維新の会分裂
下田の夕景 10号 下田湾からは色々の位置取りで夕景が描ける。山並に沈む夕日がおもしろい。
維新の会はずいぶんおかしな政党だった。独自憲法制定がもともとの太陽の党の理念である。その理念の下に、作られたはずの政党だと思っていたが、そうでもなかったらしい。維新の会橋本氏が大阪市で何の為なのか意味不明の辞任して再立候補がそもそもおかしい。世論というものは、不可思議なものだ。時にバカなこともやるかと思えば、冷静に判断することもある。だから、民主主義というものは、正しく運用すれば有効な統治手法なのだろう。橋下氏に投票した人は、37万7472票という結果だ。75万0,813票が前回だから、ほぼ半減した。有権者数からすれば、17.85%しか橋下氏に投票をしていない。この結果は橋下氏の意図からすれば、大阪都構想は支持されなかったと見るのが、普通だろう。ところが、維新の会の幹事長によると、支持されたと述べている。18%の支持しかない選挙が、支持を表しているという考えは、無駄な選挙を行い、無駄な結果をもたらし、そのうえ自己正当化している。
ひどすぎるだろう。そんなことを主張する前に、この選挙は無駄だったということで、6億円を返還しろ。大義のない選挙ということが言われていたが、大義どころか、泥棒の選挙だ。人気タレント市長でなければ、こんなバカな手法を考えたはずもない。いくら議論しても、都構想のプラン決定に至らない。それは維新の会以外の政党が、維新の会だけがいい子にんる方式での都構想を、やりたくないからに違いない。やりたくないとはっきり言えば、損なくじを引くから、プランを立てるのには十分な議論が必要といって、1日延ばしにする。これが大阪市議会の実態なのだろう。だからと言って、それを打破できない、市長も能力の不足。能力不足を棚に上げて、辞職選挙に打って出るなど、まともな人間のやることではない。議会をリコールすればいいではないか。リコールが成立しない。またはリコールした所で、大阪都構想が支持されないとしたなら、構想が良くない訳だ。いずれ、くだらない所で何をやっているのだろう。無駄な、情熱の空転。
公明党がここでもやり玉に挙がっていたが、この党が日本をダメにしている気がしてならない。公明党はきちっとした思想に基づき行動しないというあたりが、ヌエのようで全くつかみどころがない。一体、維新の党との連携は何だったのか。都構想に賛成だったからではないのか。国政でも公明党の自民党との選挙協力が、実に悪い結果に成っている。確かに少数政党にとって、今の選挙方法は、不利になる。公明党としては、宗教団体としての創価学会が大切だから、時の権力と連携をしたい。これは、明治維新時のあらゆる宗教が取った姿勢と同じである。宗教は権力におもねる。石原氏は、自民党に対して公明党との連立を止して、自分と連立しろと主張している。橋本がダメなら、安倍というところだろう。全く妄想老人になってしまった。
公明党と自民が連立しているのは、創価学会票という基礎票が、自民党議員を当選させているからだ。議員の数で衆議院過半数という意味ではない。これが小選挙区制の害悪である。日本では小選挙区制は良い政治にならないということを、今の政治状況は如実に表している。2大政党になるどころか、革命のような新憲法を主張する政党と、平和憲法を基本理念とする政党が、両者のご都合主義に基づき、連立政権を作ることになる。一方野党の方は、対抗勢力として団結するどころか、2分割どころか、5分割して、勢力としての力を失う。力が持てないから、もがいて分裂ばかりが進んでゆく。中選挙区制に戻す以外に日本の政治は回復しない。選挙制度はどちらの方が問題点が少ないのかで考えるしかない。どんな方法でも、問題は解消できない。しかし、小選挙区制は今最悪の結果に向かっている。平和憲法の破壊である。