暖房0生活
山北、傾斜地 5号 もともとは、横に連なったった作品だった。12枚で組に成る作品として書いていた。最近独立したものとして、少しづつ又描いている。掛け軸とか、短冊のような構図は従来日本では、普通の構図であった。床の間の成立と、関係しているのだろう。
暖房0生活を続けている。原発事故以来という訳ではない。結構長くなったと思う。そもそも寒さは我慢できる方だと思う。冷房も昨年の夏は、ほぼ使わなかった。というか私の家の構造では、冷房より開け放った方が涼しい。夏向きの家だ。だから冬は結構寒い。生まれた向昌院は家の中で風が吹くというほど寒かった。戸棚の中の醤油が、凍っていることがある。甲府盆地の標高400mの日陰にある家で、すべてが凍りつく。ピースカフェ―という通信を始めた頃、エコ生活を取材した。七輪生活という人がいた。電気をほぼ使わないという人もいた。路上生活の人の合理的な暮らしを取材させてもらったこともある。色々勉強させてもらう内に、暖房0生活が面白そうに見えたのだ。と言っても私のやり方は結構お金のかかる暖房0生活であって少し恥ずかしい。暖房0だからと言って支出がどの程度減っているのだろうか。今年の冬対策の目玉は、人型シュラフである。今もそれに包まれて、書いている。ヒューマンノイドの羽毛シュラフである。布団の中に居るようで、出たくない状態である。
足には、羊毛のブーツのようなものを履いている。下着は上下メリノウールの登山用の防寒タイプである。その上に、フリーズを着て、羽毛のチョッキ、そして羽毛のジャンバーと、重ね着である。ともかく軽いものを選んでいるので、これだけの重ね着でも、着苦しいということはない。その上にテーブルには、周りから毛布を垂らしてある。外が氷点下になると、部屋の中でも2,3度にはなるが、何でもない。だから猫が温まりに寄りついてくる。いまはルルがいる。これでトイレに行けるのかと言えば、緊急でも結構大丈夫なのだ。コーヒーもこの状態で毎朝入れている。今ももう一度、確認に実行してみたが、問題がない。良く出来ているとは思う。このシュラフの欠点は、縫い目や、あちこちから羽毛が漏れ出てくることだ。縫製や布が悪いのだろう。ダウンとフェザーの違いもある。残念な点だが、実用的にに困るほどではない。袋に入れて片づけるのは確かに困難だが、春まで袋に入れないで、エモンかけに掛けて使うので問題はない。
靴下は必ず重ねてはく。これは夏でもそうなのだが、足を温めることを重視している。足裏マッサージや、管足法というものがあり、これがなかなかいい。お風呂の中で手でやる。お風呂でじっとしていると退屈するので、やれることがないかと色々やる。足をあれこれ揉んだり押したりする。岩風呂のとがった石にどんどんと押しつけたりもする。お風呂では体液の循環が良くなっているから、効果がさらにあるのではないかと思う。何故足を揉んで肩のこりが取れるのかは不思議なことだ。何かが繋がっているようだ。足の親指の両側を強くこすっていると、首筋のこりが取れた。現在注目しているのは、高校1年の時に、足の指すべての爪が、真っ黒になった。陸上競技で走りすぎた。そして右足の親指は特にひどくて、治ることなく、爪は死んだままで今まで50年来た。しかし、どうも変化を生じた。もしかしたら爪が50年ぶりによみがえるかもしれない。足を揉み温める。免疫力が上がるという説もあるようだ。
足さえ温めて置けば、全身が温かくなる。ホカロンを張るなら、足である。足さえ暖かくしていたら、寒さは乗り切れる。次は腿。そして背中。の順番で寒さ対策をしている。本当の防寒対策は、寒さを味わうことである。寒さも良いものである。寒さを受け入れれば何とかなる。冬がなければ、気持ちが深まらない。身体にある程度のストレスを与えることは必要である。寒いから風邪をひくということではない。味噌や醤油、どぶろくと発酵物は寒い時期が一番向いている。空中の菌が治まっているのではないだろうか。風邪をひくのは、免疫力の低下と、ウイルスである。笑って暮らせば風邪をひかない。笑うのは嘘笑いでもいいので、笑っている内に本当に笑えるものだ。寒さも良いものだと思って味合おうと考えると、不思議と寒くなる。立春を過ぎて寒さの底が来ている。立春大吉と張りだしてある。しばらくは一番の寒さを味わうつもりだ。