土砂災害警戒・特別警戒区域指定
11月17日付の回覧で舟原地域が土砂災害警戒・特別警戒区域指定にされたということである。4ヶ月経ちやっと昨夜、久野区民会館で神奈川県と小田原市から担当部署の方がが見えて、説明会が開かれた。このブログでふれた事だが、すぐに小田原市の防災対策課にお願いに出掛けた。災害時に重要なことは、ソフト面であるので、情報整備を緊急に進めて欲しいということである。一つは、避難場所が一般に公民館ということになっているが、舟原では川沿いの警戒地域に公民館があるので、とても逃げることが出来ない。フラワーガーデンなり環境事業センターを一時避難所に当てる。考えはないのか、聞いた。以前からここに、防災情報機器を備え、小田原市の防災センターの、準備施設にしたらいいという考えを持っている。もう一つが、地域の連携こそいざとなった時に一番大事である。どうやって情報の準備をして行けばいいかである。
全く、その気がなかった。「その内説明会があるから待っていろ。」だった。その若い担当も見えていて、同じ質問が出た。ところが、皆さんが進めることです、というような、他人事のような対応で怒りをかった。「法律が出来て発表するまで、行政がソフト面で何もしてこなかったというのは、おかしいのではないか。」こういう意見が出て、謝罪する事態になった。質問して分かった事だが、今回の指定は川に関する「土石流災害」だけを調べたものだ。そのことはなにも書かれていなかった。がけ崩れについては、調査をしていないということである。舟原地域では、土石流よりもむしろ、がけ崩れが不安だ。調査がまだないとすれば、法律の目的がまだ途中ということになる。そのことは記載する必要がある。雨量計の増加をお願いした。和留沢付近あるいは明星岳付近の雨量情報が、小田原土木菅内情報に掲載されるようになれば、久野川の様子が一段と把握できる。
土石流が起こる原因の一番は、山の管理が十分でなくなっていることにある。この事も質問が出た。近年日本全体で土石流が増加している、原因を温暖化から来る自然災害とだけ位置付けている。山の管理について一言も触れていないことは、手落ちである。山が十分に手入れされれる事。自然の循環が可能な社会を目指さなくてはならない。ただハード面から砂防ダムを作るだけではだめだ。今のところ考えていないという頼りない回答だった。もう一つが、住民の災害時の対応である。全国の山村が高齢化し、いざという時の対応が機敏に行われにくくなっている。舟原でも、私の組では、どういう方が、何人暮らしているかすら把握できない。これをどう進めるかも、プライバシーの問題もあり個人が動くのも難しい面がある。行政と連携してどういう体制を作り、どう情報を管理するか、重要なはずだ。これについても小田原市の若い担当に相談したのだが、「自分でやることでしょう。」という返事だった。
確かに行政頼みにしていても、始まらないことではある。この機会に、地域で防災対策を住民自身が動き出す必要がある。避難所を決め、情報を整理して、連絡網を決め、避難訓練を行う。避難訓練にあたっては、全体の人数把握が出来なければ、訓練にもならない。歩ける人だけではないだろう。舟原には適切な避難所が想定できない以上、諏訪ノ原の方に逃げるしかない。1キロぐらいは大雨の中歩かなくてはならない。お寺は協力してもらえるのだろうか。あるいは火葬場はどうなのだろう。実際に土砂災害が起きて、家が埋もれた場合、その中に人が居るのかどうかが分からないようでは、救助すらできない。年に1回ぐらいは最低でも避難訓練を行った方がいい。崖崩れ災害については、行政の調査は当分ないということなので、独自に専門家に見てもらうということもあるだろう。