西田議員の沖縄戦の認識

   

 自民党の西田参議院議員が那覇市内で開かれた「憲法シンポジウム」で沖縄の平和教育を侮辱する発言をした。沖縄は日本の防人として、軍事基地を引き受けた上に、ひどい国会議員に、踏みにじられている。

 「今はどうか知りませんけど、ひどい。説明を見てると、要するに日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆりの隊が死ぬことになった。そしてアメリカが入ってきて、沖縄が解放された。そういう文脈で書いている。歴史を書き換えられると、こういうことになっちゃう」

 さらに、「沖縄の場合、地上戦の解釈を含めてかなりむちゃくちゃな教育のされかたをしている。自分たちが納得できる歴史を作らないと」「沖縄の地上戦の解釈はかなりむちゃくちゃな教育になっている」とも続けた。

 一体どう言う歴史認識にいる人なのだろうか。地上戦の解釈がどうめちゃくちゃなのかいって見ろ。多分大東亜共栄圏を未だに目指している人なのだろう。そ言う人が時々沖縄に来て、ひどい発言をする。沖縄にあった地上戦の地獄をこの人には想像が出来ないのだ。

   一体西田議員という人は、何をひめゆり部隊の悲惨な最期から学んだというのだ。戦争で亡くなられた人たちへの侮辱だ。最低の人である。沖縄の戦後の平和教育の努力を全く知ろうとしない人だ。極右の連中のでたらめを、自民党の国会議員が先頭で発言している。全く知性のかけらもない。

 議員であるのならば、せめてひめゆりの塔に行き書いてある碑文ぐらいは読むべきだろう。読んでその上でこういう発言をするのであれば、フェークニュースを発信していると言うことになる。自民党ではこういう知性のない議員をやたら含み込んでいる。

 西田議員は以前石破総理では参議院選挙が戦えないと、国会で騒いだ議員である。あのときもただ選挙目当てで目立つためのパフォーマンスだった。しかし、完全に空振りに終わった。今度も選挙のための発言であるのは間違いがない。

 この発言を正しいとして、謝罪も撤回もしないというのだ。承知の上で、この汚い発言をしたのだ。右翼の踏み絵発言なのだ。右翼の支持を得て、いくらかでも票の上積みをはかるためには、こういう発言をして、踏み絵を踏んだのだ。

 議員自身の弁明がホームページで公開されているが、要するに大東亜戦争は日本に正当性があった、やむを得ない戦争であったという考え方なのだ。経済封鎖があったから仕方がなく戦争をしたと主張している。間違った歴史認識だ。日本の植民地主義が戦争を招いたのだ。時間軸がずれている。

 ひめゆり平和記念館のホームページには以下のように記載がある。西田議員はこの記載を間違った歴史認識としているのかと思われる。

 5月下旬、日本軍は南部に敗走し、南風原陸軍病院や各地の野戦病院も南部へ撤退しました。そして、すでに壊滅状態となっていた日本軍は、喜屋武半島の戦場の真っただ中で、学徒隊に解散命令を下したのです。

 年端も行かない生徒らを、米軍の包囲網の中で、投降を許さず、地獄の戦場に放り出したこの解散命令が、学徒隊の犠牲を更に悲惨なものにしました。陸軍病院に動員された240人中136人、その他の地域でも91人、学徒職員併せて227人が尊い生命を失いました。

 西田議員はまた沖縄に防人の島になり、戦場の島になれと主張しているのだ。沖縄の平和教育は戦争の悲惨さを直視し、二度と戦争などしないために、ひめゆり学徒の悲劇を忘れてはならないと訴えている。

 戦争反対の平和主義を否定したいのだ。自民党がこんな議員を除名しないのであれば、自民党も西田議員と大同小異だと考えざる得ない。沖縄を米国に差し出し、米国軍の横暴に任せ、日本の防衛の負担を押しつけようという自民党なのだ。

 9日になって、「ひめゆりの塔」の展示内容を「歴史の書き換え」などと発言したことについて、「丁寧な説明なしに、ひめゆりの塔の名前を出して講演したこと自体、非常に不適切であった」とし、発言を撤回、謝罪した。

一方で「自分の言っていることは事実だという前提でいまも話している。問題は、事実(かどうか)ではなく、県民の感情を分かっていなかったことだ」とも主張。講演の中で「沖縄の場合には、地上戦の解釈を含めて、かなりむちゃくちゃな教育のされ方をしている」などと発言したことについては、「(謝罪・撤回は)しません」と述べたとされる。

 この人は沖縄でどんな平和教育が行われていると考えているのだろうか。多分日本軍が沖縄の人たちを殺したことがある。と教えていると思っているのではないか。確かにそういう軍人が一部にいたことは事実である。

 沖縄の人が米軍に捕まり、自分たちの情報を漏らすと考えた。そのため日本の軍人に、殺されてしまった沖縄の人が居る。また逃走する日本軍の判断の間違いが、住民の犠牲を増やしたとされている。このことも事実だ。

 西田議員は、沖縄戦で、そういう事実をなかったことだ。と言いたいのだと思われる。日本軍人がそんな馬鹿なことをするはずがない。こう信じているのかもしれない。あるいは戦争ではそういうことも必要だと考えているのか。

 残酷なことだが、敗戦する戦争ではそういうことが起こりうるものだ。この根本にある、沖縄差別問題をはっきりとさせなければならない。西田議員は沖縄を対中国戦線の、防衛戦にすべきと考えていると思われる。

 沖縄が地政学上とかで、中国と戦う時間稼ぎになるべきだと考えていると思われる。沖縄が台湾侵攻に際する最前線になり、時間を稼いでいる間に、日本本土から中国に反撃をしようという考えだろう。多分米軍がやってくれると甘く考えているのだろう。

 そのアメリカ頼みの日本の安全保障が、こう言うわけの分からない国会議員を生み出す。明日にでも中国の台湾侵攻があるという考えも持っているのだろう。こういうことが、自民党内で洗脳が行われているようだ。

 中国を刺激して、むしろ台湾侵攻を促そうという考えである。アメリカにとっての都合の良い、日本と中国の自滅作戦である。この戦略に乗せられ、利用されているのが日本の右翼である。西田議員は靖国派であり、日本会議の集会での発言であり、同一の思想の持ち主である。

侵略戦争と植民地支配、軍国主義を美化する自民党の国会議員なのだ。「新しい歴史教科書」づくりを目的としている。明治帝国主義の復活を目指している。明らかに歴史認識が狂っている連中である。

 選挙前になり、右翼票がほしくなり、わざわざ沖縄に来てこう言う、刺激的な発言をしたのだ。ひめゆり学徒隊の悲劇が起きた理由を、「説明を見てると、要するに日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆりの隊が死ぬことになった」読解力がないのかもしれないが。書かれていた事実を読み間違うべき所ではない。

 ひめゆりの塔に記載されていたという主張を、読み間違えであったことを認めさせる必要がある。そんなことが記載されていた事実は全くないのだ。要するにトランプと一緒で、平気で嘘をつく輩だ。

こんな人間を自民党は公認候補にしてはならない。日本会議に関係する議員は保守党の方に入って貰えば良い。その方が分かりやすくなる。
 
 

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