2市8町の合併論議

   

小田原市が合併するのは反対です。開成町の露木町長のブログによると 「150億円ほど削減が見込めるという試算が出ました。神奈川県内の市町村の人口一人当たりの歳出額が28万5千円であることを前提にした計算です。2市8町の現状の歳出額は、1177億円。仮に合併すると人口は36万人。36万人かける28万5千円で1027億円。その差が150億円ということです。人口が大きくなると効率性が発揮できて人口規模の歳出額は減ります。」 このように書かれているが、何故、歳出が削減されるのかの具体的根拠は書かれていません。合併する事で住民に負担が増えるのは明らか。大きく成ると効率性が発揮出る。この論議当然のように言われるが、具体的に論議すべきだ。住民サービスをそれだけ整理できるから、はっきり言ってしまえば、止められるから、と言う事のような気がしてならない。例えば、合併して議員の数を減らせる。だから歳出が減る。

さらに合併の弊害がある。一番大切な暮している場の誇りである。開成町に暮らしたい。こうして県西地域で唯一人口が増えた町である。それは露木町長を始めとする、歴代の行政の政策が優れていたからである。あの瀬戸屋敷に集まる、地元の方々、あるいは新住民。自分の地域を盛り上げてゆこうと言う意識が、明らかに他地域より高い。開成町と言う小さな単位であればこそ、可能であった思い切った政策。つちかわれた町民意識の誇り。これを薄れさす可能性が高い。また、開成町で田んぼをやってみてわかったのは、対応が杓子定規でなく、きめが細かいと言う事である。人間的であると言う事も出来る。農業分野において、厳密な法的規制を建前で論議すれば、何も出来ない。小田原市はそうした状況がまだ残っている。多分小田原の20万人規模に成ると、個々の人間まで見る事が出来ない。

そうは言いながらも、明らかに合併した方がいいこともある。大ホールなどは、一つで十分である。各市町村に必要と考えるのは、各行政が催しを行う場合だけだ。行政が一つになれば、市民大ホールは一つですむ。音楽会や、演劇など、今までだって、市町村の枠は超えて行われていた。議会も、病院も、火葬場も、図書館も、役場も、ごみ焼却場も一つになる可能性がでてくる。それでいいのかと言う事だ。お金がなくなれば、それしかないという事だが、市町村が小さく分れていたために、閉鎖したくても出来ない性格の施設もあったのだろう。そうは言いながらも既に、閉鎖を始めた南足柄市の例がある。合併すれば、おしなべてこう言う事になる覚悟が必要と言うのが、市町村合併である。

もしどうしても合併と言うなら、合併の一方で、逆行するような、小さな生活圏の自立を行わなくてはならない。一言で言えば、「久野を3つぐらいで独立させろ。」と言う事である。久野は開成町位の規模は充分ある。面積ならずーと大きい。久野にホールは要らないが、久野住民の今でも僅かに残る、昔の久野村の時代の自治意識は大切なことだ。以前、内山の方に伺ったところ、内山はむしろ山北町の方に親近感がある。こう言われていた。塩沢の方などは、山北より、むしろ静岡県の小山町だという。寄の方は秦野だと言われていた。合併はするが、小さな単位での自治意識が芽生えるような、自立性を予算の中にも作るべきだ。久野には久野住民の意思が反映できる予算が必要なのだ。それがない限り地域コミュニティーは再生できない。合併して節減できると言う予算150億円が各地域に1000万円づつ割り振られるなら、1500の地域が独立予算を持ち、自治意識を持てる可能性が出てくる。240人単位の小さな地域に、1000万円が割り振れると言う事である。舟原に1000万円の予算なら、合併も承認したい。

機能の自給作業:菜花の種蒔き2時間 累計時間:5時間

 - Peace Cafe