セルトレーの種蒔き

   

 

 

4月18日にセルトレーによる種まきを行った。全体で25名前後の参加だった。5月30日が田植えの予定日なので、6週間の育苗である。これは去年とほぼ同じ日程である。春分の日から一ヶ月川の上流に浸種してあった種もみを、前日に川から引き上げて洗って乾かした。水温は14度だった。所がなんと、広げて見ると今年は一部に芽が出ている種籾があった。最後の1週間水温が上がったことが影響したとみられる。先週の種まきの分は問題がなかった。何とかなる範囲なのでよかったと思うが、来年は3週間の浸種に短縮した方がいいのかもしれない。こういう所に温暖化の結果が出ているのではないか。以前は、全く芽が出る様子もなかった。泥が被る比率は、昨年よりいくらか減少した。山の土砂の崩れ、あるいは林道の泥の流れ込みが減少したようだ。林道周辺に草が生えてきたという事か。今年はさとじまんのうるち米の種籾はちょうど良い状態という所か。もちごめ、酒米、が芽が出ている状態が目立った。

欠ノ上、メダカ田んぼ、子の神田んぼ、と5反ほどの面積分をセルトレーで蒔いた。出来上がった状態で、3番田んぼの2列でちょうどという所だから、合わせて、30メートルくらいとなる。セルトレーで蒔いたもの、苗箱に蒔いたもの、そして直播したもの。色々のやり方を試してみた。おおよそ288穴のセルトレー60枚から65枚で1反の田んぼの苗になる。今年は、セルトレーが158枚。苗箱22枚と直播5メートルが、欠ノ上のサトジマンの苗になる。喜寿糯が200穴のセルトレーで32枚。メダカ田んぼの酒米は200穴のセルトレーに20枚と苗箱に20枚。その他、吉宮さんと井関さんの分を蒔いた。奥の方で、苗土づくりをしている。くん炭3とふるった土7くらいを混ぜている。それをセルトレーに軽く入れて、押し込んで種まきの空間をあける。セルトレーは288穴と200穴をつかった。一つの穴に3粒平均を目標に蒔いてゆく。全体で350枚くらいやったのかと思う。

午後は、後半のもち米や酒米の播種を行うグループと、田んぼに行ってセルトレーを丁寧に並べるグループに分かれた。苗代の田んぼは、昨夜水を抜いておいた。ぬかるんで歩くのが大変な状態である。それでも平らに苗代を作るためには、必要なことだ。代かきをして2週間水を溜めて置いたので、草や藁がだいぶ柔らかくなっていたのも良かった。水の抜けた田んぼに、セルトレーを水平に並べて上にコンパネを当てて、人が乗って土に水平になる様に埋め込んでゆく。苗箱も同様に行った。全体を並べてから、穴あきビニールを張ってゆく。風が強い日で少し苦労した。210センチ幅の物を回りを埋め込みながら、しっかりと設置した。穴あきビニールは今まで色々使った中で一番、調子がいい。値段も安いし、2年は使える。中がある程度見えると言う所がいい。19日の午後に、直播の部分を追加した。苗箱に蒔く程度に田んぼの表面に蒔いて、その上にくん炭をまきちらした。同様に穴あきビニールをかぶせた。

この後、水管理である。6週間の5,5葉の苗作りを行う。苗を健全に育てるには水管理が重要になる。日々成長に合わせて、調整する以外にないのだが、まず、最初の2週は水やり程度。水分があり濡れていればいい。セルが浮いていると水が廻らないので要注意。この場合は、苗床全体を水没させてから水を抜く。1週で発芽をする。その後1週ごとに1葉の成長がある。3週目から4週目はヒタヒタ水。まちがっても水没はさせない。乾かすのはまずいが、少なめの水で充分。5週、6週はたっぷり水で、がっしり太苗を作る。この段階で葉が込んでくるので、加湿で病気が出る事もあるので、ビニールは取り払う。いずれにしても滞りない生育が重要。すんなり大きくしなければ良い苗とは言えない。と言って、緑の濃い多肥料の苗もダメ。清涼感のあるコバルトグリーン苗を目指す。

 - 稲作