大豆の作り方
土中緑化法の実際 (岩澤信夫氏:日本不耕起栽培普及会)岩沢氏は昨年亡くなられた。このような大胆かつ、斬新な技術を残されたことを深く感謝し、ご冥福をお祈りする。
3年目の試行になる。今年の経過を踏まえながら、今までのやり方再考察してみる。昨年は収量、7畝を栽培し206,1キロである。乾燥とごみを取り除くと10%減で、186キロとなった。反収265キロ。目標はまだまだであるが、だいぶ技術の意味が見えてきた。
手順1、「種まき」7月1日(その時々によりまだ結論が出ない。)早めるなら、6月20日まで可能だろう。
1反に対して30箱の苗箱(332mm×473mm×90mm )に播種する必要がある。6分目程度に山土を入れる。そこに一面に成るように、大豆を蒔く。おおよそ150グラム350粒程度ではないか。大豆を蒔いたあとに十分に水をかけてから、パオパオをかけ、その上から4センチほど土をかぶせる。そして再度水を十分に与える。苗箱は水平に置かないと、土の湿り気が偏る。日の良く当たる、雨も当たる場所に置く。地面にはぴったりと付けた方がいい。毎朝水を与える。土は、山土を振ったもの。下の方にごろ土を入れて水はけを良くする。大豆の種は腐りやすい面もある。
手順2、「緑化」7月4日(3日の事もある)
箱の底から根が出てきているのを確認できたらなら、パオパオごと土を取り去る。気温、水の量で期間は一定ではないが、3から4日が目安である。種の状態は豆もやしのように根がのび、大きく膨らんだ白い双葉が開きかかっている。箱一杯になっているはずだ。ここから白い種に日光を当てて、緑化に入る。緑化の間は外に置き雨がかかっても構わない。乾くようならば、水をやる。普通なら1日。天気が悪ければ2日間直射日光に当てる。子葉が緑に成るまで充分に日光に当てる。これが土中緑化の意味。茎が赤みが差すくらいが良いようだ。全部が赤くんる事はない。
手順3、「覆土」7月5日(6日)
子葉が緑になったら、全体がすっかり見えなくなる程度に土を入れる。水をしっかり与えて、土が葉の隙間に入り込むようにする。土は山土の細かなふるわれたものがいい。上手く土が入り、十分にかぶると、良い形で茎が伸びてくれる。茎が長い方が作業がしやすし、根の量も増える。
手順4、「断根・摘心・挿し芽」7月10日(2葉がしっかりと8の字に成るまで待つ。)
断根・摘心・挿し芽を行う。生育にはばらつきがあるので、早いものから行い、2度に分けた方が賢明である。あるいは、量を十分作り早いものだけを使う。天候と水やりにより前後する。余裕があるだけ種を播き、苗を作る。ダメになるものが、10%はある。良いものだけを使うつもりで行う。水が多ければ早くなる。多すぎると腐る。1箱の苗箱の分が4箱の苗箱に7×10で挿し芽する事になる。子葉の良くないものは使わない。茎が太いほどいい。80%使うことで苗は足りるように準備。できれば子葉の根元まで土に差し込む。茎全体から根がでてくる。挿し芽をした苗箱には、ラブシートをかけて日よけをする。天候次第だが、徐々に日に馴らしてに管理する。水やりは簡単ではない。腐りやすいのでやりすぎも良くないが、乾かすことも悪い。基本は朝晩やる。水はけの悪い土、肥料分のある土は良くない。苗箱は水抜けが良い方がいいから、底の方はごろ土の方がいい。苗箱の置き場は地面直接の方がいい。
手順5、「苗の植え付け」7月19日(10日から2週間取った方がいい。)
出来上がりの苗は、枝分かれした葉がしっかりと展開したもの。2番目の葉が出かかったくらい。早屋すぎるより遅れた方が良い。大豆苗植え付けは寝かして根元まで植えこむ、感じとしては深植え。30センチ間隔で植える。草取りを考えて出来るだけそろえる。夏の晴天時では、苗が一気にしおれるので注意が必要。水を播き続ける必要がある。梅雨の内に作業をした方がいい場合は、全体を早めに行い、7月7日ころ植え付けにする。
手順6 「畑の準備」7月19日朝
麦後に行う場合、麦刈りとり後すぐに、鶏フン堆肥を50袋入れる。入れたらばすぐに耕す。その後もう一度耕し、植え付け日を待つ。畑の準備は直前に3回目の耕運を仕上げに耕した方が植えやすい。雑草の伸びも遅れてくれる。田んぼ後ならば、ベットを作る。乾く畑ならベットは作らない。30センチ間隔で植えるので、一人が植えられる5本程度で、紐を貼っておくといい。
手順7「植え付けた後の管理」
受付前後は水が必要。植える前に土が湿っていた方が良い。出来れば梅雨の内に終わらせたい。この場合、種まき全体を10日は速めた方が確実。乾くようなら、3日間は水やりを行う。苗が不足した場合は、直播を同時に行う。鳥よけが必要。8月10日に一回目の草取りを予定している。
注意点
大豆畑は必要な時水が使える田んぼの跡地が良い。連作では特に問題は起きない。田んぼ跡地なので、粘土なので塊りに成りやすい。干し田の時を見計らい、耕す。細かく良く耕した方が良い。ベットは出来るだけ高めに作りたい。ベットの間が水路に成る。今年初めて、久野の山の中の傾斜のある畑に変わる。10年は田んぼの跡地で大豆を作ってのだろうか。やっと耕作の体系も安定してきたところであるが。事情があり、全く違う環境の畑に変わる。大豆は乾くところでは、難しいと考えていたので、これからの心配が多い。