楽な生ごみ堆肥法

   


雪の日の堆肥箱の様子。堆肥熱で雪が溶けている。つまり雨が降れば濡れる環境に置いてある。欠けてあるのは麻袋である。12月初めに開始した。剪定チップのみの基材で、ほぼ3カ月が経過し、40キロの生ごみが堆肥になった。発泡スティロール箱を2つ用意し、生ごみを入れる時に、箱ごと移し替える方式である。発泡スティロール方式は、2度目の実験だが、もっとも楽な、手抜きな方法を試みた。このやり方で自信がついたので、昨日生ごみサロンで紹介させてもらった。

生ごみを簡単に堆肥化できれば、家庭ごみの半分が無くなる。焼却炉も半分になるということである。ごみを燃やすということは、循環を断ち切るということである。避けなければならない。堆肥化の方法を誰にでも可能なものにする。日本のみならず、世界中で有用な技術である。小田原の生ごみクラブでは段ボールコンポストを中心に、1000人を越える人たちが、この堆肥化の技術の研さんに努めている。これだけ多数の人が熱心に技術革新を行うので、進歩は極めて目覚ましいものがある。暮らしかたが違えば、堆肥化の手法も異なる。室内で行う人と野外で行う人では、かなり違ってくる。冬場と夏場では、これ又大きく異なる。堆肥化技術の基本はあるのだが、それぞれが自分の暮らしに合わせて、工夫をしてゆく必要がある。

☆生ごみ堆肥化の整理  
1、 基本の管理の注意点
○温度計での測定。温度管理を身に付けることが堆肥化の要点。
○基材は多様に可能で、手近で手に入る基材を見つける。木質系は3ヶ月40キロは継続できる。
○毎日1キロまでが、1箱の限界の量。それを越える人は2箱必要となる。
○生ごみの性質や水分量は、各家庭で違うので、最適な水分量を身に付ける。
○かき回し方は、とても重要な技術。2箱全量入れ替え法は有望だが、女性には重たい。
○出来た堆肥の利用法を考えておく。

2、 野外置きでの注意
○雨に濡れないようにする。ビニールカバー程度で可能だが、天候により対応を変えた方がいい。
○猫や動物にいたづらされないように、コンテナ箱などカバーを工夫する。
○暖かい時期、虫が寄ってくるので、隙間の出来ない管理をする。
○日向の方がいいが、日陰でもできる。
○風通しがいい所の方が管理がしやりやすい。

3、 室内置きでの注意
○台所にあると、日常管理が楽である。 観察が深く成り技術が身に付きやすい。
○臭いの発生が気になる人はよした方がいい。
○ダニなどの虫が気になる人は、室内置きは避けた方が無難。
○アレルギーなど不安のある人も避けたほうがいい。
○虫の発生はやがいおきより、少ない。

4、   段ボール箱法
○もっとも管理のやりやすい手法である。
○段ボール箱が、生ごみの水分で底が抜けることがあるので、対応に工夫が居る。
○箱の隙間から虫が入り込むので、ガムテープの目張りは大切。
○自分の好みの交換段ボールをスーパーなどでもらえるようにする。
○冬は2重段ボールにして保温に努める。

5、 発泡スティロール箱法
○箱はほぼ永久的に持つ
○冬の温度管理が楽である。
○水分量が増えやすく、べたつくので、工夫が必要。
○2箱入れ替え法だと水分管理が楽になる。
○隙間が無いので、虫の発生が少ない。

6、 冬場の管理
○温度が上がらない場合は、米ぬか、油かす、廃天ぷら油、等を加える。
○湯たんぽなどで、温度を上げてやる。 毛布でくるむのもいい。
○水分過多、かき回しかた不足、などで温度が上がらないことがある。
○水分不足で温度が上がらないこともままある。
○冬は発酵は遅いが、20℃程度あれば発酵が進んでいる。
○2重段ボール、発泡スティロール箱は冬に向いている。

7、   夏場の管理
○春になると、虫が増えてくるので気おつける。
○スイカなどで、生ごみ量が1キロを越える日がある。細かく切って、 よくかき回す。
○温度管理は楽になる。
○基材の交換時期に気おつける。

8、   虫対策
○臭いが虫を呼ぶので、臭いを出さない。臭いには、えひめAIのスプレーが効果的。
○生ごみは必ず虫を集めるので、ながしでも注意。
○箱の小さな隙間からでも、虫が入り込むので、
○虫をあまり毛嫌いしないこと。
○乾き過ぎも、ダニの発生につながる。
○ダニは、米ぬかから来ることがある。

9、   出来上がったたい肥
○1カ月から3カ月で堆肥は出来上がる。
○1箱で30キロから100キロまでの生ごみの投入が可能。
○出来た堆肥は1カ月ほど寝かせてから利用する。
○土と堆肥1:1で1カ月寝かせておくと確実。

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