三浦弘行棋士スマホ不正疑惑
竜王戦の挑戦者が急遽変更になった。その理由が三浦弘行9段が対局中に、中座してスマホを利用して、不正行為を行っていたというのである。かねてから危惧されていたことが現実化した訳だ。12月14日から対局中のスマホ利用が禁止されることになっていた。不正が行われたのかどうかについては、当人が否定しているので、あくまで疑惑の範囲である。問題は不正が出来る状況を放置したまま対局が行われていたところにある。その責任は日本将棋連盟にある。まずすべての棋戦を延期して、対局において不正出来ない条件を世間に対して明確化にしめす。その上で、今回の処分は取り消し、徹底した調査を行う。今回の疑惑は、疑惑ではなく不正行為があったという認定と同等の処分である。このような曖昧なことで三浦9段の一生に影響する決定をしてはならない。もし、何らかの証拠があるのであれば、それを示したうえで処分されるべきだ。また同時に、そのほかの対局に於いて、不正がないという事も証明する必要がある。三浦九段は独特の棋風である。不正のできないことが明白な中座のできない対局でも極めて強い。以前から好感の持てる棋士であった。
相当の不正が横行している現状を将棋連盟は把握していたのではないか。以前から三浦九段の終盤の中座が多すぎるとして、対局相手から疑問が出されていたというのだが、それは棋士それぞれの対局態度で、別段不自然なものではない。負けた棋士の中傷かもしれない。想像では中座した後に指した手が、いかにもコンピューター的であったのだろう。そして棋譜を調べ、三浦9段の着手とコンピューターとの一致率を調べたと想像する。そして、コンピューターでなければそんな手は指さないだろうという着手との一致の多さを見つけた。プロ棋士であれば、疑いを感ず所だという事は理解できる。三浦9段は以前から、共同研究をしない孤高の行動の棋士と言われてきた。一人でコンピューターを学んで、コンピューター的な思考を身に着けた可能性もある。三浦九段は不正疑惑の査問を受けて、この状態では将棋はさせないと思ったことだろう。それで休場を申し出たと思われる。しかし、それでは不正を認めたことになると考え、納得が行かず、休場届を出さないまま不正が認定された結果になった。
将棋などの昔からあるゲームが、コンピューターに駆逐されてゆくのは、大きな流れの中で予想されることである。コンピューターの方が強い中で、プロ棋士が成立するのかどうか疑問である。将棋連盟に焦りがあるのではないか。コンピューターが人間よりも強くなったからと言って、将棋がつまらなくなったわけではない。将棋はよくできたゲームで、面白いものだ。人間の思考能力を高めるものでもある。私は電車や風呂の中などの、持て余す時間はタブレットで囲碁か将棋をする。タブレットには、無料のオフラインのアプリが入っている。いろいろのソフトがあるようだが、適当に勝負になるものを使っている。それほどは考えないで思いついた手を指すのだが、結構、つまらない見落としが多いい。うっかりミスで勝負がつくのでは、面白くない。だから、待ったをする。コンピューターもうっかりミスをするので、待ったをさせるが、何度でもつまらない手を繰り返して思考を変えようとはしない。
コンピューターが私の気付かない良い手を指せば、なるほどと発見があり面白い。良い手を発見するのが面白くてやる訳だ。感覚と読みで良い手を見つけるという事が、思考の訓練にもなると思っている。やっていれば、1時間ぐらいあっという間に過ぎてしまう。日常でやる気はないし、その時間もない。人間とやるのは好きではない。以前は大会に出場するくらい将棋を指した時期があった。ある大会で、対局相手が待ったをした。それは競技として不正行為だと考えたので、待ったは許されないと指摘をして、審判に判断を求めた。すると、明らかに待ったがあったとしても、こんなレベルの大会で細かいことを主張するのはおかしいとして、私が非難をされた。それから人と将棋をするのは好まなくなった。コンピューターと指していて充分楽しめる。今回の三浦9段の雑な処分を見ていると、大相撲と一緒で、将棋の棋士は世間知らずという事だ。日本将棋連盟はコンピューター登場に対応できず、思考能力を失っている。