満天の湯・道の宿 白山インター店

   

 




 松任に来てスーパー銭湯に泊まっている。好きなスーパー銭湯に1週間も泊まれて、大満足である。そもそも、スーパー銭湯で生活したいぐらいなのだ。スーパー銭湯で飲んだくれて、そのまま寝て、朝起きたら農場に出かける。そしてアトリエカーで絵を描く。これが私の理想とする生活かもしれない。

 以前名古屋のほうのスーパー銭湯で暮らし始めた、銭湯生活者のテレビドキュメントを見たことがある。ともかく一日居られる。自分のロッカーも確保して、そこに所持品を保管している。一日650円として、1か月2万円なのだからネットカフェよりましだろう。仮眠できる場所もあり、安い朝食など出すところもある。今そういうことができるスパー銭湯はなくなったようだ。

 スーパー銭湯のどこがいいかといえば、何といってもサウナである。様々なサウナがあり、安く入れる。サウナに入れば、当然出て一杯やりたくなる。しかし、車で家に帰るのだから、飲むわけにはいかない。そこに泊まるところがあれば、憂いなく飲んで寝ればいい。

 だから、上野展覧会があるときであれば、北欧でサウナに入り、飲んで寝る。これが一番なのだ。そういえばサウナ映画の舞台に北欧はなったそうだ。私としては北欧よりも新しくできたしずくのほうがいいのだが。北欧も確かに良い。良いことは良いが少し古いのかもしれない。

 大した違いはないのだが、北欧はなぜかアメ横のど真ん中にあるので、何となくいかがわしい。アメ横で飲んでそれから泊まるにはちょうど良い。年寄りが受付にいるイメージがある。しずくは若者が受付だ。どっちも同じかもしれないが、サウナのいかがわしさがしずくのほうがない。しずくは女性向とあり、北欧はサウナの殿堂である。

 サウナが30年代にでき始めたころは、いかがわしい場所の時代がある。渋谷のリキパレスのイメージ。あの記憶がまだ抜けない。台湾のサウナは今でも売春場の関係がある。と観光ガイドブックにある。断れば大丈夫とあるが、さすがにそいうサウナに入りたくない。今の日本のサウナはそいうことは想像もできない。それでも昔の記憶のあるものはまだいくらか不健康サウナの印象が残っているのだ。

 満点の湯は、ビジネスホテルと合体している。しずくや北欧は、カプセルホテルと合体なのだ。カプセルホテルも嫌いじゃないのでそれでもいいのだが、マンテン・インは少し余裕があり、部屋でこうやって、ブログを描くこともできる。となると上野ではドウーミーインなのだが、サウナがさすがに物足りない。

 満天の湯が素晴らしいのは5階の北側の部屋に泊まらせてもらえれば、白山が見えるのだ。夜明けの白山、夕暮れの白山を描くことができる。冬だって大丈夫だ。これはほかにはない素晴らしさである。部屋で絵が描けるホテルは案外に少ないのだ。8号線沿いにはいくつかあるのだが、そこにはサウナがない。

 満点の湯には高温タワーサウナとハーブスティームサウナの2つがある。高温といっても90度ぐらいだから、今では中温ぐらいかもしれない。スチームのほうでは薬草の薫りが心地よい。塩も用意されているし、シャワーもあるから、塩で体をこすりたい人には貴重なサウナだ。ただ寝転がっている奴がいるのでこれは良くない。マナー違反だ。

 低周波マッサージ風呂というものがあり、これは初体験。筋肉が自然に動く奴だ。結構強力なので、本当に効果があるかもしれない。特に腹筋あたりにぐいぐい来るので、へそ周りが1センチぐらいは細くなるかもしれない。心臓にわるいのではないかと思いあまり長くはやらなかった。

 露天風呂は3つもあって、薬草湯は川芎せんきゅう湯が毎日だった。そのほか光明石湯というのは、よくわからないがイオンがどうこうの効能があると書いてはあった。特に霊験あらたかというほどではなかった。あまり強くはない炭酸泉もある。なんでもあるのだが、打たせ湯がないのが、残念なところかもしれない。

 北陸地方に7店舗あるらしい。富山とか、福井に行く用事があれば、泊まってみたいと思う。まずそういうこともなさそうだから、また泊まるとすれば、松任ということになるのだろう。松任の展覧会は悪くない。なかなかない立地で会場がいい。

 食事に関しては周辺には何もないから、松任駅周辺で食べるほかない。満天の湯には「食事処どうだん」というところがある。味のほうは意外に良かった。特別ではないが、十分で不満はない。スーパー銭湯の食事処としては良いほうではないだろうか。

 朝食が700円でたっぷりの健康的なおかずがあった。ヒジキや野菜サラダがついている。納豆、のりももらえる。生卵ももらえればさらにいいのだが、最近高いのでくれないのだろうか。750円でも卵付きがいい。朝食さえしっかり食べれば心配がない。

 夜はここで生ビールが飲める。これが一番搾りなのだがかなりうまい。近くで作るところがあるのだろうか。サウナの後はやはり生ビールだろう。アジフライは新鮮でおいしかった。最近はいつの季節も枝豆がうまい。枝豆の冷蔵技術が進歩したのだ。日本酒やハイボールなど、一通りある。今日はイカゲソフライにするか。

 スパー銭湯採点
1、清潔度「9」かなり良く掃除がされている。
2、泉質「7」温泉ではないが、工夫がある。
3、環境「7」国道沿い、白山インターが近い。
4、食事「7」当たり前で、満足する範囲。
5、湯船施設充実度「9」サウナはテレビあり。温度も90度で良い。タワーサウナは圧巻。そこそこ広く混んではいない。薬草サウナも、塩サウナも悪くない。水風呂も水温17度前後で、すっきりできる。
6、従業員の対応力「9」てきぱきしている。間違いがない。
7、コンセプト「8」多様な風呂は素晴らしい。特に低周波風呂は研究の余地あり。サウナマナーも悪くない。しゃべる人はいない。
8、価格満足度「9」650円は今時安値。
9、全体施設「8」かなり満足だが打たせ湯がない。
10、アクセス「7」そう便利な所ではない。車社会なら問題ないのだろうが、バスの本数が少ない。

総合点80点。過去第2番目一番も松任の海のほうにあるのだから、北陸スーパー銭湯恐るべし。日常使える環境に暮らしている人が羨ましくなる。

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