出穂

   

欠ノ上田んぼではホームページを作った。田んぼの会の集まりで、農の会にある10か所ある田んぼグループの情報を共有して行こうということになった。今まで、グループ内でメール交換していたものを、公開して行くということになる。みんなが気付いたことを書いてゆけば、かなり観察の届いた田んぼの記録になるはずだ。少し、他の田んぼへの情報交流という意味も、加わるだろう。以下は昨日の私が書いた記事である。Yさんから猪柵を作った記事も投稿されている。

昨年2012年の出穂の時期である。(今年は早まるのではないかと心配しています。)出穂は稲作を見直す、最も重要な材料である。

2012年の出穂記録
10番14日 9番15日 8番16日 4番17日 2番20日 5番21日 3番と7番22日 1番24日

穂ぞろい
21日 8,9,10番

走り穂 最初に穂が出たのを発見した日。

出穂期 全茎数の40~50%が出穂した日。

穂揃期 全茎数の80~90%が出穂した日。

現在は穂ばらみ期、どんどん茎が丸く膨らんできています。

出穂後の天候は晴れて日照が多いほど、稲の作柄は良くなる。特に暑すぎて乳白米というようなことは、欠ノ上ではないだろう。水温は早朝11番の排水口で一番高かった日が、26度。水温を田んぼ全体で計ると、中央部は日中でも意外に低いもの。7月の日照は少なかった。雨も少なく、曇りが続くような天候だった。稲の生育は6月中は極めて順調に見えたが、7月に入り少し停滞気味であった。この後の天候次第でどのように変わるかが興味深い。

良い稲の確認の方法は、株全体を握ってみると参考になる。バリバリしていて強いがっしり稲が良い。止め葉が大きく幅広で厚さがあること。そして収穫を迎えるまでしっかりと直立しているような状態が望ましい。日照を多く受けられること。この止め葉が穂を育てる重要な要素。以前勉氏に大半の葉がやられてしまった無残な田んぼに、止め葉だけが出て、その後穂が出た。なんとその田んぼで6俵の収量があった。根と止め葉の重要性を確認できた。

良いお米が出来るためには、出穂期以降の土の状態が重要になる。間断灌水を行うのもそうした意味があるのだが、水はとても必要な時期なので、水を切らすより水は常にある方が望ましい。土壌が腐敗しているとお米の味に影響が出るのはこの時期からが顕著である。初期は当然腐植質が多く、ガスが湧いた田んぼでも、よい管理が行われれば、この時期にはガス湧きは収まる。もし収まらないようなら干しをもう一度入れる。

11番の喜寿モチがとても良くなってきています。1本植えだった田んぼ、30本もの分げつになるということは参考になります。土が良くなるということは、永い間放棄されていて、腐食が溜まっている状態。これは毎年の田んぼでどのように再現すれば良いのかが研究材料。

昨日のコメントに走り穂が見つかったとありました。なるほど早い。先ほど見てくると、確かに出始めていました。昨日は気付きませんでした。8月5日走り穂見つかる。光合成が最も盛んに行われる時期に入る。同じ水の入れ方でも、減水速度が早くなる。水を温める必要はないのだから、流し水状態いで行く。この時期以降、穂が頭を下げるまでは、田んぼに入ることは出来る限り避ける。ヒエもないのではいることはほとんどないだろう。畦を昨日きれいに刈ってくれた。気分翌朝の田んぼの時間を過ごすことが出来た。イノシシは出ていなかった。今年は昨年ほすごい出来の部分がない代わりに、特に悪い部分は少ない。全体的に平均的になっている。田んぼがコントロール出来てきたということが感じられる。来年はもう少し肥料を加え冒険が出来そうだ。

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