日本テレビ取材遭難

   

日本テレビのヘリコプター墜落現場取材中の2人が、山岳遭難した。全く信じがたい、三重事故になってしまった。少し様子が分かってきて驚いたことは、ガイドと二人が別れたことだ。正直ガイドの判断も、インタビューも不自然なところがある。ガイドと取材の二人の関係である。ガイドが装備不充分で危険として、中止を命令し一度は引き返した。そのあと二人だけでなぜかまた現場に向かう。これはガイドも承知していただろうか、という点が不可思議。あとは二人の判断だと考えたのだろうか。ガイドの仕事は済んでいる、ということか。二人がさらに危険な状態で、無理をして現場に向かうかもしれない、ということには想像が働かなかった。二人ともめごとでもあったのだろうか。報道関係の人には強引な人もいる。海外の山岳経験まであるとなると。ガイドの注意を軽く見る可能性。

しかし、驚いたのは、日本テレビ報道局次長の会見である。ガイドの装備が軽装のため引き返した。という判断に対して、装備は十分であったという断定的言葉だ。何がどう充分であったのか。山に対していくらかでもわかることがあるのだろうか。驚くべき責任者である。Tシャツにジャージ姿で、沢登が可能だと考える人間がいるだろうか。沢を渡るために軽装装備だっと発言までしている。まして、滑落死亡事故が、すべての発端なのだ。雲行きも怪しい。にわか雨の予報も出ている。増水も十分予想されれる。そういう現場に行くのに、Tシャツにジャージのズボンはガイドの判断通り軽装である。それを知っていながら十分の装備と強弁する、責任者の態度。こんな調子では事故も起きかねない。

午後になって雨になる。早めに切り上げるように、最後に伝えたらしいが。ガイドとしてもっと言いたいことはあったらしい。報道の人だからという、遠慮があったというニュアンスもある。本来なら、入山口の駐車場でその装備では無理だと、指摘すべきだった。という反省の弁もある。そして、沢まで行き、戻ることを指示。にもかかわらず、再度行くことを何故止めなかったのか。荷物の一人分をガイドに預け、地図も持たずに事故現場に再度向かう二人。日本山岳協会のガイド資格の見直しが必要だろう。リーダーとしての責任と権限の見直し。報道の人なら、二人だけで行ってしまうかもしれない、と考えて見てほしかった。地元の現地に詳しい人によると、事故現場に近づくには、沢を登らないで、安全な黒岩尾根からの登山道を行くべきではなかったか。その言葉通り黒岩尾根から、現地が見えるか行ってみるということで、別れたという。多分事前調査で、黒岩尾根からは近付けないという判断があったのだろう。

ガイドもどの程度現地について、理解している人だったのだろうか。警察の要請に対する、対応という意味でのガイドであり、カメラマンが山岳のベテランだから、任せておけば大丈夫ということかもしれない。警察からは自粛要請があったが、どうしても地上からの映像が欲しかった。すでにNHKは現地に入山し地上映像を放映している。後れを取ってどうする。無理してここまで来たのに、このまま帰る訳にはいかない。こういう思いが、安易な再入山になっていやしないか。黒岩尾根方向ではなく。結局沢を登ろうとしていたようだ。山岳事故と言うと、どうしても黙っていられない。山というものを冒とくしている。山は神聖で尊いものである。登山には、修験道につながるような世界だ。山だから可能となる自己鍛錬の厳しい世界がある。山で教えられた素晴らしいものがある。こういう考え方は今の登山家にだって、あると思うのだが。

昨日の自給作業:田の草取り、トオモロコシ種まき3時間 累計時間:5時間

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