参議院選挙の結果

   

もう日本は取り戻せないという結果なのかもしれない。アベノミクスにこれほどの期待が集まるとは私の想う日本には戻れないということなのだろうか。自民党、日本維新の会、みんなの党による獲得議席の合計は81で、公明党と合わせると計92議席で、3分の2に到達した。今後改憲に向けて安倍政権がどのように動くのだろうか。緑の風は議席が確保すらできなかった。原発再稼働を明確に主張していた自民党が、65議席確保し、比例で見ればある程度国民の意志が分かる。48議席中18が自民党。みんなと維新で10。これでは3分の2に届かない。そのまま96条を変えろと国民は考えていないようだ。、公明党で7。合計すると35議席となり3分の2に達する。憲法改定の発議については、安倍氏と、保守系3党の出方次第ということが国民の判断だったというところか。少なくとも3年間はよほどのことがない限り、96条の憲法改定は持ち出さないだろう。

よほどのことというのは、公明党の動きである。公明党は11議席ということで、自民党の選挙協力のあった、埼玉で一人加わった。比例区の状態を見ても、公明党自体が勢力を伸ばしているというより、投票率の低さが議席に影響している。それは、共産党の比例区の8という事にもよく表れている。公明党はいつまで、政権与党に居るのかが問われることになる。自民党にしてみれば、維新の会の方がはるかに安倍氏の考えに近い。ほとんど同じと言えると思う。維新の会と連立を組む可能性も出てくるのだろう。維新と自民で過半数に達する。このことは公明党の態度に影響を与えることになる。公明党が政権党に居たい理由は、思想の問題ではなく、宗教団体創価学会として自分たちの身分保障を期待している。宗教組織が、自分たちの組織防衛のために、権力に近付くという行動は歴史的にも、ありがちなことだ。それは権力に危険視される。恐れられる存在になりたくないということだろう。

一番の平和憲法の危機は3年後の参議院選挙になる。民主党の改選議席42が半減すると相当に危機が待っているのだろう。しかし、私はこの点でそんなに自民党が順調に行くとは考えていない。アベノミクスが3年後どのような結果をもたらしているかだろう。今回の選挙は期待感から起きたことだ。3年先財政破たんは深刻化している。その前に、財政再建に戻ろうとするだろうが、今の安倍氏の姿勢を見ると、ほとんど不可能に見える。口先では財政再建と言いながら、既得権益勢力に押しまくられ、財政支出を垂れ流しているのが現実である。今は、震災復興という課題があり、国民も我慢せざる得ないと考えている。しかし、この先、消費税を上げても、財政の健全化は極めて難しいだろう。グローバル企業の法人税の問題。農業の国際競争力。中国、韓国の3年後はさらに深刻化しているだろう。どう考えても安倍政権の3年後はない。

今回の参議院選挙の結果をみると、私のような考えのものは、いよいよ少数派であることは確かだ。ますます、価値観を共有できるものたちで、支え合う以外にない。反社会的な組織を目指すという訳ではないが、連携を模索しなければ存在自体が困難になる。「地場・旬・自給」を目指す緩やかな集まりを大切にしてゆく必要がある。東京選挙区では、山本太郎氏と共産党の吉良佳子氏が当選した。ある意味、自民党の2人と好対照である。反原発と再稼働が2対2である。選挙制度のために議席では色々のことが起こるが、東京は5人の定数のために、他とは異なる結果が出ている。反原発の大河原氏を公認から外した民主党が消えた。みんなも維新も当選がない。神奈川では、社民と共産は共闘すべきであった。沖縄の結果を見れば野党共闘の重要性を考えなければ未来はないことが分かる。

昨日の自給作業:大豆の植え付け4時間 累計時間:28時間

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