辺野古埋め立て、承認取り消し 

   

辺野古埋め立て、承認取り消し 沖縄知事「法的に瑕疵」よくぞ決断した。このように政府に全面的な戦いを挑めるのは、沖縄だけであろう。沖縄の決断を支持したい。支持するものは、沖縄へのふるさと納税を行うのがいい。原発の再稼働を見ていると、結局のところ政府の言いなりになる。迷惑施設に対して反対の感情はあっても、正面から反対できないのが、今までの地方自治体である。沖縄はそれだけの覚悟をもって、今回の承認取り消しを決断した。つまり、様々な補助金の削減を覚悟しても、辺野古の米軍基地を認めがたいという、沖縄県民の一致した意志の表明である。あらゆる選挙の結果が辺野古米軍基地反対となっている。この間、沖縄の反米軍基地意識は高まっているそうだ。名護市での世論調査では辺野古移転賛成は10%に満たなくなったというテレビ報道もあった。対立が深まることで、寝た子が起きたのである。

今回新しく沖縄担当大臣になった、島袋氏は沖縄県人として、本心から基地賛成なのであろうか。沖縄という存在をどのように考えているのか表明してもらいたい。沖縄の基地負担の固定化は沖縄差別の歴史を思い起こさせる。米軍基地の負担を日本全体で共有することは出来たはずだ。ロシアを仮想敵国にしていた時代であっても、基地は沖縄に集中していった。その理由として、北海道に自衛隊を置き、後方から米軍が2次攻撃するのだと言われた。それなら中国を仮想敵国にする現状で、沖縄に米軍が集中する必要はなかろう。沖縄本島ではなく国境の離島だって、戦略的には構わないはずだ。確かに宜野湾にある米軍基地は島を分断する状態で、はなはだ迷惑なものだ。沖縄の発展を大きく妨げている。もし、政府が沖縄返還以降米軍基地の沖縄からの分散を、あるいは米軍基地の削減を試みていれば、今のような沖縄の米軍基地の集中はあり得なかった。

民主党政権時代に、寝た子を覚ましたという批判があるが、とんでもないことだ。民主党政権が沖縄の人権意識を目覚めさせたのだ。これは民主党の少ない功績の一つだ。住民の多数が希望すれば権力はそれを認める。これは政治の基本である。日本の最近の政治は、原発再起動にしろ、安全保障法案にしろ、国民の総意を無視した形で進められる。そのために国民全体は、政治への失望感にさいなまれている。その結果政治への無関心が増加する。これが新しい独裁政治への移行の姿だ。多数派の意見が無視される政治のゆがんだ結論。その背景にある思想は経済至上の拝金主義。石原伸晃氏いわく、「最後は金でしょう。」というやつだ。お金のためなら民族の尊厳もへったくれもない。TPP交渉もそうだった。日本は瑞穂の国だと公言し、国会では農産物5品目の聖域を決議し、にもかかわらず、経済のためだから農業は我慢するしかない。という結論であった。

沖縄を沖縄に返せ。沖縄のことは沖縄の意思で判断できるようにしろ。それが基本だ。沖縄から米軍基地を減らす。政府は沖縄負担の軽減を主張するなら、辺野古移転を主張する前に、基地負担の軽減を実現しろ。基地が沖縄経済を支えているなどという幻想はもう通用しない。確かに基地地主というものは存在するだろう。私の叔父も相模原の米軍基地の地主であった。祖母の始めた開墾地が接収されたのだ。沖縄でももしその土地を返還されれば、基地に貸しておくより有効に使える場所は多数存在する。沖縄の基地は、本島中央部に大きく存在する。あれを返してもらい、沖縄ならではの夢の楽園作りが展開できるはずだ。沖縄文化に基づく、楽園づくりをやればいい。地域振興は政府の第3の矢ではないのか。沖縄の個性を生かせば、アジアから多くの人を呼べる、様々な可能性が考えられるだろう。私ならアジア型3000年の循環農業のモデル村を作りたい。自給農業を学べる研修施設だ。

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