円安で良くなる石垣島もある

   




  生まれたばかりの子猫を五匹育てている。近所の子供達が、どこかで拾ってきてダンボール箱に入れて、私の家の脇に置いて帰ろうとしていた。置いて帰れば間違いなく死んでしまうので、内の奥さんが面倒を見ることにした。

 石垣島のシッポの会という猫や犬の殺処分を0にしようというグループに入っていて、活動を続けている。それを近所の子供は知っていて、置いて行こうとしたのではないかと思われる。小さな子猫を育てるのは相当に大変なのだが、何とか大きくなった。そろそろ、もらい手を探さなければならない。

 五匹の内二匹は行き先が決まりそうな所だ。後三匹誰かに貰って貰わなければ困る。とても可愛い三ヶ猫だから是非どなたか引き取って貰いたい。私の家にはすでに猫が三匹いて、増やせない状態なのだ。子供達にも拾ったのだから、何とかもらい手を探せと入っているのだが。

 円安が深刻化している。1ドル137円。これでもまだ底ではない感じ。140円は行くだろう。その後又だんだんもどる気がしている。日本経済が衰退して、その相応しいところまで下がらなければ収まらないのだろう。この責任はアベノミクスにある。

 アベノミクスで新しい産業の創出と言うことを主張したのだが、実際には既存の企業を保護すると言うだけで、新産業の企業が登場することはなかかった。アベノミクス以降の10数年、日本の産業は後れをとるばかりであった。

 ほんらいであれば、原発事故を契機に再生可能エネルギーを新産業にするのが日本の方向だったはずだ。国民の合意が取れたはずだ。ところが相変わらず原発に依存して、新産業への転換はまったく出来なかった。その責任はアベノミクスにあると言える。

 悲しい現実だが、現実をきちっと見ないと始まらない。東アジアの近隣緒国から、日本は物価が安いから、旅行が楽しめるという所まで来ている。もう1段どころか、2段は下がる。しかし、交換レートというのは時間が経てば、それに合せて又新たな状況で収まるものだ。

 円がその相応しいところまで下落すれば何が起こるのだろう。海外からの輸入品は昔のように高価な物になるのは確かだ。舶来品は金持ちのところにしかないものになる。当たり前の事で、やすい品物が海外からやたらに入ってきたことがおかしかったのだ。

 国産品の方が安いという時代に戻るのかも知れない。水彩絵の具も、シュミンケだ、ニュートンだと言うことが難しくなるのかも知れない。それが絵を始めた頃では当たり前の事だった。水彩絵の具も慣れれば国産の製品でも使えるのかも知れない。

 大型チュウーブがないというのが、日本の絵の具メーカーの弱点だ。あるいは色が暗いのも問題である。水彩絵の具はできる限り純度を高めた明るい色彩の絵の具にすべきだ。そうすれば、その絵の具から出せる色彩が増える。濁ったいろは作り出せば言い。

 ところが始めから濁りが加わったような色調なのが、40年前の日本の水彩絵の具だった。それで色彩の明瞭なニュートンを使うことになった。最近の日本の絵の具は使っていないので実際の所は分かっていない。一度試してみるか、高くても我慢して舶来品を買うかと言うところだ。まだストックが半年分ぐらいはある。

 日本の給与の方が安くなれば、海外に出稼ぎに行くという人だって出てくるだろう。石垣島に戻る飛行機で3人連れのベトナム人のとなりに座った。石垣の牧場ででも技能研修生をやるように見えた。元気で働いてくれれば良いと切ない気持ちがした。今になってみれば、日本の給与ではさしてうまみは無いのではないか。

 石垣島では円安の恩恵を大きく受けると思う。日本人が海外旅行に行くのは難しくなる。飛行機の燃料費は高くなる。円は安くなるのだから、海外旅行は誰もが行ける者ではなくなる。海外が割高な旅行になるのであれば、石垣島は観光客が増加するはずだ。

 ピーチで来れば、成田から8000円石垣島までこれる。別段交通費が高いという感じはしないだろう。海外からの観光客が来るようになれば、大いに円安メリットが生きる。間違いなくアジアからの観光客が戻るはずだ。いまはまだ、自由な行き来が出来ないが、そう遠くない日に海外からの観光も再開されるはずだ。

 観光客は以前に増してくるようになると考えている。そうなれば又、石垣島の経済は活気が出てくるはずだ。当然農業も回復する。もうしばらくの我慢だと思う。今年いっぱいはまだ観光の再開は難しいだろう。石垣島のコロナ観戦者数は、今が過去最高になっている。

 すでに石垣島では7人の内1人がコロナに感染した状況である。たぶん宮古島や沖縄本島も同じく状況である。これは実態としては、集団免疫というものができはじめているのではないか。もうしばらくしたら、コロナも収まる可能性がある。

 そこまでゆけば観光客は戻るだろう。世界から注目が集まっているのが石垣島である。それだけの魅力がある。受け入れ体制の準備をもう始めるべきでは無いか。観光も石垣島らしいものにして行く必要がある。ゴルフリゾートなど方向が違う。

 アジアからの観光を重視した方が良い。韓国や台湾や香港、こうした国の人達に楽しんで貰える観光を考える。やはり珊瑚礁の海だろう。西表の熱帯の密林だろう。そうした自然を味わって貰う滞在型の観光を作り出すことではないか。

 円安は観光のチャンスである。その観光の質を変えて行かなければならない。石垣島の人が暮らしているそのままを、体験して貰えばそれが一番の観光になる。何か特別なことを用意する必要などない。石垣島の人が石垣島を大切に暮らしていれば、それが観光の魅力になる。

 観光のために何かわざとらしい観光施設を作る必要などない。石垣島の暮らしを味わって貰えばそれが観光の一番の魅力なのだ。石垣島の魅力を感じて、移住してきた私にはそのことがよく分かる。石垣島にデズニーランドは不用だ。

 海が見える丘陵の道をゆっくり散策できる。珊瑚礁の浜辺を夕日を見ながら歩ける。熱帯のマングローブ林をただ眺める。水牛が田んぼで働いているのを見ている。これからの観光に求められるものは、底にある普通の暮らしだ。

 

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