舟原田んぼの籾摺り。

   

2009年度の舟原田んぼの報告。この場合どこの誰への報告と言うより、大地天然と言うか、田んぼの神様と言うように総括してしまう、全てに対してだ。感謝を込めてお伝えしておきたい、と言う気持ちである。今年もお陰様の良い実りに、心よりのお礼を感じている。田んぼの水漏れが少なくなった。水温を上げる仕組みが上手く作動した。ハザ掛けが倒れなかった。イノシシの襲来が1回で済んだ。スズメの集合が遅れてくれた。良い水が充分にきてくれた。台風の進路が少しずれてくれた。大風、大雨、がなくてありがとう。様々な偶然がかさなり、収穫までエッチラコッチラ、掻い潜って来れた。上手く掻い潜った私たちも大した者だった。何しろ昨日の解散は夜の9時である。籾摺りに難儀して、機械の修理に大変な思いをした。大勢で知恵を出し合い、わいわい言いながらだからできた。一人ならと、考えたくもないくらい、機械が不調だった。

舟原田んぼは丁度2反5畝。1125キロの玄米でした。反収で丁度7俵半。目標以上の収穫量と言えるだろう。9,5家族という計算で一家族が113キロのお米になった。月に10キロのお米と言うのに7キロばかり少なかったが。その分大切に良く噛んで食べることにしよう。費用計算はまだしていないが、多分1万円と言う所は、変わらないだろう。今年の特徴は粒張りがいいことにある。米粒がつやつや光っていて、見事である。今まで、水の抜ける谷戸田のためか、他の条件なのかは分からないが、粒張りが悪かった。今回、収穫を1週遅らせた。これが良かったようだ。冬のクリムソンクローバーも良さそうである。土づくりについては今の方向で、続けて行けば良さそうである。土の臭いがとても爽やかである。後半どこの部分も腐敗臭がしなかった。根の状態は最後まで生きているが、案外に伸びが悪い。

4月1日浸種。 4月19日セルトレー種蒔き。苗代設置 6月10日あらおこし。 6月14日田植え。 7月5日転がし。 7月20日と8月7日干し田。 8月10日走り穂。 8月24日穂揃い。 10月24日稲刈り。ハザ掛け。11月1日脱穀。 11月10日籾摺り。 長かったような、あっという間の稲作であった。一番の今年の成果は、草が完全に抑えられる手法が見えてきたこと。「ソバカス抑草」これは大きな成果である。ソバカスが作り出すトロトロ層もなかなかのもののようだ。ソバカスの量はかなり撒いても、反当り150キロ程度は問題がないことも分かってきた。生き物も死なないし。むしろオタマジャクシは増えるくらいだ。来年は欠の上の田んぼで、この点も連携して検証したい。8センチ深水でのヒエ対策も完全なものであることが、明確に確認できた。雑草の抑草技術は田んぼの条件を変えて、試してみないとなかなか見えてこない。

課題もある。田んぼの水平を作り出したい。一部高い所がある。冬の間にやると言っても、クリムソンクローバーを蒔くので、当面は出来ないだろう。春に直すとして、余裕があるかどうか。代かき前に、頑張るしかないか。入水口の保温水路はとてもいい。これを2段目にも作ったらどうだろうか。面積的にはもったいないが、稲にはいい結果が出そうである。イノシシよけのイノシシ皮を用意する必要がある。手に入らなければ、髪の毛を用意しよう。後半のスズメの対策は、くず米を撒く必要があった。計算すると、スズメに10~20キロは食べられた。イノシシにも10~20キロやられた。無効分けつの問題。これは今年もどうしたらいいのか方向も見えなかった。中干しのあと、酢を巻くと良いというのを聞いた事があるので、何かこの辺で実験をして見たい。こうしたあたりを改善して行けば、八俵の大目標に達するのだろう。

昨日の自給作業:籾摺り7時間。記載漏れ籾摺り7時間 累計時間:23時間

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