放射能で不安な友人へ
――友人へ出した返信メールです。
農会では大豆畑の土壌の測定をしています。
土壌は耕運した後のものです。15センチまでの深さの土壌です。
これは通常値に近いと言える程度の値です。
久野でもこの大豆畑よりさらに低い値のところもありました。
前回のお茶畑は、表土だけを取りました。
これはご存じのように高かったわけです。
久野の4つのデーターは1キロぐらいの範囲ですが。
値には、想像以上の差があります。
農の会の土壌の採取法は、映像で記録してあります。
土は取り方で、かなり濃度差があると言う事も分かりました。
測定は自分の畑で、自分の手で、行わないと、
最終的には納得がゆかないものでしょう。測定をお勧めします。
私の推測では、Kさんの畑があるだろうあたりは、
ほぼ通常値でないかと考えています。
ホットスポットがあるのと同様に、空白区もあります。
理論的にも、チェルノブイリの汚染地図でも、
300キロ地域では、空白区の方がはるかに広く存在するはずです。
堆肥を作る稲藁、落ち葉については、状況次第だと思っています。
私の所に一昨年の藁があります。雨には濡れていません。量は少しですが。
それは使わないので差し上げます。踏み込み温床分にはなるでしょう。
いずれ、土から根が吸い上げるものと、降り注ぎ葉から吸ってしまうものでは、
移行係数がだいぶ異なるようです。
この点では過去のデーターはないと考えた方が良いでしょう。
同じ時期に植えられていた。小麦は高く、まだ地中にあったジャガイモは影響が少ない。
ご存知かもしれませんが小田原の3番茶からも検出されました。荒茶で600ベクレル。
これは確かに高いですが、この間5または6分の一になっていることも着目点です。
このお茶畑は、枝葉は刈落としたままのはずです。
農の会では、表土と葉を持ち出す途中です。
不検出に成る位の違いがあると考えています。
放射能は表土と、枝葉にたまっている。
表土1センチとそれ以下では全く違うと思われます。
これも土壌測定をやって分かったことです。
もう一つは焼却灰の放射能濃度に着目する必要があります。
焼却灰は、その地域の全体的な汚染濃度を表現しています。
この数値は、国が強制的に各自治体に命令して行い公表されています。
これを見てゆくと、小田原は、東京の高目の8分の1くらいです。
東京は千葉の高い焼却場のさらに5分の1くらい。
千葉より茨城にはさらに高い所がある。
全体的な傾向は焼却灰の測定が継続して行われると、色々の状況把握が出来ます。
暮らしに直結する重要なデーターです。
汚染牛肉で分かるように、大阪の焼却場でも放射能は出るはずです。
小田原市には一度ではだめなので、再度行う事を頼んでいます。
ぜひ、Kさんからも希望して下さい。
汚染の状態は、全体的に見れば、やはり、距離に比例しているのです。
確かに、あしがら地域でも、ホットスポットはあります。
根府川から、箱根にかけての東斜面は高いようです。
しかしその中でも影響がない土壌もあります。
同じ久野坊所でも、お茶のデーターでかなり値に差があることが分かりました。
放射能の心配は当然のことですが。ともかく、科学的測定データーです。
疑心暗鬼でいると、不安要素だけが増幅され、すべてが否定的に見えてきます。
この地域であれば、場所を選べば問題が少ない場所はあります。
逆にいえば、食べ物は、他所からきているものの方が、不透明でリスクが高いです。
自分で分かった場所で作り食べる事の方が、よほど安心です。
――他の人にも同様の不安があると考えたのでブログで書きなおしました。