小田原市行財政改革検討委員会

   

小田原市には1500億円の借金がある、と言う話を何となく聞いていた。それがどの程度大変なことなのか。何でそうなったのか。気になってはいたが、どうせ日本全国同じことで、借金してまで箱物を作れ。に乗せられたのだろうと思っていた。例の財政破綻した夕張市である。国の補助金を引っ張ってくるのが、有能な地域政治家の役割となっている。そうしなければ地域経済が維持できない状況が作られている。公共事業が地場産業だそうだ。その小田原市の行財政を市民の立場から、検討しようという試みが、市長の発案で行われてきた。昨日は市民委員の3名の方が、検討委員会の様子を話してくれた。先ず3名の方の努力に、心より感謝したい。真剣に取り組んでくれたことが良く判った。審議過程、報告書は小田原市のホームページから取れる。しかし、会計と成ると、表面ではわからない問題点が多く。直接話が聞けたことは、判りやすくてよかった。

1500億円の借金があるといっても、内容については、良く判らないというのが、一般的市民感覚だろう。これを分かり易く、どのように市民に伝えるか。これが重大な目的。今までの行政は、借金のような都合の悪い話は、できるだけわかりにくく、説明することになっている。市民という存在を「わからずや」と決めてきたからだ。煙に巻いておけば文句も出ない。こうした長年の慣習から、どうせ役所の書類は、特に会計はわかりにくい。面倒くさいという所に市民の意識は追い込まれた。隠すことは出来ないし、公表もされているのだが、うまく複雑にしてある。ここにもそれなりの知恵があったのだと思う。例えば、職員を何人減らしました。こう言う事は分かり易く公表される。背景に、臨時職員が何人増えて、指定管理者制度の外部委託がどのくらい増えて、外郭団体への支出がどうなっているのか。これは別枠で書くから、見えにくい。

今後、市の収入は激減する。市の主な収入は市民の市税である。これは労働人口が減少すれば減る。人口減少の上に老齢化。日本全国地方財政は苦しい。小田原はまだ手が打てる状況。銚子市の病院閉鎖。小田原だって同じ問題がある。昨日の話では、小田原市立病院は10億ぐらいの赤字。表向き3億のマイナスで、それ以外に市からの支出が7億、別にある。どうしたら良いかを、市民の立場で考えるためには、状態を分かり易く正確に伝えたうえで、病院を閉鎖するのか、外部委託するのか、もっと支出が増えても、今の形で継続するのか。こう言う事を市民の暮らしのレベルで考える必要がある。観光協会には13000万円が支出されている。これがどのように使われているのか。市民は知る権利と義務がある。搭の峰の青少年の家は76万円の収入の為に、1200万円の支出がある。年間利用率5%。今後どう維持してゆけば良いのか。こうした事を精査してゆく状況ではないか。

市行政が行うべき役割。市民が担うべき役割。市の職員の給与は44歳で年収800万くらいだそうだ。こう言う高給な人は、本来雑務をやるべきではない。この3分の1くらいの人が行うべき仕事を、高額所得者が行っている。市役所の一階の業務は全て外部委託したほうが良い。といわれていたがなるほどと思う。役所で雑務や事務はやってくれると考える人が多いい。書類の印刷はお願いする。こう言うのは駄目だ。自滅の道である。時給2000円以上の賃金の人に、誰でも出来ることをお願いしていたら、もう続かないだろう。市民一人ひとりの意識改革が必要だ。行政に協力する人は、ボランティア意識の人が多いいから、コスト意識が少ない。行政でしかできない仕事を行政がやる。それ以外は市民が担う。担えないなら、その事業は成立しないことを市民は自覚しなければならない。

昨日の時給作業:草取り1時間 累計時間:16時間

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