからだ。3日の朝に一度新聞紙に包んでビニール袋に小分けした。余り濡れていると、手にまとわりついて3粒づつ蒔くのが難しい。
3粒蒔きと言うことだったが、もう少し多く蒔いても良いということにした。おおよそだが、二反で3㎏ぐらいの種籾が蒔かれたことになる。想定以上に蒔いてしまうものだと思った。種籾を採る0番田んぼは一粒蒔きにした以外では、多く播いたから問題があると言うことではない。
石垣の風の強さは一本植えでは危うい。数本まとまっている方がまだ耐えてくれる。種籾を採る0番田んぼは風の当たらない田んぼなので一本植えでも可能だ。ゆがふもち種ととよめき種を比べて見ると、とよめきの方がいくらか芽の伸びが早いようだ。
直播きをする種籾は鳩胸よりもさらに芽が出ていた方が良い。ともかく短時間で芽が出てしまい、ネズミや鳥にやられないことが重要である。手で丁寧に蒔くのであれば、少々大きく発芽していても種を蒔くときに痛めることはない。
蒔き終わってから、すぐ紐を張った。鳥よけは必ず必要だ。凧も飛ばした方が良いのかも知れない。少なくとも二週間鳥には来て欲しくない。水の入れ方が難しいが早めに水を戻したいと考えている。一度土壌が乾いてしまうと、水がたまらない状態になる。
今年は常に水がある状態を作りたいと考えている。すぐに藻が出てくるので、発芽した稲にどう影響するのかも、観察したい。ここでジャンボタニシが現われたら、かなり困ることになる。ジャンボタニシは今のところ居ないと思うのだが、まだ分からないので要注意。
20人で一日で終わりまで種を蒔くことは可能である。土曜日に線引きをして、日曜日に種を蒔くという形の方が、参加者に負担が少ないかも知れない。みんなと相談しなければならないことだ。2日の方がどちらかに出れるという人も居るかもしれない。
種まきを終わったところの状態の写真 発芽の状態を比較して、どんな状態が一番良いのかを、確認したいと考えている。

0番田んぼ

1番田んぼ

7番田んぼ

2番田んぼ

8番田んぼ

3番田んぼ

4番田んぼ

5番田んぼ

9番田んぼ

10番田んぼ

11番田んぼ

7番田んぼ