もち米の収穫
もち米の収穫が終わった。雨続きの中、切り抜けるように終わった。全てが終わったよくも出来た、とあきれたような気の抜けたような状態にいる。5畝弱の面積で300キロを少し超えた。5%は残念ながら無駄にしてしまった。もち米の畝取りは初めての体験だった。と言っても12番担当の松田さんの奮闘あればこそのことだ。稲刈り、脱穀、籾摺りだった。喜寿糯も畝取りをした。これで田んぼは全部終わった。ともかくこの秋の雨続きで収穫すら危ぶまれる天候である。もち米の稲刈りは10月9日、脱穀が18日、籾摺りが21日。雨続きには夏から悩まされた。喜寿糯が背丈が120㎝になった。それでも何とか倒れず持ちこたえてくれた。よく稲は耐えてくれたと思う。この田んぼは今年新しく借りた、日陰の田んぼである。南側には久野川が流れているのだが、対岸の林の木が大きくなり過ぎて、田んぼの日照は少ない。かなり条件の悪い田んぼである。放棄されていた田んぼを去年から耕作している。これは借りているというのではなく、地主さんの稲作のお手伝いをしている形である。放棄されている田んぼを見ると、何としても田んぼに戻さなければいけないと思ってしまう。
欠ノ上田んぼは、「苗床での直蒔き苗。手植え。天日干し。かなりの手刈り。冬の緑肥。自然農法」江戸時代とそのままのような稲作法である。昔のやり方に拘ってやっている訳ではなく、協働田んぼの合理性を突き詰めたら、こうなったのである。最初の頃は機械植えで行っていた。ところが15人の仲間の内14人が見ているだけの田植えになってしまった。これでは協働にならない。しかも、田植え機の準備や故障やらある。15人いれば手植えの方が早いぐらいだ。苗も、最初は苗箱に蒔いて普通に作っていた。しかし、大苗でなければ水没する。代掻きが下手なのだ。均平が取れないので、ついつい大苗が必要になった。大苗作りのセルトレーで蒔くようになった。所がセルトレーは手巻きの播種では手間がかかる。そこで苗床直播に変えた。苗床直播も苗取りに時間がかかる。何とか楽な苗取りが出来ないかと工夫を重ねて、ついにセルトレーと同じような楽な苗取りのできる、代掻きを工夫した苗代ができるようになった。天日干しは明らかに味が良いから大変だがやり続けている。
田んぼの会の目標は分配のお米が120キロ。年会費が1万円。作業は月1回。今年は会費は1万円を切るらしい。分配のお米が128、5キロ。ここまでは大成功だ。作業は月2回というところか。作業の増加では皆さんに迷惑をかけたかと思う。もっと合理的な作業の流れを見つけたいと思う。欠ノ上田んぼの中は15家族だ。大所帯になれば、ばらばらになりやすい。しかし、大所帯になれば、会費も安くなる。作業も手助けし合える。今年はその良いところが出たと思う。なかなか作業は減らせないところもある。せめて長時間作業ににならないようにしたい。ブラック田んぼと言われたら困る。どうしても性格的にやり尽くさないと居られないことになる。ついつい、やれることは全部やろうとしてしまうのだろう。
もち米は喜寿糯であるが、出穂がサトジマンより2週も遅れてしまった。本来はサトジマンより早い出穂か少なくとも同じだと考えていたのだが。おかしな結果だった。収穫がずれたために作業が煩雑になり、負担が大きくなった。来年は品種を変えようと考えている。「峰の雪もち」はどうだろうかと思っている。子の収穫のづれもあって、もち米は籾摺りの結果、湿度が高く、籾交じりになっている。これを上手く乾かして、コイン精米が使えるかである。布団乾燥機で乾かして上手く行ったという人も居た。月曜日からは晴れそうなので外で干そうと思う。