故宮美術館へ行く。
台北ではシーザーメトロホテルというところに泊まった。イクスペディアで調べて、予約した。比較的ちゃんとしたホテルで、価格も5000円くらいだった。良いホテルだと思う。予約の仕方でずいぶん値段が違うので、気お付けねばならない。地下鉄駅が龍山寺駅下車でそれほど遠くはない。高いビルなので、隣駅ぐらいからでも見えるので、散歩をして戻るにはちょうど良い。また泊まりたいと思う。
最初デポジット料金が一泊1000元とるというので、今時おかしいだろうと、イクスペディアに問い合わせた。言ってくれたのかどうか、デポジットはとられなかった。受付の若い女性が、改めて取らないといったので、今は取らないことになったのかもしれない。
ホテルと地下鉄の駅の間には、衣料街になっている。日本人には興味がわかない衣料だ。不思議だなーと思っていて、よく見たら女装趣味と書かれていた。全部の店がそういう趣味とも思えないが、女性服の大半がそうした男性用と思えば適合する。街を歩いている人の服装は普通なのに、何故なのだろう。
セブンイレブンとファミマが至る所にあるのは、日本と同じである。買い物をしたのだが、なぜか高い。食べ物屋さんの値段を思うと高いようだ。というか、手品のようである。買っていないものが2つづつ同じものがある。なにしろ、1300元だった。こんなにセブンイレブンに払った経験がない。物を買うならやはりスーパーマーケットに行く方がいい。ホテルから遠くないところにあった。
手提げ袋を買おうと探したが、これが趣味が合わないためなのか。見つからなかった。たぶん、故宮美術館であれば、ふくろはあるだろうと考えていたのだが、ミュージアムショップにはちょうど良い、帆布袋が売っていた。49元が10%オフであった。
長年見に来ようと考えていた、故宮美術館についに行った。中国美術というものを考えてみたいと思っていた。日本美術の原点と言えるのかどうかである。絵画で言えば美術というよりも、記録という感じである。書もそうである。
墨のの使い方が日本と違う。日本であれば、人筆に変化をつける。恋炭をつけておいて、軽く水をつけて線を引いたりする。中国の描き方は隅に3段階ほどの会長を決めておいて、手順で塗るという感じだ。これは今回発見したというより、昔から考えてきたことの確認である。
この段階で諧調を決めてゆく考え方が、着彩にも現れていて、色が基本塗り絵になる。現代の中国画と同じである。カラー写真のない時代に、あった色付け写真のような感じである。日本人の感性とは相当に違う。
石濤のようなものがないか探したのだが、石濤のようなものはまず他にはない。内藤湖南の中国学はなかなかすごい。日本人の研究で良くここまで調べたと思う。中国絵画論で述べていたことは、大きくは違っていない気がした。
この美術館で良いものは焼き物であろう。さすがというものがかなりの数あった。これは日本の及ぶところではない。青磁、白磁の世界は、繊細で形が絶対的に美しい。絵付けはやはりくどくて嫌だった。
この文字が良かった。青銅器の鍋の底に彫られたものだ。文字の原型とでもいうものだろう。この彫りつける文字が、文字の原点であれば、筋でぼかすというような表現のものではないということは分かる。表情のない線である。しかし、文字としての塊には実に豊かな表情が生まれている。形が良いわけだ。
大いに学ぶところがあった。何かその材料が売られていないかと思って売店に行くと、「漢字」新視界というDVDが売られていた。早速買った。150元のものが、50元だった。何故何でも特価品になるのかが分からない。
美術館ではずいぶん歩いたと思う。何度でも見ないと落ち着かない気分だった。例の白菜などどうでもいいと思う。何が良いのかわからなかった。香木の展示などどういう意味かさえ分からない。文化が宴会から生まれたという趣旨のようだったが、そんなものの訳がない。等とぶつぶつ言いながら歩いた。19、263歩が昨日のフィットビットである。台湾はよく歩かせてくれるところだ。