水彩画の描き方メモ

   

水彩画を描いていて気付くことがある。その時々に思いついたことをメモしておいた。久しぶりに読んでみたらあまりにくだらないので驚いた。驚いたのだが、一度はそうかと思ったことなので記録しておくことにした。さすがに絵がダメなわけだ。良い反省にはなる。恥ずかしい。恥ずかしいことも公開した方が身のためだ。

○確かに自然は間違うことがない。しかし、絵は自然に従っていてもできる訳ではない。
○100の絵には、100の方法がある。
○すべてが見えて来た時が出来上がりである。
○紙が最も大きな要素である。
○写実の表現はその加減が大切になる。
○終わりまでやってはいけないことがある。
○道具や材料は、思いのほか重要である。
○黒い線で説明すると絵は枯れる。
○色彩が上手くはまった時に絵になる。
○絵がどこに向かっているかが、見えたときに絵は進む。
○筆の選択は大きな要素である。
○破綻させて、次に一段上に戻す。
○人のやり方は参考にならない。
○水彩画は道具や材料が絵を決めている。
○絵具は何故かどんどん変わっているので、前考えたことより、その場で反応した方がいい。
○水彩絵の具の発色は水の量で決まる。                    ○絵具は1週間くらいして色彩が安定する。
○紙の白さより白い絵の具はない。
○黒の混色は濁りとは言えないことが多い。
○そう思って描けば、そうなる。
○補色の混色こそ、水彩画の特徴になる。
○紙の白がどこに残されるかは、重要である。
○画面の奥行きを求める場合と、平面的に作る場合を意識的に分けた方がいい。
○小さい画面の方が水彩には向いている。
○筆触が大切なのだが、それは水の濃度が影響する。
○思いついたことはすぐやってみる。
○絵の具を混ぜるときには、補色を意識する。
○何を描くのかを決めなければ絵は始まらない。
○画面の大きさは、絵を支配する。
○絵具の混ぜ方には順番があり、無意識に順序の混色を続けている。
○構図というより、画面の中の流れというか方向を意識している。
○自分の絵のダメさを気付くことが出来ない。それはダメである理由が、自分の人間から生じているからである。
○自分の先入観を捨てることが一番難しい。
○デザイン的であるというのは、説明的で絵画性に乏しいという意味に成る。それは文学的ということが、物語性に寄りかかり、絵画表現が余計な要素で純粋化されていないというようなことと同じではないか。
○白の絵の具は3種類必要。ニュートンは混色用。月光荘は一番強く塗る時。その間が、シュミンケの固形
○すべての技術的な問題は、自分の内なるものと成り、何の意識にもならなくならない限り、自分の制作の自由は得られない。
○良く見て、あとは見ないで、記憶化したものを描く。色の濃度差は、いろ、かたち、筆触、構成、を調整する上で、重要な要素に成る。
○絵を描いていると、ある時良くなってきたと思えることがある。大切なことはその理由の確認である。
○自分の絵に成るまで描く。
○小さい絵は大きく描く。大きい絵は小さく描く。
○絵は距離を置いてみる方が分る。

今描いている30号くらいの絵だ。いつもの橋の上から描いている。何か変わったような気もする。景色が変わったのでそれでだろうか。この緑の勢いを描いている。紙はある種のロール紙を使った。久しぶりである。最近紙は何でもあまり違わない。絵の具はニュートンが多い。初めてシュミンケのガッシュのしろと緑を使って見た。そうしないとこの緑には対応できないような気がしたのだ。
メモの方はまあ大して意味のないことのようであり、又大事なことのようでもある。何か思いついたときにメモってあったもの一覧である。絵を描くというのはずいぶんいろいろのことが思い浮かぶものだ。頭の中は思いつきが駆け巡っているが、それがとどまらないようにしている。駆け巡ることは止められないが、その考えがどこかにとどまらないように、すべてが過ぎ去ってゆくようにしている。あれこれ考えていても、描くときは何もない。何もないというのも違うか。ありすぎてなんだかないような状態だ。

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