市民活動の作り方
市民が主体となる市制。「市民が主役の市制。」これはどこの市でも採用するあたりのいい言葉である。しかし本当の意味で、市民の活動が市政に直結し、意味を為している行政は、多分日本にはいくつも無いだろう。全くないのかもしれない。この素晴らしい建前と、悲しい現実との距離をどう近づけるかが、地方行政の課題である。まだそうも考えていない行政が多い。本来なら、議会というものが、その役となるべきものだが、大阪、名古屋、阿久根、などの例を見ても、市議会がこのことに対し、市民主体という意味を、議会軽視のように考えるのだろう。対立が目立つばかりである。議会が何かの役に立っていると考えにくいのが、市民感覚ではないだろうか。多くの地域で、多くの人が、市民の主体的な参加というものをどう作り出すかを考えている市民がいる。そして、一歩も進まない現状にやきもきしているのである。小田原でもきれいごとを言っていても始まらない。どうすれば一歩進めるかを真剣に考えてみなければならない。
では、こうして良かったということを挙げて見る。
1、何かの恩恵がある活動は参加者が増える。
2、正義とか、人の為とかいう建前がある方がいい。
3、気が向いたときだけ参加できる面倒くさくない活動。
4、市民活動はすべて政治ではあるのだが、セクト的政治性はないほどいい。
5、地域のしがらみに気を使うということが無い方がいい。
6、研究的で、少し難しく、一工夫や、競争がある方がいい。
7、組織にボスや名誉欲の強い人がいなくて、風通しがいいこと。
8、ホームページなど連絡方法が簡単で、いつでも途中参加が可能。
9、いつでもは入れるが、いつでもやめられる組織。
10、楽しい行事がある組織。
11、参加者が自然と友人ができるような活動状態。
12、参加者であることが少し誇りになるような名称。
13、中心に3,4名の信頼関係があり、隠匿を積むような、配慮の出来る人間がいる。
14、紙による通信があり、目につくところに置いてある。
15、組織員よりその周辺協力部分が厚い組織がいい。
16、雑務を支える人がいる。
こうしたら駄目だったということあげれば。
1、命令的な上下関係のある組織。
2、自己顕示欲の強い人がいる組織。
3、実働的、持続性を支える人がいない。
4、面白くないことは誰れもやらない。
5、体力が必要なことはだめ。
6、理屈や会則が先行する、建前的組織は毛嫌いされる。
7、市議会議員のかかわる活動は伸びない。
8、会費のいる組織は限界がある。
以上は、かなりの市民活動に参加してきて、成功失敗をした経験に基づいた、感想である。小田原では段ボールコンポストの活動が、少しづつ動きだしている。市民が作り出したものを、行政が育ててきた、動きである。この行政が支える形も、今後の課題である。もしこの動きが拡大し根着くことが出来たら、小田原の未来の何かになるだろうことが想像される。他の分野の活動にも生かせるはずである。
昨日の自給作業:田の草取り1時間 累計時間:6時間