日本人の寿命が短くなった。

「福井戸」と呼ぶことにした。のぼたん農園の南西の角にある。田んぼの水が土壌に浸透したあと、もう一度ここに集まっている。田んぼの水の60%は地下に浸透して、地下水になると言われている。その水を集めてまた上の溜め池までポンプアップしている。
2月の渇水で、田んぼの水が足りなくなり、この循環式の井戸を掘る他なかった。降った雨を最大限利用する以外に天水田は困難である。この位置なら、下に田んぼがないから迷惑をかけない。そしてここなら水があるという福仲先生の判断だった。
2021年の死因別の分析では、新型コロナによる影響だけで男性は0.14歳、女性は0.09歳、平均寿命を短くする効果があったとのことだ。2021年時点の男女別の平均寿命の世界ランキングによると、男性はスイス(81.6歳)が首位で、日本はノルウェー(81.59歳)に抜かれて20年から順位を1つ落とし、3位になった。女性は日本が1位を維持し、韓国(86.5歳)、シンガポール(85.9歳)が続いた。
米国でのコロナによる平均寿命の下落幅が最も大きかったのはラテン系の人々で、次が黒人の人々だった。米国では人種や民族による社会経済的な格差が以前から存在しているが、コロナ禍のなかでそれがさらに増幅され、健康に深刻な不平等が生じていることを示すデータだ。
ーーー日経新聞
年寄と貧困層の人々がコロナで比較して多く死んだ結果である。これは2022年の方が多くの人がコロナで死んだのから、さらに日本の平均寿命が下がることになる。長年日本の平均寿命は世界の1,2だったのだが、3位に下がり、たぶん22年はさらに下がることと思われる。
寿命が下がると言うことはまさに日本の停滞がそこに現われた結果だと言える。コロナ対策の失敗という、人口減少も停滞の現われなのだが、寿命の低下は深刻な現実が現われたと言える。まあ年寄が減少するのは日本経済にプラスだと、政府の計算が働いているとまでは思わないが。
日本のコロナ対策は年寄に関して言えば失敗だったのだ。年寄の外出禁止をやれば、病院崩壊も経済停滞も起きなかった。コロナに関して厚労省が発表していた様々な数値に関して、死者数だけを重視していた。死者数だけは大きな嘘はつけない。去年今年のコロナ死者数は一気に大きくなっている。
そして、次の第7波(死者数で見ればそうなる)の流行の兆候が見えてきた。しかし、政府はもう経済優先で行くしかないとコロナ対策をやめようとしている。それが自助の国ということなのだろう。年寄りは自ら感染対策を続けるほかない。
私は感染対策を変えないつもりだ。まだというか、死ぬまでというか、マスクは必要なところではするつもりだ。そのほうが感染症対策になるということだ。つまらないことで死にたくない。コロナが終わったとしても次の感染症がいつ現れるかわからない。
私の素人判断ではコロナはミンク養殖から起きたとみている。ただしこの見方は誰も言わない。たぶん間違いなのだろう。それでもそう思えて仕方がない。様々な原因説が流布され、陰謀説や細菌兵器の研究所流出説まであった。
劣悪な環境でひどいエサでミンクは膨大な数中国で養殖されている。まさに動物虐待の極致である。毛皮利用だからだ。デンマークではミンクがコロナに感染したことを契機にミンクすべてを殺処分することになった。毛皮養殖自体を止める方向になっている。日本は止めている。
中国の毛皮産業は近年急激に拡大した。中国でもミンクはコロナに感染する。劣悪な環境でコロナに感染したミンクがいても不思議ではない。ミンクの間で、感染の連鎖が起きたに違いない。その連鎖からコロナウイルスが変異して、人間に感染しやすいものに変わった可能性はある。
大規模畜産には必ずこうした危険がある。養鶏も養豚も同様である。あまりに畜産が巨大化している。しかも薬漬けである。その中にウイルスが入り込み、感染の連鎖から強毒化する可能性が高い。人間はやってはいけない規模まで畜産を巨大化させたのだ。特に食糧と関係のない毛皮養殖はひどい環境である。
そのために感染症の出現を防げなくなっている。これは高病原性鳥インフルエンザの出現で養鶏業をやめたざる得なくなったときに、そう考えるようになった。鳥インフルエンザは今も周期的に起きている。それを思うととても養鶏業をやる気にはなれない。
一定数以上の家畜を狭い場所に飼えば、感染症の連鎖が起こる。連鎖が起こればウイルスの変異が起こる。この流れは必然である。大型畜産はやめなければならないのだ。鳥インフルエンザ流行の時に必ず人間に感染する感染症が起こると予言した。そしてその結果がコロナウイルスである。
なぜか、ミンク養殖原因説はどこにもない。なぜなのか不思議でならない。野生の蝙蝠が、野外での山東省のミンク養殖のミンクに感染を広げるということはありうるだろう。そして感染の連鎖が起こり、人間に感染しやすいウイルスに変異した可能性はないのだろうか。
10年前以上から大規模畜産の危険を訴えてきたが、残念ながら少しも伝わらない。むしろ畜産はより巨大化を続けている。まずは毛皮はもうやめよう。富裕層の象徴のようなミンクの毛皮など、グロテスクではないか。あんなものを着ていい気になっている人を、憐れむことにすべきだ。
実はここで自己批判をしなければならない。私が使っている水彩画の筆はすべてイタチあるいは赤テンのしっぽの毛である。コリンスキーという。筆毛の中で最高のものなのだ。本来使ってはならないものを使って絵を描いている。代替品がないのだ。ひどい奴だ。
イタチ、赤テンと言われているが、実際には養殖ミンクではないかと思われる。書道筆も特に仮名文字では今や良いとされる筆はミンクが多い。墨の含みがよく、ほかの素材の筆よりも書きやすい。最近は化粧のための刷毛やネールアートの筆もミンクになっている。
今ある筆を大切に使うほかない。羊や馬なら良いのかと言えば、それだって難しい。代替品のナイロン筆というものもあるのだが、とても使えるものではない。弘法大師ではないので仕方がない。新しい筆を買わないでいる内になんとかナイロン筆が使えるようにならないものか。
今までの日本人は医療が良くなり、子供の死亡が減少したので、寿命はどんどん長くなった。しかし、食べ物は確実に添加物が増加し、環境の汚染、マイクロプラステックは体内にまで蓄積を始めている。こんなことでは当然寿命は下がり始めるだろう。
団塊の世代までが、子供時代にまともな食料を食べていたのかも知れない。ガンの死亡率の現象など見ると今も医療の進歩は素晴らしいものがある。しかし感染症の出現はコロナで終わらないだろう。免疫力を付ける生活をしてゆかなければならない。キムチ納豆にヨーグルト。適度な運動。十分な睡眠。