アベ、スガの次こその願い

   



 日本はアベスガと、国民の声を聞かない政府が続いた。空しくなった国民が、政治参加意識が過去に無いほど低下した。政府は無視され国民の協力はえられない、コロナ対策が出来なくなった。回りの意見をまともに聞かないのだから、官僚の力も発揮できない。この二人によって、まともな政策が出来ない国になってしまった。

 スガ政権がやったことは、携帯電話料金の値下げぐらいだと言われている。しかし、結局、ドコモの料金は下がらないことになった。アハモ、あれはペテンだ。一見値下げに見えるが、よくよく検討してみると、少しも安くは無かった。ともかくタブレットではアハモは使えない。

 デジタル庁を作ったことがスガ氏の功績とか言う人もいるが、日本がデジタル後進国であると言うことがしみじみ分かったぐらいで、いったい何かデジタル分野で前進したことはあるのか。功績というのは日本がデジタル分野で世界の先端に立ったときの話だ。

 将来デジタル化しますと言うだけで、今すぐ何も出来ていない。国のデーターすら中国に外注され、流出していることが分かった。サイバー攻撃に対する国家安全保障が危うい状況のままだ。私は総背番号カードには入っていない。信頼の無い政府にデジタル化は出来ない。

 政府の情報管理がまず第一である。アベスガ政権はそこに手抜かりがあった。コロナのワクチン配布や、予約制度を見ても、政府に信頼が無いと言うことがよく分かった。デジタル化の遅れである。政府と描く行政の関係が出来ていない。
 原因ははっきりしている。政府に任せれば、情報が悪用されないと言う信頼感だ。便利だとか、ポイントがたまると言われれば言われるほど、信用が出来なくなる。システムとして、政府の悪用が出来ないものでなければダメだ。

 日本は世界経済のトップグループからおくれ始めた。前が離れて行くいまが一番苦しい状況である。長距離走をやっていたので分かるのだが、遅れ始めたときがつらい。遅れてしまえば、それはそれで完走とか、もう一度追いつくとか、目的が変えられる。日本のトップ集団からの脱落が自覚できたとすれば、それは成果かもしれないが、その自覚は政府にはどうも無いらしい。

 現状を把握する能力がないということが、アベスガ政権の特徴だった。そうなってしまったのは科学性の無い政権だったからである。学問の軽視である。科学に対する敬意がないからデジタル化が出来ない。人事で人を操るぐらいではデジタル化は出来ない。あのデジタル庁長官の不遜な態度にそれがよく出ていた。

 日本の資本主義は成熟して、成長過程の高度成長という条件的優位は無くなった。人間の可能性はどこの国でも、どこの民族でも、条件さえ整えば同じである。世界において、条件が近づいた国が増えたと言うことがあるのだから、その意味では当たり前のことなのだ。

 そのなかでも追い上げて先頭集団に追いついた国は何か勢いが違う。日本は中国の揚げ足を取ることに終始している場合では無い。習近平の独裁批判をしているくらいなら、日本のコロナ対策を考えた方が良い。何故野戦病院が出来ないのか、まずその反省からして貰いたい。

 日本は医療から取り残されて、自宅放置で死んで行く人がいる国になってしまったのだ。日本はそんなことは無いと思っていたので悔しい。日本は医療先進国であると言うことが、まさに幻想だったのだ。コロナが始まりこの1年半政府はまるで有効な準備をしていない。オリンピックの準備の力をすべてコロナの野戦病院に向けるべきだったのだ。オリンピックボランティアをそちらで生かせば良かった。

 中国やアメリカは大きな国で、国民の数も多すぎる。その意味では国家としての規模が極端に大きいわけで、時期が来れば、経済大国になるのは当たり前のことである。そうした事を抜きで比較判断の材料にするのは良くない。日本は小さいことは良いことだと考えるべきだ。

 国家の規模は食料自給が出来る規模までである。食糧自給が、アベスガ政権では失敗をしている。新自由主義経済では食料など輸入すれば良い。国際競争力のある農業と言うことなのだろう。主食食料はそれとは別に考えなければならないはずだ。

 医療でいえば、感染症対策など金にならない医療はやる必要が無いということになる。要領よく金儲けすることが一番の目標の国になり下がった。この倫理を失った責任がアベスガにはある。間違った能力主義で日本を階層社会にした。

 学術会議の任命拒否事件は拒否のままスガは辞めるのだろう。結局の所、拒否の理由は一言の説明もない。せめてそのくらい何とかしてから辞めてもらいたい。人事のことは説明が出来ないと言うが、拒否した理由を国民に説明できないとすれば、それは間違った人事だからである。

 人事で人を操ろうとした、スガ氏が下村氏の総裁立候補を押さえつけ、返す刀で二階幹事長の首を切った。こうして人事で人を操作出来ると考えた慢心の醜さ。当然のごとく自らの足下が崩れたのだ。二階氏の自民党内の支配能力の方が強かったのだろう。

 一方のアベ氏が高市氏支持だという。高市氏は総理大臣になっても靖国神社に参拝すると宣言した。こうして踏み絵を踏んで、自民党極右派の支持を得たのだ。極右勢力の支持なしにどうも日本では総理大臣にはなりにくいようだ。

 靖国神社は軍人を祭る神社である。武力主義の象徴なのだ。明治帝国主義日本を今時持ち出す高市氏の神経が分からない。この人は総務大臣として、NTTの接待を受けただろう。その説明もしていない。総理大臣になるなら、まずそうした説明をしてからにして貰いたい。女性総理大臣であれば、新鮮な主張で勝負して貰いたい。

 スガ氏はコロナ対策に専念したいので、総裁選挙には出ないと言い訳の泣き言を言ったが、もう自民党の内部は権力闘争でコロナどころではなくなっている。スガ氏の影の薄いこと。もう過去の人になっている。自民党でクラスターが出なければよいが。ぜひ、政府の要請に従って、不要不急の会議はしない。どうしても必要なら、リモートですきなだけ権力闘争をやっていて下さい。

 野党はいまこそ、コロナに対する明確な戦略を打ち出すことだ。もう総裁選は無視して、衆議院選挙に力を向けるべきだ。惜しいことにスガ氏に粘って貰えないことはきまったのだ。新総裁になれば、期待票が出ることになる。スガ氏だって、夜学に通った苦労人と言うことで最初は支持されたぐらいだ。

 河野氏になると、自民党は選挙に勝つ。これが一番困る。高市氏になれば、大敗する。そう思いたい。そうならなければ、スガノ二の舞になる。岸田氏になれば自民党は新鮮味の無い何も変わらないことだろう。

 小泉氏は希望の輝きが失われ、もう訳が分からないただの人。スガ氏をよくやったとは、随分感覚が鈍い。野田さんの二階接近は上手くゆかなかったように見えて、目が無い。下村さんは今更出てきても無駄だろう。そうもう一人、の軍事オタクは過去の人だろう。

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