めだか協議会
「小田原市桑原・鬼柳地区のめだか等の動植物の保全に係る協議会第22回ワーキング」と言うものに出席した。行政以外なら、間違っても付けない判るようなわからない名前の集まりである。「ワーキング」と言うのをはじめて聞いた時に、何の事だか、良く分からなかった。実際上の作業をするところ。と言う事らしい。その後も、時どき開かれて、21回が、2月にあったので、随分長く行われている。協議会と言うものが年に一度ほど開かれる。形式としてはそのワク組みには、地域の人なども加わっているはずのものだ。所が地域の人は出てこなくなっている。昨日は、今年行われる、と言うか今行っている道路工事の説明があった。この協議会は桑原鬼柳の田んぼ地帯を突き抜けるように、大きな国道が出来る。その対策のための協議会なのだ。
神奈川県の水源環境税から、1億1千万からの費用が投じられた。直接丹沢関係以外に使われているものでは、唯一と言う事だと聞いた。田んぼを水源と見る、大きな決断がされている。そうした費用で、酒匂川からの湧水で奇跡的に残っていた、田んぼをちゅうしんとした、自然環境をいくらかでも残そうと言う試みだ。この地区の自然環境は、県西部では特出して豊かな場所なのだ。昨日の話しでは、哺乳類(いたちを想定)が道路の下を通れる、通路の構造が話された。行政サイドから、こうしたものを作ると言う話が出てくる。私などが、改めて意見を言うような段階は過ぎている。道路が出来るという中では、出来る限りの配慮をしようという道路作りになっている。ここまで来るのが大変だった。大変だったと言う意味では、当初は、この道路を作ることに反対だった。どんな環境対策をしたところで、この環境を残す事は、無理だと考えた。
反対も長かったが、結局、上も下も道路が出来てしまい。どうにも成らない所に来て、妥協的に田んぼが少しでも残る事に努力しようとなった。田んぼが無くなれば、公園的に一部を残した所で、ほとんど環境保全の意味がなくなる。田んぼを残すだけの、地元農家にとって、有利な仕組みを考え出したい。例えば「めだか米」の試み。この地域のお米をめだか保全のための材料として、市民にアピールしてゆく。田んぼの恵の会と言う形で、市民参加の田んぼを展開する。いずれも、10年近い活動になっている。それなりの事はしてきている訳だが、いよいよ、市民が中心になって、田んぼの環境保全をしてゆく、組織作りの段階に来た。これが出来るかどうかで、今後残された条件を生かしてゆけるかにかかっている。正念場である。
昨日は、道路に沿って5メートル巾で、水路にはさまれた、500㎡田んぼが残るが、環境保全グループで、耕作できないかという話になった。当然、やらなければ意味がない。それがやれないくらいなら、ここに環境対策をあれこれやった意味がない。地主さんは出来る訳がないという、姿勢だそうだ。尚更、立派な耕作をして、結構やるな、と言う状態を作らねば話にならない。私の責任で耕作しますと、つい言ってしまった。保全グループと言っても、まだ、形が見えない。形の見えないものでは、地主さんは不安でしょうがないだろう。「農の会」と言う形で借りるのであれば、一応の安心が得られる。この先、水路の管理、農道の管理、ビオトープの管理、保全グループが行わなければ成らない、仕事量はかなりのものが想定される。行政から費用など、大して出るものではない。市民の力が問われている。
ちょっと前の自給作業:鶏糞取りと、お茶畑への投入2時間 累計時間:12時間