小田原市放射能汚染

   

福島第一原子力発電所のレベル7の事故の為に、小田原の農地が放射能によって汚染された。300キロ離れた小田原でまさかという結果である。南足柄市のあら茶から3000ベクレルと言う高濃度の値が出ている。生葉の時に570ベクレルの値だったものが、お茶に成ると5倍に成る。生葉の5分の1ががアラ茶の量だから、当然の結果ではある。飲むお茶にはどの程度出て来るのだろう。今回の事態を岩越さんは早くから指摘をしていた。その対応策の為に、わざわざ詳しい人まで来ていただいた。しかし、その事実を受け入れたくないという心理が働いていたのだろう。今となってみると、自分にとって都合の良い事実だけを見ていた。頭が混乱して、昨晩は一睡も出来なかった。小田原市の農政課において、有機の里づくり協議会の事務局会議があった。市の担当から一連の流れを聞かせてもらった。この放射能汚染は有機農業にとっては、極めて深刻な事態である。

同じ南足柄市のホウレンソウが、セシュウム不検出である。こういうデーターで油断していた。お茶とホウレンソウの生理的な違いが大きいということなのだろうか。今後土壌調査もするだろう。やらなければ要求して行かなければならない。久野小学校の土壌がどの程度の汚染なのかも気に成るところである。申し訳ないが対応できなかった。自己批判しなければならない部分である。4月初めに神奈川県に対して、お茶の測定をしてくれるように要望していた人たちがいたそうだ。にもかかわらず県農政部はそれを拒否したそうだ。そこで自主的な測定をしたことが、ことの始まりのようだ。行政などあてにしないことだ。300キロ離れた小田原で起きたことである。関東一円、宮城県にまで放射能汚染が広がっているとしなければならない。小田原周辺で、お茶に出ているセシュウム濃度でみると、箱根の東斜面が濃度が高い。福島から太平洋に出ながら西に流れた放射能が箱根や伊豆の山にぶつかった。

今回の放射能汚染は、光化学スモッグの時に現れる現象と似ている。東京付近から出た汚染物質が一度太平洋に出て、西に回り相模湾から、内陸に吹き寄せられる。標高100メートル以上の霧のたまるあたりが、より強く汚染される。私の住んでいるあたりがそのメインの場所の1つに成っている可能性が高い。お茶にはその霧が出る辺りが条件が良く、多く栽培をされてきている。何故お茶には高く出て、ホウレンソウに出ないか。細かい点はわかりにくい。野菜の中ではホウレン草が出やすい作物ということだ。セシュウムが根から吸収されたものと考えることが一番自然なようだ。そしてセシュウムが新芽に集中して現れる。だから新芽を摘むお茶では放射能の濃度が高くなる。気に成るのは、生葉で云々していることがおかしい気がする。アラ茶でもおかしい。お湯で煎じて飲む段階で500ベクレル以下なのかどうかが問題であろう。

セシュウムと言う放射能物質がどういう性質のもので、どういう過程で根から吸われるのか。カリウムのように植物は吸収してしまうとある。水に強い反応があるということは水溶性のものか。葉面散布のように葉から吸収されたという意見もあるが、これも検討しなければならない。これだけ高濃度にお茶から出る状況でも、ホウレンソウには出ない。と言うことは、ホウレンソウに現れるところまで行くというのは、もっと深刻な土壌汚染と言うことに成るのだろう。これから、田んぼが始まる。汚染はどうなるのだろうか。どうすれば、作物への移行を減らす事が出来るのだろうか。卵の場合はどうなるか。餌は現在のところ、昨年のものである。問題は緑餌と言うことに成る。ホウレンソウが大丈夫ということなら、一応大丈夫な気もするが。この地域の野菜や土壌の測定を早くしてもらいたい。個人で測定をお願いしる予定であったが、今検査機関に予約が集中して、当分無理のようだ。

 - Peace Cafe