尾白の湯

   

甲斐駒ケ岳の入山口に位置する。おじらのゆとよむらしい。JRの長坂駅から南に8キロほど入ったところ。尾白川渓谷の入り口に出来た、「べるが」白州・尾白の森名水公園の中にある。少し入った所に甲斐駒ケ岳神社がり、尾白川渓谷へと続く。天地水明の地がどんな所かを知りたいものは、尾白川をみろ。と言えるほど美しく、神々しい。入山口という場所はとても緊張感が漂う所で、夜明けの暗い中、装備を点検し、体操をし、いざ出陣と言う気持ちが高揚する。6台の車が駐車していて、ナンバープレートは高知まである。全国から甲斐駒黒戸尾根からの、標高差2200mの長大な尾根を登っている。これから正月に掛けては、冬山のつわものが集うのだろう。北沢峠からのカットコースが普通になったから、こういう王道を登る人は、本ものの登山家なのだろう。などと思っているだけで、こちらまで緊張感に包まれる。

1、清潔度「8」何の問題もない。よく清掃されている。塩素臭も気になる事はなかった。出来て3年目だと言うから、施設もぴかぴかである。

2、泉質「9」記載によると、日本最高級「超高濃度」1キロに31600ミリグラムミネラル含有。なのしろこの温泉水から塩を作っているくらいだ。源泉からのお湯はそのまま、露天風呂になっていて、ぬるめでいくらでも入っていられる。

3、環境「8」自然環境で言えば、完璧であるが、眺望と言う点で、惜しい作りになっている。外が見えると言う事は、中も見えると言う事で、最近の露天風呂は高い塀で囲われた作りになっている。少々見えたっていい。外が見たい。

4、食事「5」山梨名物のほうとうは合格点ではあるが、自分でも良く作るから、どうしても点が辛くなる。カボチャも同時に蕩けるように煮てほしい。メニューが常識的である。地元ならではもう一工夫できるだろう。

5、湯船施設充実度「8」サウナと水風呂と低温ジェットバスの組み合わせはなかなかいい。打たせ湯の水流が弱いのが、残念。サウナの熱が直接的というか、熱い割には汗をかけないタイプとなっている。遠赤と言うか。蒸気との関係など、研究した方がいい。

6、従業員の対応力「5」普通ではある。説明を伺ったところ、もう少し聞きたいことがあったにもかかわらず。事務的な印象で、お役所がやっているのかな。そんな気になってしまったので、それ以上は聞かなかった。

7、コンセプト「8」水の良さに尽きる。泉質のよさを生かしている。良い気も流れていて、とても癒される温泉である。自然環境の良さを生かした作りにしていない所が残念。見える所だけでも地域の木材を使うなどしたい。

8、価格満足度「9」700円なら満足できるだろう。白州の住民なら300円。これが素晴しい。本来、当然の事だが案外少ない。

9、全体施設「8」必要充分である。配置が少し問題。設計者がこうした温泉の利用者ではない。何となく、役所の事務所を作る設計かが、理屈で作ったような、温泉利用者が、癒される作りになっていない所が残念。壁の色。お風呂までの道筋。

10、アクセス「7」長坂のインターチェンジから、20分。リゾート地と言う事で、やむ得ないのだろう。

総合点75点。ここの湯は温まるという感じではなかった。高濃度と言う感じも特にしなかった。多分あまりないタイプの泉質だと感じた。

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