町村官房長官の発言
2つ、気に成る発言がある。ひとつはアフガン派兵の問題。もうひとつが減反政策の見直し。どちらも言いたい事が山ほどあるが。まず、暮らしに直接的な減反政策見直し発言、について。何とまぁー、タイミングの悪いこと。田植えがほぼ終わりかけての発言。もちろん承知の上だろう。この発言で、それでは田植えをしようとしても、今の今では苗がない。何ともこの人らしい用意周到な嫌味。エリート官僚出身らしく、頭は廻る。しかし、発言に人間味がない。「減反しませんか。」と言わんばかりの、お知らせが農協からまわった。もちろんこれは、強制ではない。しかし、農協出荷なら無視は出来ない。地域の感情から言えば、ほぼ強制と受け止めるしかないな。と考えた。その上で、減反はしません。と言う返事を出した。こういうのが、地域にとけこむ努力をしてない、ひとつと言う事になる。しかし、世界の食糧事情を考えれば、又、久野の里地里山の保全維持を考えれば、減反などどうしたってできない。何処から考えてみても、減反はない。官房長官町村氏は発言した以上、米価についてまで、考えているのでしょうね。
アメリカの穀物輸出額は史上最高を記録した。オペックがオイル価格吊り上げに成功したように、穀物価格吊り上げに、アメリカは成功した。バイオ燃料だとか。温暖化の農業被害とか。あれやこれや相場あげ政策に、世界のだぶついた投資マネーが乗る。アメリカのサブプライムの付けが来た。もちろん、世界の食糧事情が、きわめて不安定である事は、誰の目にも明らかだ。しかし、倍々になる根拠は何もない。米騒動と同じだ。食べ物はないとなれば、どれほど高くなっても買うしかない。今になって、何故町村官房長官の減反見直し発言の、タイミングと真意は。先ず、お米の増産は困ると言う本音がある。秋に余ると実は考えている。余ったお米何とかしなければ、もう自民党に投票する農家はないだろう。これは心配だ。しかし、農家が喜ぶ事も言わないと、ならない。そこで、実は農家の皆さんを大切に考えていますというポーズが居る。こういう姿勢だけは示して、もう増産は出来ない時まで満を持しての発言。穀物価格の沸騰はもうだいぶ前からだ。対策を取るなら、田植え前に決まっている。自分が政府の一員であるにもかかわらず。自給率の目標45%が低い。50%60%を設定するべきだ。など、まるで小沢発言だ。
そういえば、アフガン派兵の考えは、正に小沢民主党党首の持論じゃないか。何が、民主党との間で、何かが起きている。きわめて不気味な、花火発言だ。さらにたどれば、中国への自衛隊機での災害援助物資の輸送発言。次から次へと、恐ろしいことを発言した。民主党の出方を見ている。民主党は寄せ集め、揺さぶりに弱い。町村発言に乗ってくる輩も現れる。日本の2大政党構造は極めて、危険な構造だと思う。この2党がうやむやに、節操無く、何かしでかしそうだ。町村氏はそれを花火を上げては、計算機片手に眺めているのだと思う。福田首相がしらっとして冷たい感じがする。こういわれているが、町村氏はその上を行く。発言がいかにも計算ずくばかり。
アフリカ会議でも食糧問題が大きく占めたようだ。お金を援助するとか、貸し付けするとか、これはあくまで日本企業付き。日本企業が道路を作ることになる。ダムを作ることになる。そんな諸々があるから、それなりにお金を出す。そんなお金より、日本で出来る限り、お米を作る。それで輸入しない。先ずこれだろう。それだけでアフリカは相当に助かるのだ。穀物価格はもっと上がる。上がればあがるほど、関税の問題が小さくなる。日本の農業も国際比較できる範囲に入って来る。中国からの食糧輸入は、一気に減るはずだ。この先やっともう少し農業に、本質的な理解の目が向くことになるだろう。農業は、食糧は国民の暮らしの最も大切な基本要件だ。この際町村氏に是非とも発言の責任を取ってもらおう。