沖縄県の感染拡大の原因を徹底研究すべき

沖縄県では全国2位の感染拡大である。昨日の感染者数は111人となり、人口比で言えば、沖縄本島は米軍の感染者を加えて、日本で一番深刻な状況である。大阪と一緒で第4派が現在拡大中である。幸い石垣島ではまだそれほどの感染が始まってはいない。しかし油断は出来ない状況だろう。
コロナの感染経路を考える上で、石垣島と宮古島と沖縄本島を正確に調査することは、コロナの感染経路を調べる上では、重要な資料になるはずである。3つの島は、飛行機だけが入口になっている。この流入の変化と感染者数の増減は連動している。
特に、宮古島と石垣島は一時期感染者はいなくなった。5万人くらいの人口では対応を徹底すれば、感染者はいなくなる。そして、宮古島では市長選挙が行われ、感染爆発が起きた。沖縄の選挙は夜の飲み会が重要なようで、応援に行った石垣市長も加わって盛大にやらかした。飲み会が感染源になっていることは疑いようがない。
この結果宮古島では自衛隊の衛生部隊が支援に入らなければならないほどの感染爆発が起きた。この間も石垣島では感染者はほとんど出ない状況であった。たまに感染者が現われる事があったが、原因は把握されている人が多かった。
それでも経路不明という人がいて、こういう人は本当のことを話さないだけではないかと言う印象があった。島では場合によっては暮らしにくく成りかねないのかもしれない。現状そういう差別的なことは聞いたことはない。
多くは島から一度出て戻った人と酒を飲んだとか、帰島した息子などと一緒に食事をしたというような人が感染した事例があった。帰島した人が感染していたと言う事例も数例あった。しかし、はっきりしているのは飛行場の体温検査で発見された事例はない。
宮古島では来島者にはPCR検査を要望することになった。もしこれが徹底できれば、かなり島内は安心なことになるだろう。ただ島内に潜在している感染者が一人もいないという前提ではある。
石垣島では3月に成人式があった。その時に成人式に参加する人は全員PCR検査をすることになった。するとやはりそこから感染者が数人、確かその頃4人だったと思うが現われた。成人式がなければ、潜在していた感染者である。いつでも、感染が再燃する種のようなものは、無くなったかのように見える石垣島にもあると言うことを感じた。そう発表されたわけではないが、そういうタイミングだったので、そう受け取った。
宮古島では外出禁止が行われ、まるで通りを歩く人もいなくなるほど感染対策をしたら、たちどころに新しい感染者は出なくなった。一度広がり初めても、対策を充分すれば収まると言うこともよく分かった。これは安心材料である。
宮古島や石垣島で分かることは、接待を伴う飲食店で感染が広がると言うことである。これは広い意味であり、飲食全般がかなりの感染源になっているのは疑いの余地は無い。そこには感染した島外の人が来るという場合もあるだろうし、島内の感染者が飲みに行くと言うこともあり得る。
そして、感染の波が高くなるのはやはり、観光客の増加に連動している。島を走るレンタカーを見かける頻度。あるいは繁華街を歩く人の数。観光客の集まる飲食店やホテルの駐車場に止まっているレンタカーの数。増減が分かる。
人が増えてきたなと思うと、やはり感染者が出る。石垣島で分かることは飲食店で感染が広がっていると思われると言うことだ。あるいは空港からのバスの中も感染対策が十分でないと思っている。大阪ではマスクをして飲食をしろと言うことらしいが。これは結構厳しい。
沖縄本島では感染が深刻に広がっている。観光客の増加と、アメリカ軍の感染拡大である。アメリカ兵といっても基地の外に住んでいる人も多い。いつも出歩いているわけだ。在沖米軍関係 の累計感染者は1101名、駐留兵の数2万5843名 からすれば、感染者はやはり多い。
石垣島の5万人から考えれば、米軍で10人づつ毎日出ると言うことは感染爆発が起きていると言える。一日で72人というような日があったはずだ。しかし、米軍基地内は機密地域になっていて、実態はよく分からない。
沖縄の感染原因のもう一つが観光客であることも間違いは無い。第4派の来た現状では沖縄本島は観光客来島禁止と米軍兵の外出禁止が必要ではないだろうか。感染の原因を徹底して調べれば、その必要が分かってくるはずだ。
確かに沖縄経済は観光に支えられている。観光客を止めれば、経済が立ちゆかなくなる。しかし、観光客を入れ続けながら、感染を止めるためには方法が一つしか無い。手洗い、マスク、3密回避ぐらいでは手に負えない状況である。
ワクチンに期待して、ワクチンが広く行われるまでの期間、特別な対策を取るべきだ。何度も書いているが、ワクチンを打ち終わるまで、老人の外出を禁止することだ。接待を伴う飲食店はよほどの注意をするほかない。3ヶ月ぐらいの辛抱である。
沖縄の3つの島で起きている感染の波を、状況の変化に合わせて細かく調べるとコロナ対策で何が必要なのかが、見えてくる。一番問題なのは飲食である。厚生労働省の職員の23人による夜中までの大宴会など、最も悪い事例である。
しかし、コロナを扱う厚労省の役人でさえ、我慢が出来ないくらい、コロナ疲れになっているのだ。人間の我慢には限界がある。一分に厚労省の職員のような人が現われれば、あるいは石垣市長のような人が現われれば、みんなの努力が一辺に無になる。
自粛で抑える限界があると言うことだ。石垣島の人は概ねよく我慢していると思う。島ではマラリアで苦しんだ体験があるから、感染症の恐ろしさが身に染みている。市長のような脳天気はめったにいない。だから、感染が一時期広がっても何とか押さえ込めている気がする。
それでも繰返し、接待を伴う飲食店からの感染が起こる。これはどういう所で感染が起こるのかを証明しているようなものだと思う。特定の業種を責めるという意味でなく、感染が起これば観光客を受け入れられなくなり、みんなが困るのだ。ここはそれぞれのためにも堪えて貰うほか無い。