5月の自給畑
5月の畑はとても美しい。みどりの風が吹き抜けてゆく。一番楽しい季節だ。あれもやろうこれもやろうで、ドンドンやることが増えてゆく。4月にやるべき農作業が遅れていても、5月にやる気に成れば大体の事は間にあう。熱心な人は、分かりやすい耕作日誌をつけて、来年に備えているので、こういうとき少しも困らないのだろう。私のような場当たり的な人間は記録と言う事が出来ない。そこでたいていの作業をブログで記録して、5年もすれば、おおよその事がわかるという作戦である。出来れば頭の中に、全ての作業が浮かんでくるようになりたいのだ。今の畑は、麦が穂を徐々に黄色くなり始めている。1月に、実験的にばら撒きした種は、今になってやっと穂が出始めている。しかし、案外に茂っていて、ばら撒きの方法も可能性も感じる。筋蒔きにしたほうも、最近とても状態がいいようで、見に来た人が感心してくれるようになった。少し前までは、ナンダこの栄養不足の貧弱は、雑草カイ。こう言われていたので、様変わりでいい状態になった。こう成ると、倒伏が心配である。問題は、案山子を立てる時を探ること。
トオモロコシは蒔き時が実に難しい。最初のものは失敗。思いのほかの低温にあたった。二度目に蒔いたものはいま生育を早めている。少し遅くなったので、このまま行くと暑くなっての収穫と言う事で、虫にやられそうな点が心配である。その他、キュウリの苗、カボチャの苗を思い切って植えようと思っている。キュウリは塩漬けを沢山作るつもりだ。夏場にドンドン塩漬けして、冬に備える予定だ。そこでキュウリ棚を11メートル作る。材料は準備したので今日にも作る。ここでキュウリは思い切って作るが、棚には、インゲンやトマトも一部共存させるつもりだ。カボチャも一年保存して置くつもりだ。じつは、昨年のものがまだある。カボチャは養鶏場に作ると、毎年上手く行く。これは連休明けぐらいに植え付けを予定している。それなりに植え付けの秘策がある。草の中に埋もれるように植えてやる。もう良しと言う時に、周りを刈るつもりだ。後は、ピーマンやオクラやナス。しょうがも自給用に少々。
トマトは今年も主力だ。苗の方は、そこそこの出来である。後は直播。そして自家採種苗。それと去年の木の刺し芽。いずれも中玉でやる。味も悪くないし、ともかく丈夫。去年のものが今も生きている。昔は中玉だと、大玉が良く出来ないので中玉だろうと思われるのが困るので、大玉を作っていた。最近は事実は事実として認める覚悟が出来たので、中玉で行く。去年畑に作ったものが、茂りばかりで、実成りが悪かった。木が出来すぎが良くないというのがわかった。理由は作りすぎで管理が不充分。今年はもう少し数を減らして、管理の方に力を入れる。斜面植えも試す。今の時期収穫はサヤエンドウ、大根、コカブ、ニラ、ウド、キャベツ、菜花。食べる物に困るようなことはない。保存の里芋、ジャガイモ、カボチャも食べられる。
それにしても頭の中はいつも、稲の苗の事にある。このことが気に成って、他の事はどうでも良いような変な気分である。別に何かやることがあるわけでもない。そうだ水を見に行ってきて、又書き継ぐ。なかなか苗は良い。天候も良いし、悪い要因はない。舟原は発芽ぞろいも悪くない。水を辛くする方針だが、今も心配で水を入れてきてある。つい甘くなる。奥のほうが乾く。手前は水没。代かきのときのトラックターの回転が良くない。来年は間の通路をもう一つ減らす。ゆっくり回れるようにして、土をこねない。稲は他の作物とは違う。とても重いものだ。何故だか知らないが、一つの作物とはいかない。格別のもの。これが日本人だからか。トマトをいくら力を入れても、稲とは別物。稲は奥が深い。この先の流れをイメージトレーニングを繰り返しているようなものになる。他の事が、留守に成ってしまう。