安倍傲慢政権の倒し方
アベ政権は経験したことのない危険な政権である。アベ政権を忖度する人間が増加し続けている。そういう利権構造ができてしまった。その連中が又、アベ政権の延命を願い、もう一期総裁をやってもらおうと言い出している。何という情けない政治状況であろうか。
アベ氏の政治目標とする日本国の姿は、明治帝国日本の再現である。世界情勢において、戦後の日本の優位的な位置は失われた。日本は世界において、中規模の普通の国になろうとしている。それは、人口減少に現れているように国民の気持ちが生み出したものである。一番で無ければならないなどとは、普通の国民は考えない国になった。敗戦以降続いたがむしゃらな復興意識が消えて、ごく当たり前な状態に戻りつつあると言うことなのかもしれない。
国というものにも、成長期もあれば成熟期もある。そして老齢期に日本は入りつつある。一時期、韓国に猛烈な勢いが感じられた。シンガポールにもそういう青年の空気があった。そして、今はなんと言っても中国の台頭が世界を大きく変え始めている。本来であれば、その中国の隣国としての日本は連携を模索するべきなのだろう。ところが、アベ政権のアメリカの属国的立場と、中国の覇権主義的な姿勢によって、日中関係はギクシャクし続けている。
このリスクの高まる世界情勢の中で日本も軍事力を強化しなければならないというのが、アベ政権の政治姿勢なのだろう。実際に憲法を拡大解釈し、と言うか憲法違反をしてまで、アメリカの戦争に参加できる法律まで作ってしまった。本来であれば、国際社会で生じる問題を平和的手段で解決しろと、憲法は政治に求めている。一体アベ政権は尖閣諸島問題に平和的手段の解決を図ろうと努力したことがあったであろうか。むしろ緊張を高めるために行動しているとしか思えない。
石垣島には自衛隊のミサイル基地を配備する。石垣市の議会や市長は尖閣諸島は、到底平和時と言える状況では無い。だから中国に武力で対抗するほか石垣の安全は守れないとしている。それほどの危機が迫っていると何故か思い込んでしまった。それほど思い詰めているなら、憲法で命じられている、平和的努力をわずかでも試みて欲しい。平和的努力ならば、さらに緊張を高めるようなことは無い。平和的努力どころか、緊張を高めるための後押しだけをしているように見える。それこそが自衛隊ミサイル基地の建設である。
このままではアベ政権は今度の参議院選挙でも勝利する可能性が高い。では、国民全体がアベ政権のこうした明治帝国主義をよしとしているかと言えば、そんな選択をしているのはごく一部の人だ。大半の人は消極的に、政治をどうでもいいと考えるようになっている気がする。この無関心がアベ政権を生み出した。
投票率が低い。そうした環境で公明党が、アベ政権の支えになっている。そのことが低い投票率の中で、おかしな議員配分を生み出している。自民党は3分の1の支持票で、3分の2の議員数を獲得している。公明党と創価学会はこうした中で、巧みな世渡りをしている。うまみがあるのだろうから、公明党の忖度姿勢を崩す事はできないだろう。
とすれば、アベ政権を倒すためには、野党も公明党から学ばなければならない。ずる賢く、票になる連携をとる必要がある。どうせ、自民党は野党連携を野合だと批判するだろうが、自公連合のあくどさに比べれば、何でもありである。
野党は参議院一人区で勝てる候補で連合する。これはすでに行った。主義主張はいったん置いておく。憲法に対する姿勢の違いも置いておく。すべては反アベ政権だけでゆけばいい。そして勝てる選挙をしなければだめだ。勝つためには政治に関心の無い人に投票に行ってもらうことだ。枝野さんは正しい。しかし正しいだけでは選挙には勝てない。
どうせ反アベ票は野党統一候補にゆく。反原発などと改めて言わないでも大丈夫だ。9条を守れなど言わないでも大丈夫だ。政治にほとんど関心が無い人の重い腰を上げさせる。
40年後の老後の年金はどうも心配だというような人に焦点を当てる。山本太郎の最低賃金倍増もいい。財源はタックスヘブン課税ぐらいでかまわない。奨学金免除徳政令もいいかもしれない。どこでもWi-Fi普及宣言もありか。投票50%以下なら選挙やり直し制度の制定。ネット投票の解禁。少々荒っぽい政策でもかまわない。
電通的なキャッチフレーズで野党に期待して、選挙にゆきたくなればそれでいい。アベ打倒の戦略研究である。選挙に勝つためには、焦点を当てる必要があるのは、不満はあるが今まで投票には行ったことがない、政治には関心の無い人たちだ。選挙制度が悪すぎる。この悪いところを巧みに利用しているのが、アベ政権である。野党はこれにいつまでも負けていてはならない。