福島から来た犬
福島の南相馬市から、一時預かりの犬が到着した。飯館村からの5羽の鶏と一緒に来た。犬については、おおよその状況を伺ったが、情報に間違えがあってもいけないから、詳細はここでは書かない。セントバーナードの雌の推定10ヶ月ぐらいかと思われる。性格は温厚で、こんな人間に対して警戒心のない犬は見たことがない。それほど愛嬌がある。誰に対しても甘えてごろごろしている。お座り、お手、伏せを勝手にしては、かまってもらいたがっている。体重は45キロぐらいだろうか。やせている点が少し気に成る。皮膚病がいくらかある。食欲はさすがに旺盛で、洗面器一杯という口である。糞の状態は良い。下痢もない。一晩泣いた。寒川の湘南タッズでは、大勢にかまってもらって人気者だったから、寂しくなってしまった。大きいけれどまだ赤ちゃんが抜けていない。手がかかるかわいいやつである。
名前はまだない。あったとしても分からないので、付けてやって欲しいとのことだ。福島の福ちゃんにしようか、草馬はどうだろうかなどと言っているのだが。安心のアンはどうだろうか。早朝散歩に田んぼまで行ったのだが、この犬なら、他所の犬と出会っても全く大丈夫のようだ。セントバーナードでも、攻撃性のある犬もいない訳ではないが、その点は安心だ。やっぱりアンかな。顔に愛嬌があるから、この犬は誰にでも好かれる。しかし、お手をする時まるで犬パンチだから、子供など面くらうかもしれない。少し躾た方が良いだろう。老人ホームや幼稚園への訪問犬に成れるかもしれない。一番の問題は我が家の雷田である。ドンチャンをとられると思うので、まず大騒ぎするだろう。人に対しても、ドンチャンが可愛がられたりするのを極度に嫌う。やきもちを焼いているというのか、守ろうというのか。ドンチャンとの関係をまず、作ってそれからである。少し時間を掛けたい。
鶏はデカルブかなと思われる。5羽である。輸送の途中でも産卵をしていた。2歳半にはなっていない気がする。とさかの状態から、1歳半よりは上である。とてもかわいがられて飼われていた鶏である。人慣れしている。実に大人しい。飯館村のおじいさんおばあさんが飼われていたそうだ。この鶏がいるので、家から避難できないということで、泣かれていたそうだ。もうこの鶏とは会えない。返してもらうことはないから。と言われていたそうだ。生活すべてを奪われるつらさが伝わってくる。大切に飼いたいと思う。当分は卵を産んでも廃棄した方が良いだろう。今福島で起きていることは、一体どう考えればいいのだろうか。事故が招いた不幸は、もう取り返しがつかないことである。多くの人生を奪ってしまった犯罪行為である。その元凶である、1から4までの廃炉の決定が昨日やっとでた。あんなものが直せる訳が無いだろう。まだ5,6号機は保留状態が続いている。東電は謝罪するなら、まず、原子炉の廃止を決めた上で、許しを請うべきだ。
と書きながらも、残念なことに今使って居るこの電力にも、柏崎の原発電力が加えられている。せめて、自然エネルギー電力制度を作り、原子力の電気と分けてもらいたい。価格も別枠にする。再生可能エネルギー電力は、いくら。火力はいくら。原子力はいくら。死の灰の処理費もぜひ入れてもらいたい。汚染水1トンの処理費が1億円。馬鹿高い原子力電力だ。そして、電力の独占を止めさせることだ。独占体制を止めないことには、自然エネルギーの利用は広げようにも広がらない。中小の自然エネルギー会社を認めれば、忽ちに、風力、水力などは広がる。そう動物のことだ。強制退去に成っている飯館村の家畜はどうなるのだろう。犬や猫たちにはどんな対応が取られているのだろうか。3000匹のペットがいると聞いている。2ヶ月もたっているのだ。その程度の対応策は、政府東電が責任を持って明確にするのが当たり前のことだ。何も見えてこない。人間が飼うということは、その責任が共にあるということだ。