ハンドボールのアジア予選
クエートがハンドボールに特別熱心だと知った。日本がそれほどは強くないという事は知っていた。その昔、ドイツからハンドボールチームが来日して、その試合を代々木の体育館に見に行った。親善試合と言う事もあったのか、今見るような激しい体のぶつかりあいはなく、バスケットボールのレベルだった。その後ナンシーにいた頃、友人に大学のクラブに入っている者がいたので、応援に行った。所が出てこない。試合に出れなかったらしい。しらけて帰った。これも、のんびりしたもので、肉体戦と言う感じではなかった。水球もそうらしいが、格闘技と呼ばれるほどぶつかり合うようだ。何故そういう方向に変化していったか、ルールが整備されていないのか、それのほうが面白いと言う事なのか、球技なら球技らしいレベルでルールを整備すべきだろう。
再試合と国際連盟の裁決が下ったと言うが、これもなんだか変だと思う。日本の報道はこぞって、クエート王族がアジア連盟を牛耳っている。と力説している。耳を疑うような、見当違いのコメントだ。もしそうなら、何故予選が始まる前に手を打たないのか。この予選が公正に行われるように、国際連盟の審判部から、審判を派遣してもらうとか、最低でも国際連盟の委員が立ち会うとか、手の打ちようはいくらでもあった。もうそこに手抜かりであって、今更騒いでも始まらない。しかし、騒いだ結果、再試合となった。韓国に乗せられたと言う感じもしないでもない。反則場面のDVDを作って、送りつけた。それを見た国際連盟のほうで、この判定ではハンドボールと言うものが成立しない。そこで再試合と言う事になったらしい。
野球のアジア予選が、台湾で行われた。これもまた誤審の多いい、試合だった。そもそも野球と言うゲームは誤審がある前提で出来ている。ストライクボールは機械判定の方が、正しい。しかし、審判にゆだねたほうがいい、と言う判断で人間がやっている。大リーグでは機械で平行して記録し、どの位誤審があったかで、審判を指導し、向上を目指している。人が判断する以上誤審は付き物。と言う考え方で、その上で野球と言うゲームが成り立つように、お互いの了解があるともいえる。野球では星野ジャパンが優勝し、オリンピック出場となった。しかし、2,3位の台湾韓国が、抗議のDVDを作って、国際連盟に提出し、やり直しが決まったら、どうなるだろう。日本人の多くが怒りで、大騒動になる。クエートは今そういう状態と想像できる。
本来オリンピックは平和の為に行う。スポーツを通して、仲良くなる為だ。我慢もしたほうがいい。クエートが唯一ハンドボールに力を入れて、若い国家を統合する張り合いにしているらしい。オリンピック出場に一生懸命だった。だからと言って不正は良くないのも事実だが、そこそこ強く、誤審があったかも知れないが、強い世界選手権銀メダルの韓国に勝ったのだ。出てくれて嬉しいじゃないか。そんなことを言えば、確かに一生懸命やっている日本選手には申し訳がない。そこがオリンピック精神じゃないだろうか。手を打たなかった連盟の理事が、選手に謝る他ない。
今回の事は、日本人の解決能力の低さを表わしている。日本人は、領土問題でも似たような傾向にすぐなる。海底資源などでも、国益と言う事が出てくる。その前に、第3の道を模索し、ともかく、他国との争いごとを嫌う、平和な国としてやってゆくこと。これが大切だ。