ひこばえ農法について
ひこばえ農法を様々な角度から比較検討している。6月20日の写真を載せて、後で考える材料にしたい。今のところ、どうすればひこばえ農法が出来るのか見えていない。一番の困難は稲刈り後最初に出てくる芽はすでに幼穂が形成されていると言うこと。
「ゆがふもち」のひこばえが出てきたところ。この出てきた芽に幼穂が形成されていることをどのように取り除くことが出来るか。以下のようなことを試行錯誤している。今のところまだ可能性が見えない。
1,早刈りをする。
2,稲刈り前に肥料を入れる。
3,稲の品種によって違いがある。
4,土壌の乾燥と水の深さの変化。
5,稲刈りの時の高さ。
6,再生してきた芽を二度刈りをする。
7,二度刈り時の高さを変化している。
8,出てきた幼穂をすべて抜き取る。
3番田んぼの「ミルキーサマー」の6月18日の稲刈り後二日目のひこばえの出てきた様子。水は稲刈りの時もこの程度はあった。3番田んぼは水が乾くことは一度も無かった。それでいいのかどうかは分からないが、水を稲刈りも水の中で行うと、稲の乾燥が進まないことが分かった。
穂の水分が28%ぐらいから下がらなくなる。根の活動が衰えず水分を穂に送り続ける為と思われる。28%か1週間経過しても28%であった。この状態は始めて分かったことで、ひこばえについてはどう考えれば良いのだろうか。
7番田んぼのひこばえの様子。穂がほとんどの芽から出ているので、穂を抜き続けている。6月いっぱいは抜く予定。すべての幼穂の形成された株から穂を抜き去れば、その後再生された稲になるのだろうか。まだこの点も今後の観察課題だ。
0番田んぼのゆがふもちのひこばえの様子。もうしばらくしたら、刈り戻そうかと考えている。品種によって、ひこばえの様子は違う。だとすると、ひこばえ農法向きの品種がある可能性が出てくる。
0ばんたんぼのゆがふもちのひこばえの様子。
8番田んぼの「とよめき」のひこばえ。稲刈り後二週間目に刈り戻した。再度出てきた芽に幼穂が形成されていなければ良いのだが、この点も今後の観察課題。
7番田んぼ「とよめき」のひこばえの様子。堆肥を入れ、コロガシを行い。藁を戻した。穂が出続けているので、6月中はすべて抜く予定。
8番田んぼは水は辛めに推移している。刈り戻した株からはまだ穂は出ない。堆肥を入れて藁を戻した。
3番田んぼのひこばえの様子。稲刈りは水のあるまま行った。水は常にあるが、発芽していない株はほとんど無い。水をかぶっていても根が腐り発芽しないと言うことは少ない。
ミルキーサマーのひこばえの出てきている様子。
3番田んぼのひこばえは揃っている。
ひこばえの様子も、ミルキーサマーととよめ
きでは異なる。
きでは異なる。
0番田んぼ「ゆがふもち」のひこばえ
ゆがふもちのひこばえはまた様子が違う。ひこばえは品種によって出方が大分異なる。このことはひこばえ向きの品種が存在することを示している気がする。
7番田んぼのひこばえの様子。株の成長は良いのだが、穂が出てくるのに困っている。
8ばんたんぼのひこばえ。刈り戻したので、まだ株は小さい。
1田んぼの「とよめき」24日に稲刈りの予定。
6番田んぼの「ミルキーサマー」6月25日に稲刈りの予定。
ひこばえ農法はまだ見えてこない。現状で分かったことは1週間の早刈りしたところでは、幼穂が形成されない。そう言うことはない。28%で稲刈りをしているのだが、どこの田んぼでも幼穂が形成され続けている。
幼保というのはいわば稲刈り後無効分ゲツが出て、すぐに穂を付けてしまう現象である。これがひこばえ農法が成立しない理由として、昔から言われていることだ。それでこのすぐに出てしまう幼穂を上手く育てる農法が、研究されている。鹿児島大学、農研機構の九州などの研究がある。
しかし、そういう物ではなく、株が一新して、田植えしたのと同じようにその後に15枚の葉がでて、普通に稲作が出来るが、目標のひこばえ農法である。そう言うひこばえを出す方法は今のところまるで分からない。そう簡単ではないことだけは分かった。